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「食事」がつなぐ地域のぬくもり
大阪市中央区の「子ども食堂」から見える未来
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第267回

12月 04日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆外食経験も目的

大阪地下鉄の堺筋本町駅からほど近いビルの1階にあるレストラン「25twogo」(大阪市中央区)はこの日、「貸し切り」の案内を出していた。店内からはいつもと変わらない料理のおいしそうなにおいに混ざって子供の歓声が聞こえる。月1回の地域に向けた子ども食堂の日である。

レストランの本格料理がそろうバイキング形式だが、幼い子供は自分で取るのは難しいから、「これがいい」「あれがいい」とスタッフとやりとりしながら夕食がスタートする。メニューはキーマカレー、牛肉の煮込み、塩焼きそば、そしてご飯とみそ汁。揚げ物、やサラダ、果物、デザートもある。

主催する「公益社団法人JEO・子どもに均等な機会を」(本部・大阪市)の仲恵一郎理事は「きちんとした料理を出すことにもこだわって、外食経験をしていただくのも目的のひとつです」と話す。 記事全文>>

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草野球、アプリ、15万円
神戸が発する障がい者の生涯学習の波
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第266回

11月 29日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆キーワードは対話

障がい者の生涯学習を推進するための「共に学び、生きる共生社会コンファレンス」(近畿ブロック)が神戸大学で開催された。2018年度から文部科学省の委託事業として実施しているコンファレンスは全国で行われ、今回の近畿ブロックは兵庫県教育委員会や神戸大学が主催した。

神戸大学は「学ぶ楽しみ発見プログラム」(KUPI)として週3回、学生と知的障がい者10人ほどが一緒に授業に取り組む実践を行ってきた。兵庫県教育委員会は障がい者の学びついて「どのような学びの場があるかわからない」との声に対応する「学びの場の検索アプリケーション」を作成し、機能させている。 記事全文>>

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心震える英詩と、創造する真摯な日本語の協力と勇気
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第265回

11月 01日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆創出する訳文

オーストラリアの詩人で私の友人であるメリンダ・スミスさんが来日し、日本各地でワークショップを開催した。

東京の早稲田大でのワークショップ開催後に行われた「トーク&リーディング 詩の共訳~コラボレーティブ・アートとしての試み~」では、メリンダさんの詩を萩原朔太郎賞受賞の詩人、川口晴美さんが日本語に訳したものを朗読し、メリンダさんが川口さんの作品を英語に訳したものを朗読した。

もちろん、ここで詩の言葉を「訳する」ことは、単なる言語の置き換えではなく、その言葉の背景や成り立ちなどを詩人が解釈し、新しい言葉を紡ぎ出し、創出する作業である。これを「コラボレーティブ・アート」と呼ぶが、それは人の感性が触れ合おうとする創造的な行為であり、その過程には人を思いやる、ケアの感覚も垣間見られて、見ているだけでもわくわくする瞬間の連続だ。

私の中では、要支援者に向けた学びの中にどのように取り入れられるかの創造も働き始める。 記事全文>>

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グラデーションの中にあるLGBTQ、そして私たち
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第264回

10月 25日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆当事者から見えるもの

LGBT理解増進法(LGBT法)が6月に施行されたのを受けて、シンポジウム「LGBTQを考える ダイバーシティー雇用とインクルーシブなかたち」をこのほど開催した。ゲイの立場からLGBTQへの理解を推進する「LGBTコミュニティ江戸川」の七崎良輔さんからの話を中心に、発達支援研究所の山本登志哉所長と渡辺忠温主任研究員が質問者として対話する形式で行った。

七崎さんの著書『僕が夫に出会うまで』(文藝春秋)は世界9か国語に翻訳、マンガ化もされるなどの反響を呼んでおり、LGBTQ当事者の世界は潜在的な存在から可視化、実在化され、それが社会の中で融合する方向で動いている中で、反発する人の存在もまた鮮明化している。

七崎さんの話から知る、当事者から見えるものに、理解を進めようとする私も多くの発見があった。マジョリティーによって傷つくマイノリティーの気持ちはやはり対話で知るしかない。コミュニケーションの継続が人の尊厳を維持するのだと、再度確認する機会となった。 記事全文>>

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医療的ケア児とその家族が安心する社会のためにすること
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第263回

10月 18日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆耳を澄まして

2021年9月に施行された「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(医療的ケア児支援法)は、「医療的ケア児の日常生活・社会生活を社会全体で支援」することを基本理念として、国や自治体に具体的な措置を義務付けている。施行から2年が経過し、各自治体ではどのような取り組みをし、そして医療的ケア児とその家族は支援によりこれまでの苦労が軽減されたのであろうか。

東京都大田区での関係者会議を傍聴し、この道筋はいまだ道半ばであるばかりではなく、対応する自治体からは尊重するべき「医療的ケア児」やその家族の声が聞けなかったのが気になった。これまで声を挙げにくかった彼・彼女らの声は「小さく」「少ない」のは当然だから、それに耳を澄ますことが必須である。政策を遂行するにはまずはその声にたどり着く、聴く、の工夫が求められる。 記事全文>>

