п»ї 大陸間送電網 『WHAT^』第5回 | ニュース屋台村

大陸間送電網
『WHAT^』第5回

4月 25日 2018年 文化

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

第5回

ソフトバンクの孫正義CEO(最高経営責任者)はゴビ砂漠で発電して日本まで送電する計画を事業化するのだろうか。前回(第4回)WHAT^では南極からの視点だった。

大陸間送電網は北極からの視点となる。EU(欧州連合)では多国間送電網が整備され、自然エネルギーの電力や原発電力が売買されている。アフリカ大陸との送電網も計画されているようだ。中国は国家覇権をかけて、グローバル・エネルギー・インターコネクション(GEI)構想を推進している。超電導状態での直流送電技術も現実のものとなりつつある。複雑な送電網を最適化し、電力価格と電力需給のバランスをとることは容易ではない。EUの実績から学ぶことが多いとしても、この複雑な最適化問題は量子コンピューターの活躍が期待される。

そもそも市場原理による多国間協力は可能なのだろうか。私たちの身体(からだ)は多臓器間ネットワークで成り立っている。しかし、私の身体は私という脳機能が支配しているかのように錯覚しがちだ。心臓や脳が死んでも、腎臓や皮膚は生きている。だから臓器移植が可能になる。私の身体は膨大な数の生きている細胞と死んでいる細胞で成り立っていることを、私の脳機能が理解することはほぼ不可能だろう。多臓器間協力をうまく説明することができるようになれば、多国間協力を実現できるかもしれない。市場原理ではない、自然の摂理を学びたい。

WHAT^(ホワット・ハットと読んでください)は何か気になることを、気の向くままに、写真と文章にしてみます。それは事件ではなく、生活することを、ささやかなニュースにする試み。

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