п»ї 29 | 4月 | 2019 | ニュース屋台村

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統計不正と宰相の不正確な言葉と議論できない空気
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第162回

4月 29日 2019年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆自己反省のない政府

厚生労働省の「毎月勤労統計」で、2004年から15年間も続いていたルールに反する抽出調査などの統計不正問題は、国会で野党が政府を追及するものの、政府側の危機意識は鈍く、議論はかみ合わないまま、世間の目から離れていきそうだ。

統計はこの国のかたちをデータで示すもので、それを根拠に精緻(せいち)な議論を積み重ね国の制度設計をするための基本となる。統計結果はプロセスに左右されるのが当然であり、誤謬(ごびゅう)があってはならないのだが、それが長年間違っていた。そして、政府による徹底的な自己反省はない、のである。

与野党の思惑など度外視して、経済政策にしても福祉政策にしても、統計結果というエビデンスをもとに、最大幸福を実現するために多くの人が仕事をしているはずなのに、徹底的な自己検証と反省がなければ、自分の仕事の拠り所とする必要性への信頼は揺らいでしまう。

私も国の片隅で最大幸福を目指して働いているつもりなのだが、いいかげんな政策決定の中での仕事であってほしくない、と心から思う。 記事全文>>

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