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挑み続けた夢の中での突然の死
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第262回

9月 06日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆炎天下でスーツ

真夏の炎天下にスーツを着てネクタイを締めてさわやかな顔をして過ごすのは、もはや修験道の苦行である。この8年間、就職を目指すある40代の男性当事者は季節に限らず自分ができそうな仕事があれば、応募書類を出し続け、書類が通れば面接を受け続けた。真夏でもスーツを着込み、同行する私も同じく正装し、2人で滝のような汗を流しながら面接に臨み、そして落選を続けた。

複合的な障がいがあるこの当事者は、障がい者雇用の枠組みの中でも企業側にはある程度配慮を要する必要がある方ではあったが、本人の就職の熱意は強かった。その思いに応える企業と、二人三脚で対応していこうとの思いを持って私もその二人三脚の相手を探すつもりで挑み続けた。時には実習にこぎつけ仕事の現場で「お見合い」をするケースもあったが結局、コミュニケーションの問題などで1日か2日で挫折し、実習も貫徹できない経験を繰り返した。 記事全文>>

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「障害者総合支援法」改正の施行を前にした就労支援の心構え
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第261回

8月 30日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆ミスマッチの反省

2022年12月に国会で可決した「障害者総合支援法」改正案は2024年度から施行される。「障害者総合支援法改正法施行後3年の見直しについて(議論の整理)」としてまとめられた改正案は「障がい者の地域生活」「社会的ニーズへの細かな対応」「質の高い障がい福祉サービス」の三つの柱からなる。

多様な就労ニーズへの支援と障がい者雇用の質の向上を目的とした改正は、自分の就労支援に関する動き方を再考しなければならない。これは障がい者雇用でミスマッチが生じている現状を改善しようとする中で考えられたものであり、福祉サービス全般に対して、これまでの動き方からの変化を促すものでもある。 記事全文>>

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「銀河街の悪夢」から考える支援者を作るために必要なこと
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第260回

7月 26日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆突き刺さる当事者の歌   

障がい者への就労支援をする支援員を育成するためのプログラムを作成する中で、ふと迷いが生じてしまい、自分を勇気づけてきた動画を久しぶりに開いてみた。

それはSEKAI NO OWARIの「銀河街の悪夢」である。

ユーチューブ動画では、2014年5月24日、旧国立競技場の最後の音楽イベントとして行われた「SAYONARA国立競技場 FINAL WEEK JAPAN NIGHT」でのライブパフォーマンスが有名かもしれない。精神疾患に悩む若者がふとんから出られず、やりたくてもやれないもどかしさ、が展開するアニメーションを背景にした演奏だ。

ボーカルのFUKASEが注意欠如・多動症(ADHD)、パニック障害で悩まされ、隔離病棟での入院経験もあるその彼が作った歌は当事者の心境を表現したものとして、いつも心に突き刺さる。

今回もまた、支援者を作る以前に自分の支援を見つめ直すことになった。 記事全文>>

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「管理」の名の下に議論される入管法と難民の悲劇
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第259回

7月 18日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆共生社会とは遠く   

外国人の収容や送還のルールを定める入管難民法の改正案が成立した。大きな改正点は「難民認定申請が3回目以降で強制送還を可能にした」「ウクライナなど紛争地から逃れてきた人にも難民に準じた在留資格を与える『補完的保護』制度を創設」「在留資格のない人を収容している施設に代わり監理人の監督下で生活する『監理措置』の新設」である。

特に強制送還に関する改正は、立憲民主党などの野党が日本の難民認定率の低さを指摘し、本国で生命が脅かされる保護するべき難民が送り返されてしまう、との懸念を示した。政府の説明で懸念が払拭(ふっしょく)されることなく、結局混乱の中で強行採決の様相となった。

難民や外国人に対する私たちの認識が問われるこの議論だが、そもそも「入管法」という名称から、日本が排他的に外国人を捉え、管理しようとする精神性がうかがい知れ、それは「共生社会」とは遠いことも示しているようにも思える。 記事全文>>

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長野の悲劇を繰り返さないための「私たち」の仕事
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第258回       

7月 12日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆みられないソーシャルワークの介在

長野県中野市で警察官を含む男女4人が殺害される事件はあまりにも痛ましく、言葉が見つからない。メディアから伝えられる容疑者の人間像は雑駁(ざっぱく)であるものの、社会との接触では「苦手さ」を感じていたことがうかがえる。その状況を「解消しよう」とする家族の気遣いも見られるものの、そこにソーシャルワークの介在はみられない。

存在していたであろう「歪(ゆが)み」のような状態をケアすることへは、一般的な反応として抵抗があったのだろう。この抵抗感は地方にはよくあることで、だから、都会に比べ地域住民の結びつきが強い地域では、関係のこじれを修復し、対人の苦手を克服するのは難しい。 記事全文>>

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