山田厚史(やまだ・あつし)
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
日本国憲法は「第一条、天皇」から始まる。「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」
「この地位」を巡って、深刻な対立がもやもやと広がっている。「皇室典範の改正」を巡る動きだ。誤解を恐れずに言えば、「天皇は男系男子で繋(つな)いでゆくもので、女性はダメだ」という政権中枢近くにいる人と、「愛子さまみたいな女性が天皇になれないのはおかしい」という庶民感覚が、底流でぶつかっている。
政治家・高市早苗首相の政権基盤を揺るがす問題になるかもしれない。「男系男子でなければ天皇になれない」と主張する保守派を束ねているのは首相本人だ。男女同権という近代の思想は、「天皇の血筋は男性によって継承される」という「日本の伝統」に及ばない、と考えているようだ。
高い支持率と強い権力があれば、庶民感覚の議論など吹っ飛ばせると言わんばかりの強引さは、危うい。「早苗ちゃん人気」とは異質の「愛子さま人気」を侮ってはいないか。 記事全文>>










