п»ї 偽物のブランド時計をつかまされた! 『実録!トラブルシューティング』第53回 | ニュース屋台村

偽物のブランド時計をつかまされた!
『実録!トラブルシューティング』第53回

4月 10日 2018年 経済

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東洋ビジネスサービス

1977年よりタイを拠点として、日本の政府機関の後方支援に携わる。現在は民間企業への支援も展開、日本とタイの懸け橋として両国の発展に貢献することを使命としている。

今回は、タイで中古ブランド品などの買い取り・販売を行うA社のトラブルについてご紹介します。
タイでは中古の衣類やブランド品および生活雑貨などを取り扱う店舗が、バンコク中心部や地方の工業団地周辺で増えてきています。日系企業、ローカル企業とも店舗がありますが、正規品でかつ品質の高い商品を取り扱う日系企業は評判も良く人気が高くなっています。

◆巻き込まれたらすぐ警察に届け出

今回のトラブルは、A社がタイ人顧客から中古の欧州ブランド時計を買い取ったことから始まります。買い取り後、同業者から同じ商品の非正規品が中古市場で流通しているとの情報を入手し、慌ててその品番とA社が買い取り済みの商品の品番を照合したところ、品番が見事に合致してしまいました。
買い取った商品が非正規品であることが判明し、A社は「非正規品が市場に流通していることを知らずに買い取りした」旨を警察に届け出ました。警察は、A社が非正規品と知らずに善意で商品を買い取りしたという事実を踏まえて、届け出を受理しました。

非正規品であることを理由に、買い戻し、返金請求を行う前に警察に届け出ておくことの意味は、届け出によって、今後の返金請求時に、万が一、先方が請求棄却しようとした場合に、善意の被害者であるということの証明となるためです。

タイの中古品市場拡大するに伴って、残念ながら今後も同じような事案が発生することもあるでしょう。業者にとっては、事前に非正規品買い取りの未然防止策の策定や警察への届け出スキームの構築などを行っておくことが大変重要になります。また、そのような取り組みが、自社のブランド力や信用力をより一層高め、現地でのさらなるビジネス拡大につながることにもなるでしょう。しっかりとした対策を心がけることが肝要です。

そして、何かトラブルがありましたら、いつでも弊社にご相談ください。

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