ランダムなひとびと
『住まいのデータを回す』第13回

6月 21日 2018年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

万能計算機と共に生きてゆく「ランダムなひとびと」は愛の物語であり、「弱い宗教肯定論」となる。「弱い宗教肯定論」は社会システムとしての宗教を、国家や経済を肯定する程度には肯定する立場だ。神の存在や個人の信仰の問題には出来るだけ寛容な立場をとる。神は存在しないと強弁する無神論とは一線を隔てている。
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ランダムなひとびとと万能計算機
『住まいのデータを回す』第12回

5月 15日 2018年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

万能計算機とは今日のコンピューターのことで、17世紀の哲学者ゴットフリート・ライプニッツが夢に見て、20世紀の英国人アラン・チューリングが数学的に定式化し、米国で実現された。万能計算機は記憶装置と論理演算装置、そしてニューラルネット(脳の神経回路)のような超多変量のパラメーター最適化装置を備えている。パラメーター最適化装置を物理的に作ったのが現在の商用量子コンピューターで、論理演算装置まで量子化されるのも時間の問題だろう。現代の機械文明は、計算可能だけれども解決不可能な地球規模での厄介な問題を大量生産しているため、計算しかできないコンピューターであっても十分役に立つ。現段階で人類が滅亡すれば、当然コンピューターも存続できない。「ランダムなひとびと」は万能計算機と共に生きてゆくしか選択肢が無い。
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機械文明を量子化する冒険と不条理な愛
『住まいのデータを回す』第11回

4月 09日 2018年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

『住まいのデータを回す』シリーズの前稿(第10回)では、「AI(人工知能)技術によって機械が人間化するのではなく、人間が機械化するという逆説こそ、本稿の折り返し地点にふさわしい」と結んだ。シリーズ第5回の全体構想を読み直すと、構想時点ではAIが機械文明を変質させる可能性を見落としていた。もしくは過小評価していたので、記載していなかった。AI技術を西洋文明もしくはその近代以降の出来事として、文明論の射程で考えていたのだが、西洋文明という地勢的な制約よりも、機械文明として人間が機械化されることがより本質的であることに気づいた。
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データが溢れる世界を折り畳む「局所無作為化」
『住まいのデータを回す』第10回

3月 20日 2018年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

前稿『住まいのデータを回す』第9回ではWHO(世界保健機関)のICF(国際生活機能分類、※参考1)を紹介した。日常生活に関連する1424の分類項目はチェックリストとして十分に網羅的であるかのように見える。しかし、加齢とともに発症確率が高くなる慢性疾患、例えば認知症の生活機能をICFモデルでデータ化しようとすると、そもそもICFでは「生きること」に焦点が当たり、「老化」や「死」については「生きること」のネガティブな側面となってしまって、予防医療やリハビリテーションとの相性が良くない。認知症に関する予防医療やリハビリテーションという考え方は未来志向の話で、老化を遅らせ若返る可能性を認めるという、相当無理な状況設定なのだから、現実的・実際的なICFとは相性が悪いのは当然かもしれない。本稿では「データ」の力を借りて、慢性疾患の予防もしくは治療に「気長に」取り組む方策を考えている。庶民(富裕層ではない生活者)が「気長に」取り組むためには、その方策が経済的であることが最重要課題であることは言うまでもない。現在の医療技術の進歩をオプチミスティックに評価したとしても、家族や社会の経済が許す範囲で認知症と共に生きるためには、ICFが現実的・実際的と考えている生活のありかたから見直さざるを得ない。
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日常生活のデータは私とあなたと世界を変える、進化論的にまたは運命論的に
『住まいのデータを回す』第9回

1月 16日 2018年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

本稿『住まいのデータを回す』シリーズは第5回で示した通り、全体構想は以下のようにスタートした――ある意味とても恐ろしいデータ化された生活者である私たちは、逆に、データ化された生活を前向きに生きることで、「データ」の力を借りて、慢性疾患の予防もしくは治療に「気長に」取り組む方策を考えるのが本稿の出発点であった――。未来への方向性として、人とコンピュータの共存・共生をそれぞれの「独立性」が増大する方向でとらえていた。しかし、結論は見えていないので、このような記事が何の役に立つのか大いに疑わしく感じられるだろう。筆者としては「気長に」取り組むとしても、やはり具体的に役立つ記事でありたい。
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経済学のダイバーシティは回るのか
『住まいのデータを回す』第8回

12月 04日 2017年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

身近な話題を取り上げようとして、タンパク質や素数の話になってしまった。まったく身近ではないと感じられる読者が多いだろう。それではお金の話などいかがだろうか。生活感覚としてのお金の話と、経済学は大きくかけ離れていて当然かもしれない。しかし、経済学におけるダイバーシティの問題は身近に感じられる。より正確には、経営論におけるダイバーシティが話題になることが多い。女性管理職や身障者の雇用の問題などを、社会的な枠組みから考える場合や、数学者や芸術家など、サラリーマンとあまり縁のない人たちと一緒にイノベーションを目指す場合など、ダイバーシティは経営論としても様々な視点がありうる。こういった話題が身近に感じられるのは、家庭内での男女役割分担とか力関係に無関係とは思えない。
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回る身体(その2)
『住まいのデータを回す』第7回

11月 15日 2017年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

数学が好きな人は運動が苦手という印象がある。文科系の成績が悪いから、理科系を選ぶということもあるだろう。筆者は学校が嫌いで、ろくに勉強をしなかったけれども、学校での遊びや運動は好きで、数学も苦痛ではなかった。消去法で現在の職業にたどり着いている。より正確には、筆者が学生の時代には、データサイエンスという職業は無かったので、進化論的に適応しながら現在の職業にたどり着いている。
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回る身体(その1)
『住まいのデータを回す』第6回

10月 27日 2017年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

健康な日常生活では、身体(からだ)が動くことにあまり疑問を持たないだろう。それでも健康のために運動をすることもあるかもしれないし、スポーツで運動能力を競うことがあるかもしれない。年をとると関節が痛くなり動きたくなくなるかもしれない。物理学ではニュートン力学の運動が出発点になる。しかし、点の直線的な運動や、砲弾の放物線的な運動は、身体の運動とは全く異なる「運動」であって、私たちは身体の運動を数学的な意味でほとんど理解できていないという反省から始めたい。
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住まいの多様体(その5)
『住まいのデータを回す』第5回

10月 11日 2017年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

慢性疾患の予防もしくは治療に「気長に」取り組むために、身近な生活から見直すこと、できれば根本的に見直すことを考えてみたい。
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住まいの多様体(その4)
『住まいのデータを回す』第4回

9月 19日 2017年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

数学の話題は日常的ではなく、難しいだけで役に立たないと思われるかもしれない。前回「住まいの多様体(その3)」で、「複素数の実在性」の話をした。筆者の物理的直観を素直に述べたものだが、多くの人は言語を信じることはあっても、数字は信じないだろう。数字は道端の石ころのようなもので、そこに在って躓(つまず)かないようにしても、信じる対象ではないからだ。しかし、複素数の実在性を信じると、世界が違って見えてくることを、つたない言葉で伝えたい。
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