п»ї 外国企業から受けたサービスもVATの対象『実録!トラブルシューティング』第60回 | ニュース屋台村

外国企業から受けたサービスもVATの対象
『実録!トラブルシューティング』第60回

11月 19日 2018年 経済

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東洋ビジネスサービス

1977年よりタイを拠点として、日本の政府機関の後方支援に携わる。現在は民間企業への支援も展開、日本とタイの懸け橋として両国の発展に貢献することを使命としている。

今回は、日本の消費税にあたるタイの付加価値税(VAT、Value-Added Tax)の納付漏れと、税務署からのペナルティーについてご説明します。

A社はタイ国内での取引で、タイに法人を持たない外国企業からタイ国内でサービスの提供を受け、代金を支払いました。その代金の支払いの際にタイの税務署に付加価値税を納付していなかったことに対して、ペナルティーが科せられました。どうしてこのようなことが起きてしまったのでしょうか。

【規定】

タイの付加価値税は、タイ国内における①物品の販売②サービスの提供③物品またはサービスの輸入に対して課されます。従って、外国企業から受けたサービスでもタイ国内で受けたものであればVATの対象になります。また、サービスの輸入も課税対象となりますので、タイ国外で遂行されたサービスをタイ国内で使用する際にも課税対象となります。海外の修理業者による修理作業なども対象となりますので注意が必要です。

外国企業の代理人がタイに存在する場合には、他のタイ企業との取引と同様に代理人が歳入局に申告及び納税の義務を負います。しかしながら、今回のA社のケースでは取引先の外国企業がタイ国内に代理人を持たないため、サービスを受けた側であるA社側がVAT納入の義務を負うこととなりました。

納入の際には歳入法典(Revenue Code)Section 83/6により、「PP36」というVATの申告書を作成して納付しなければなりません。通常のタイ法人との取引で発生するVATの申告書式である「PP30」とは異なりますので、注意が必要です。

【罰則】

上記の規定により、VATの納付漏れがありますと、サービスを受けた側であるA社に対して最大200%の加算税と追徴税額を上限に月利1.5%の延滞税が課されます。理不尽に感じられるかもしれませんが、規定に沿った手続きを進めるため、十分に気をつけて社内の会計担当、もしくは会計事務所とご相談ください。そして、何かトラブルがありましたら、是非弊社までご相談下さい。

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