邦人男性駐在員がはまりやすい落とし穴
『実録!トラブルシューティング』第50回

12月 19日 2017年 経済

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東洋ビジネスサービス

1977年よりタイを拠点として、日本の政府機関の後方支援に携わる。現在は民間企業への支援も展開、日本とタイの懸け橋として両国の発展に貢献することを使命としている。

今回は、タイの日本人男性駐在員の落とし穴とも言えるストレス対処法に関するトラブルについてご紹介します。日本企業のタイ現地法人A社の代表Bさんは、家族と共にタイに駐在しています。タイ法人の設立時から責任者として駐在しており、現在も日本人駐在員としては1人で事業運営を行っています。

親会社である日本本社は、現地法人設立当初から現在まで、事業運営をBさんに全面的に任せっぱなしで、有効なサポートを行ってきませんでした。Bさんは、日本人駐在員1人で日本本社内での相談相手もいなかったことから、知らぬ間に精神的なストレスが蓄積していきました。また、自己管理が甘く、日本本社の管理も行き届かなかったことから、次第に私生活に乱れが生じていったようです。

◆懇意のタイ人女性と大げんか

ここで、大変な事態が発生しました。業務終了後、バンコク市内の飲食店でお酒を飲んでいたBさんは、同席していた懇意のタイ人女性C子さんと大げんかになり、飲食店から警察に通報される騒ぎになってしまいました。警察に連行されたBさんとC子さんはあろうことか警察署内でもけんかを続け、通常の取り調べを受けることのできる状態ではありません。

警察は男女間の痴話げんかとして2人を釈放しました。Bさんは、その後もC子さんと問題が続いたことから弊社に相談においでになりました。BさんとC子さんの関係が判明しましたが、Bさんは、既婚である上にバンコクへは家族を帯同しています。できるだけ穏便に解決すべく現在、水面下で協議を進めています

当然のことながらBさんご本人の自己管理意識の欠如、コンプライアンスに関する認識不足にも大きな問題があったのですが、よくよく事情を調べていくと、そもそもの発端は、A社の管理・サポート体制の不備から発生しています。コンプライアンス、報告・連絡・相談体制、適正人員の配置など、会社側にも改善の余地があったでしょう。

現地法人に日本人駐在員が1人だけというのは、公私ともに自由度が高い半面、悩みを共有できる相手がおらず、知らぬ間に精神的なストレスが蓄積することがあるようです。定期的な本社のサポートが必須です。

皆様の会社の日本からのサポートは十分でしょうか。何か事が起きてからでは遅すぎます。今の時点でも、日本本社と現地法人の関係や駐在員の心身の健康状態などについて、改めて確認してみてはいかがでしょうか。そして、駐在員の皆様は、特に、年末年始は仕事外での飲食の機会も多くなり、気が緩みがちになるので、改めて自己管理を徹底し、日本での生活と変わらない規則正しい生活を送るようご留意ください。

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