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PB黒字化は財政健全化への「はじめの半歩」に過ぎない
財政健全化目標を考える(その1、全2回)
『山本謙三の金融経済イニシアティブ』第96回

5月 13日 2026年 経済

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山本謙三(やまもと・けんぞう)

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オフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。著書に『異次元緩和の罪と罰』(講談社現代新書2753、2024年9月)。

2026年度の当初予算では、PB(基礎的財政収支)が黒字となる見込みにある。01年度に、従前の「赤字国債からの脱却」に代え、「PB黒字化」を財政健全化目標に掲げて以来、初の目標達成となる。
 高市早苗首相は、「責任ある積極財政」の一環として、「PB黒字化」を単年度目標から複数年度の目標に切り替え、むしろ「政府債務残高対GDP(国内総生産)比率(債務残高比率)」の引き下げを重視する姿勢を示している。
 しかし、債務残高比率はトリッキーな指標だ。物価が上昇すれば、財政健全化とは無関係に、同比率は低下する可能性が高い。物価上昇が続くもとでの「債務残高比率」の重視と「PB黒字化」の複数年度目標化は、財政健全化をむしろ阻害するおそれがある。
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次なる進出有望国インドの攻略法(1)
国土の概要と経済の全体像
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第317回

5月 08日 2026年 国際, 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本は高度成長を成し遂げた1980年代ごろから、企業の海外進出を活発化し始めてきた。第2次世界大戦からの復興を力強く成し遂げてきた日本企業は、さらなる販売先を求めてまずは米国に。さらに安価な労働力を求めて台湾、メキシコ、東南アジアと次々に生産拠点を拡充してきた、また、92年に中国の最高権力者であった鄧小平による「南巡講話」によって経済開放政策にかじを切った中国に対しては、販売・製造の一挙両得を狙って進出を果たした。
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「NO」と言えない?日本
自衛隊と改憲問題 自分ごととして
『四方八方異論の矛先-屋台村軒先余聞』第28回

5月 04日 2026年 国際, 政治, 社会

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元記者M(もときしゃ・エム)

元新聞記者。「ニュース屋台村」編集長。南米と東南アジアに駐在歴13年余。座右の銘は「壮志凌雲」。2023年1月定年退職。これを機に日本、タイ、ラオス、オーストラリアの各国を一番過ごしやすい時期に滞在しながら巡る「4か国回遊生活」に入る。日本での日課は5年以上続けている15キロ前後のウォーキング。歩くのが三度の飯とほぼ同じくらい好き。回遊生活先でも沿道の草花を撮影して「ニュース屋台村」のフェイスブックに載せている。

陸上自衛隊中央音楽隊のコンサートが4月25日、千葉県松戸市の「森のホール21」大ホールで開かれた。その1か月半ほど前に市の広報誌で無料招待の告知があり、申し込んだら後日、チケットが届いた。当日、会場は3階席まで満員(収容定員1955人)。抽選はかなりの倍率だったといい、運良く当選した私たちは指揮者や演奏者の顔がよく見える1階席の前のほうで2時間ほどの演奏を楽しんだ。

陸自中央音楽隊といえば、同隊所属の「陸自の歌姫」と呼ばれるソプラノ歌手(3等陸曹)が東京都内で4月12日に開かれた自民党の党大会に制服姿で登壇し、国歌「君が代」を斉唱したことが問題になった。

5月3日は憲法記念日だった。憲法改正に意欲的な高市首相は先の党大会で「改正の発議に何とかメドが立った、と言える状態で来年の党大会を迎えたい」と述べ、1年後を改憲の区切りにすると明言した。日本国憲法(第9条)と自衛隊。3日付の朝日新聞朝刊によると、世論調査の結果、「高市政権での改憲」について賛否はきっ抗している。米トランプ政権に付き従い「NO」と言えない高市政権はこのまま、危ない道(改憲)に突き進んでいくのだろうか。 記事全文>>

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暴徒銃撃、アメリカの統治崩壊
トランプ狂乱 力増す軍産複合体
『山田厚史の地球は丸くない』第312回

5月 01日 2026年 国際, 社会

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

ホワイトハウスの晩餐(ばんさん)会に、銃声が鳴り響いた。銃を持った男が警備線を突破し、銃撃戦となった。狙いはトランプ大統領とその閣僚だった。全米各地に広がる「反トランプ」のうねりは、一部が過激化し、直接行動となって政権を脅かそうとしている。

今やアメリカは統治崩壊の瀬戸際ではないのか。2期目のトランプは、選挙戦を含め3度も暗殺されそうになった。大統領が標的になることが、「まさか!」ではなく「やはり!」という異様な空気が広がっている。 記事全文>>

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データのフルコース
『おいしいデータの家庭料理』第9回

4月 29日 2026年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した個体差の機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を、栃木県那須町で模索中。元PGRD (Pfizer Global R&D) Clinical Technologies, Director。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。趣味は農作業。

