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タイの研究開発振興政策(その2)
『クローズアップ・タイ』第2回

1月 15日 2016年 経済

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西村裕夫(にしむら・ひろお)

1951年新潟県生まれ。上智大学経済学部卒、筑波大学経営学修士(MBA)。日本の大手メーカーに40年間勤務。この間の2003年にタイで工場を立ち上げ、4年間勤務した。定年退職後の13年に再度タイに赴任し、会社を設立。現在はタイ企業に勤務。著書に『私のフィールドノート』(自費出版)がある。

前回はタイの研究開発状況についてマクロ的な視点から整理し、様々な問題や課題があることを指摘した。今回はこれを踏まえて、ステップアップのための方策について私見を述べたい。本稿は筆者のタイでの生活や勤務の経験を踏まえているために、やや独善的な面があるかもしれないので予めご了解頂きたい。

筆者は、タイ政府が様々な優遇策を用意しても、「R&D(研究開発)→価格競争の回避→成長力の源泉/企業成長のエンジン」となるような「基礎研究-応用研究-開発研究」の体制がにわかに出来上がり、かつ機能するとは考えていない。それは、基礎力(特に人材とマネジメント)に欠けるからで、いわばタイのサッカーチームが欧州のプレミアリーグに挑戦するようなものだからである。現実的な研究開発力向上の道筋について述べてみたい。
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タイの研究開発振興政策(その1)
『クローズアップ・タイ』第1回

1月 08日 2016年 経済

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西村裕夫(にしむら・ひろお)

1951年新潟県生まれ。上智大学経済学部卒、筑波大学経営学修士(MBA)。日本の大手メーカーに40年間勤務。この間の2003年にタイで工場を立ち上げ、4年間勤務した。定年退職後の13年に再度タイに赴任し、会社を設立。現在はタイ企業に勤務。著書に『私のフィールドノート』(自費出版)がある。

私は日本の大手メーカーおよびその関連会社で40年働き、その間に2003年からタイで事業を立ち上げ、4年間を過ごしました。定年退職後、再度タイに赴いて3年間働き、もうすぐ65歳になろうとしています。この7年間のタイでの生活・仕事経験を通じて感じるところを書かせて頂きたいと思います。ご高承の通り、経済はグローバル化して繋(つな)がり、タイでのいろいろな出来事には、その先に日本を含めた世界があります。タイの事案をクローズアップすると、その先に日本が見えてきます。こうした視点で、タイでの経験・知見と日本の現状への考察もしてみたいと思います。

◆最近のタイでの経済政策の論議

最近のタイ政府の政策の中で、「中進国の罠(Middle Income Trap)」からの脱却ということが一つのメインテーマとなっている。構図的にいえば、「先進国の高度技術、高付加価値製品と後進国の低労働コストによる安値品」に挟まれて、タイの経済成長に今後多くを望めない、一人当たり国民所得が6千~7千ドルで頭打ちになる、これを打破していくため、研究開発による高付加価値製品、生産性向上が必要――とする主張である。高速鉄道など大型のインフラ投資を中心に公共投資を行う一方で、「研究・技術開発の促進(移転・育成)を通しての製品の高付加価値化」が叫ばれている。
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