п»ї 06 | 5月 | 2016 | ニュース屋台村

Archive for: 5月 6th, 2016

連休外遊 首相より外相に注目
『山田厚史の地球は丸くない』第68回

5月 06日 2016年 経済

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

イタリア・フィレンツェで安倍首相は、伊勢志摩サミットに向けた「新三本の矢」を披瀝(ひれき)した。金融・財政・構造改革で世界経済を活性化、といううたい文句がG7首脳声明に盛り込まれる。同行記者を相手にした内輪の記者懇談で、明らかにしたというが、記者の反応は「また三本の矢かよ」。白けた雰囲気だった、という。

◆使い回され過ぎた「三本の矢」

「マス対」と呼ばれるメディア対策に熱心な安倍政権は、政策に中身がなくても包装紙は立派だ。しかし「三本の矢」は使い回され過ぎである。政権登場とともにぶち上げたアベノミクスの解説が、「異次元の金融緩和、機動的な財政出動、経済活性化のための成長戦略」という三本の矢だった。3年前のことである。円安・株高で活況到来か、とはやされたものの期待倒れな結果となり、モデルチェンジされた「新三本の矢」は、①希望を生み出す強い経済(GDP600億円)②夢を紡ぐ子育て支援(希望出生率1・8)③安心につながる社会保障(介護離職ゼロ)――だった。

実現の手立ては不明。絵に描いたモチは「矢ではなく的だ」と揶揄(やゆ)され、このあたりからアベノミクスは迷走が始まった。
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テレビメディアが人の心に寄り添えているか、という疑問
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第77回

5月 06日 2016年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

コミュニケーション基礎研究会代表。就労移行支援事業所シャローム所沢施設長。ケアメディア推進プロジェクト代表。毎日新聞記者、ドイツ留学後、共同通信社記者、外信部、ソウル特派員など。退社後、経営コンサルタント、外務省の公益法人理事兼事務局長など。東日本大震災直後から「小さな避難所と集落をまわるボランティア」を展開。

◆癒やされたメディアは何?

「癒やされたメディアは何ですか?」。私が施設長を務める精神疾患者向けの就労移行支援事業所シャローム所沢での講座で、利用者にそんな質問を投げかけてみると、返ってきた答えは、音楽と映画が大半であった。例えば米国映画「グッド・ウィル・ハンティング」だったり、痛快なミュージカルコメディーの米国映画「ブルースブラザーズ」。音楽ならば中島みゆきの「時代」など。

その作品化した「メディア」の数々は、決してテレビ番組ではなく、作り手が精魂こめて練り上げた熟成されたものばかりであった。精神疾患者が癒やされるのは、簡単な作り込みで済ませてしまうメディアではない。何かを訴え、強い感情を伝えようという意思が積み上げられた作品こそが、人の心を揺さぶる、という視点は間違っていないように思う。
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香港の動揺
『国際派会計士の独り言』第5回

5月 06日 2016年 経済

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国際派会計士X

オーストラリア及び香港で大手国際会計事務所のパートナーを30年近く務めたあと2014年に引退し、今はタイ及び日本を中心に生活。オーストラリア勅許会計士。

2年半前まで長らく住んだ香港を最近訪問し、昔の同僚や友人たちと会うとともに世界一美味といわれる中華料理を満喫してきました。食事によく行ったり買い物に出たりしていた銅鑼湾(コーズウェイベイ)は以前の通り若者たちであふれ、喧騒(けんそう)の中で忙しげに思い思いに街を行き交っていました。

香港島や九龍の目抜き通りを数カ月占拠し、香港政府に対し行政長官の選挙制度改革について抗議行動を行っていた若者たちのいわゆる雨傘運動(umbrella movement)の収束から1年余り、すでに何もなかったように香港は一見以前のままのようでした。
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大型複合施設の開発ラッシュ、住宅価格も高騰
『夜明け前のパキスタンから』第13回

5月 06日 2016年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

不動産開発が盛んだ。有力財閥は豊富な資金を用い、大型複合施設の建設を進めている。今後数年で国内最大規模となる高層ビル、商業施設が続々とオープンする。住宅市場では、42年ぶりの低金利で個人の不動産投資が過熱している。住宅価格が5年間で4倍になった地区も。日本製の建設機械、建設資材、昇降機、空調など、様々なチャンスがありそうだ。

◆パキスタンで最も高いビルが建設中

山崎豊子の小説『沈まぬ太陽』で、主人公の恩地元が夕日を眺めたクリフトン・ビーチから住宅街へと戻る途中、巨大なビルが建設されているのが見える。「ベヘリア・アイコン・タワー」は2010年から着工され、高さは286m(横浜ランドマークタワーと同程度)。17年に完成すれば、パキスタンで最も高いビルとなる。下層では大型のショッピングモールがオープンする。その他の階層はオフィス、サービスアパートメントとして利用され、多目的な複合施設となる。
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