古川弘介(ふるかわ・こうすけ)
海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。
◆はじめに
本稿は、「『内部留保』について考える」その1〜4のまとめである。本来連動していた企業利益と賃金・投資が連動しなくなった要因と課題という視点から論点を整理した。
法人企業統計調査が示すのは――内部留保の増加は企業利益の上昇を反映したものであり、企業に財務基盤の強化をもたらしている/一方で企業は1990年代後半以降コストカット経営を進め、人件費や国内投資を抑制している/内部留保は、海外への直接投資や現預金の増加に形を変えている――。 記事全文>>