п»ї アイデン・オートメーション(タイランド)日系企業紹介『おじゃまします』第17回 | ニュース屋台村

アイデン・オートメーション(タイランド)
日系企業紹介『おじゃまします』第17回

9月 26日 2014年 経済

LINEで送る
Pocket

バンコク週報

1976年10月創刊のタイで発行する日本語新聞。在タイビジネスマンに向けてタイの政治・経済・社会ニュースから人物紹介まで多彩なコンテンツを提供している。

◆革新的な商社を目指す 人材教育が最重要課題

「技術力のある商社―エンジニアリング商社として企業活動を支援する」と話すのは、アイデン・オートメーション(タイランド)の今元淳司社長だ。

FA製品販売、制御盤の設計・製作、省エネ提案をタイで手がけているが、中心となるのはPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)やエンコーダなどFA製品の輸入・販売という。

同社は顧客の要望を満たす製品を商社機能をフルに使って調達・納入する。たとえば、エンコーダを高温エリアで使用した場合、内部の電子部品が壊れる可能性がある。しかし、同社が扱う製品は耐環境性であり、なかなか壊れない。そのため、高温で粉塵(ふんじん)が舞い、それでいて、ラインを止めることのできない鉄鋼業界などからの受注が多い。

ただ、タイではFA製品を扱う商社が増えており、差別化が難しくなっているという。中国では他社が輸入できない製品を取り扱うことで差別化を図れるが、タイでは輸入規制が中国ほど厳しくないため、企業として独自性を出しにくい。といって、価格競争になっては共倒れになってしまう。そのため、今元社長は、「行き届いたサービス、すばやいレスポンスを可能とする人材教育に力を入れている」と話す。営業部員には、販売だけでなく、技術の知識も求めており、毎月社内でタイ人スタッフによる商品説明会を行うなど、社内教育の充実に余念がない。

◆制御盤設計・製作

同社のタイでの第2の柱は制御盤の設計・製作だ。自動車業界を中心に受注が増えているという。最初は、日本企業がタイに工場を建設する際、愛電(東京都文京区)の本社経由で入ってくる案件が多かったが、今ではタイ国内からも注文が入る。

ただ、パーツの大半を輸入に頼ることになるため、タイで購入しても割安感は少ない。この点について今元社長は、メンテナンス時の利便性をアピールする。日本で購入しサポートが必要となった場合、日本から担当者を呼ぶしかなく、宿泊費、旅費がかかる上、日程調整も必要となる。しかし、現地購入の場合には、こられの手間が一切かからないというわけだ。

一方、制御盤は委託製作となるが、委託先はローカルと日系が半々。仕事の質において両者に差はないという。ユーザーが技術面で日本語対応を希望する場合は日系に委託するが、原則として適正により企業を選ぶ。というのも、制御は業界により考え方の変わる場合があるからだ。たとえば、自動車業界は〈壊れたら止めろ〉、これに対して石油化学プラントは〈絶対に止めるな〉となる。そのため、顧客が必要とする制御盤の種類により、ここは配電が得意、ここはプロセスの経験が豊富など、得意分野を考慮して委託先を決めるとのことだ。

◆省エネ提案

アイデン・オートメーション(タイランド)では在タイ企業の省エネにも取り組んでおり、これが第3の柱となる。これまでに工場内の水銀灯を無電極ランプの一つであるインダクションランプ(電子レンジの中に蛍光灯を入れると光る原理を応用)に入れ替え、5割の省エネを実現している。

さらに、今元社長がタイで有望視するのが、省人化を進めるための画像処理装置導入だ。これは表面の傷やバリの検査、位置決めに使用するもので、日本ではかなり普及しているが、人件費の安いタイで導入している企業はほんの一部。ただ、産業の高度化にともない、機械で検査をする工程が増えつつあるため、「成長の余地がある」(今元社長)という。

なお、在タイ企業が工場のラインの一部をたとえばラオスにシフトするケースで、FA製品の調達、制御盤の設計・設置などが必要な場合には、立ち上げの段階から支援していくとのことだ。(倉林義仁記者)

「必要な製品がありましたらまず問い合わせてください」と話す今元社長(左端)とタイ人スタッフ

 
Aiden Automation (Thailand) Co. Ltd.
16th Floor, Thaniya Plaza Building, No.52 Silom Rd., Suriyawongse Sub-district, Bangrak, Bangkok
TEL: 02-632-6728
FAX: 02-632-6727
HP http://www.aiden.co.th

コメント

コメントを残す