2.5 データのフルコース

家庭料理としては、運動会やお花見のための手作り弁当が精いっぱいで、フルコース料理は論外だろう。しかし、特別な機会に、集落や仲間たちで一緒に食べる料理であれば、役割分担ができるので、大規模な宴会もありうる。筆者が経験した地域の宴会では、イタリア集落でのサッカーワールドカップ観戦と、山陰集落での結婚式が忘れがたい。ともに、夜通し続く宴会で、地域の幸と酒が、ふんだんにふるまわれた。フランス料理や中華料理のフルコースは、宮廷料理がオリジンで、豪勢ではあっても、人びとの宴会のようなエネルギーはない。

データのフルコースも、政府統計や購買記録のような、ビッグデータの料理だ。豪華に見えても、個別データには規制がかかり、データ収集のコストと、データ処理の手間の割には、使い勝手が悪い。ビッグデータの限界を乗り越えて、人びとが宴会料理を楽しむ、データのフルコース料理から発想してみよう。 記事全文>>

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「信用」から日本を考える
第1回 総論
『視点を磨き、視野を広げる』第87回

4月 27日 2026年 経済

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古川弘介(ふるかわ・こうすけ)

海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。

◆はじめに

日本の財政赤字は慢性化し、債務残高対GDP(国内総生産)比は2倍を超えて先進国中最悪の状態である。にもかかわらず、財政破綻(はたん)の兆しはなく、長期金利の高騰も見られないのは「謎」であると言われて久しい。

標準経済学は「謎」に対する納得のいく答えを出せていない。一方、「謎」は存在しないと言うのは、MMT(現代貨幣理論)である。MMTは「自国通貨建て国債はどれだけ発行してもデフォルト(債務不履行)の心配はない」と主張する。そして、標準経済学の「貨幣は商品から生まれた」とする貨幣観(商品貨幣説)を、貨幣の起源は債権・債務関係にある(信用貨幣説)として批判する。

経済学は、学派に分かれている。ここでいう標準経済学(主流派経済学)は新古典派経済学を指す。対抗するのがケインズ経済学(非主流派経済学)である。新古典派とケインズ経済学は、貨幣観が異なる。なお、MMT派はケインズ経済学の一学派(ポスト・ケインジアン左派)である。 記事全文>>

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トランプが世界を壊す?
そして巻き込まれる日本
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第316回

4月 24日 2026年 国際

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

最近のドナルド・トランプ米国大統領の狂気は、私の想像をはるかに超えている。今年初めのベネズエラ強襲作戦によるマドゥロ大統領拘束。独立国の大統領を公然と米国に連れ出したのである。これには度肝を抜かれた。これまで先人たちが地道に作り上げてきた「国際法」による世界の秩序体系が揺らいだことを感じた。

しかし歴史を振り返れば、私たちはこうした事件を何度か経験している。米国のブッシュ大統領によるイラク侵攻(イラク戦争)や、ロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵略などは大国による力の横暴を感じさせる事件であった。

だが今回のイラン攻撃は、私たち日本人の目から見れば「度が過ぎている」行為である。米国はイランとの間で核開発の中止などを巡って外交交渉を行っていた。その交渉の最中(さなか)の2月28日、最高指導者ハメネイ師を含めたイランの政権中枢の高官ら40人余りを爆撃によって殺害した。「だまし討ち」である。イランに対する宣戦布告もせず、米国議会の承認も得ていない。この世界から「法も秩序も消滅」した瞬間であった。 記事全文>>

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体感ウォーキングを楽しむ
身近にある豊かな自然 定年後を満喫
『四方八方異論の矛先-屋台村軒先余聞』第27回

4月 21日 2026年 社会

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元記者M(もときしゃ・エム)

元新聞記者。「ニュース屋台村」編集長。南米と東南アジアに駐在歴13年余。座右の銘は「壮志凌雲」。2023年1月定年退職。これを機に日本、タイ、ラオス、オーストラリアの各国を一番過ごしやすい時期に滞在しながら巡る「4か国回遊生活」に入る。日本での日課は5年以上続けている15キロ前後のウォーキング。歩くのが三度の飯とほぼ同じくらい好き。回遊生活先でも沿道の草花を撮影して「ニュース屋台村」のフェイスブックに載せている。

その日の朝、洗濯物を干しに庭に出たら、竹垣に沿って下向きに咲くベル形の小さな白い花を見つけた。集合住宅の1階にあるわが家の庭は広さ6畳ほどの小さな庭で、毎朝洗濯物を干しに出ているからいつでも目にとまりそうなものだが、この日は日差しを浴びて花びらの白色がひときわ鮮やかで健気(けなげ)に映ったから気になった。リビングからスマホを持ち出して写真に撮って3つのAI(人工知能)を使って調べてみたら、白いイングリッシュ・ブルーベルだろうとわかった。深い青紫色の同種の花はウォーキングの途中に見かけることはあったが、白色は珍しいという。

朝からなんとなく得した気分になり、その写真をさっそく「ニュース屋台村」のフェイスブックにアップロードした(2026年4月17日付)。定年退職して、はや3年余。無職の年金生活を続けているが、これまでのところ心身ともに健康で、安穏な毎日である。 記事全文>>

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「アメリカの時代」幕引くトランプ
孤立に向かう「ならずもの国家」
『山田厚史の地球は丸くない』第311回

4月 17日 2026年 国際

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

やはり、というか、とうとう、というべきか、いよいよ、である。世界のトランプ離れが止まらない。各国の指導者は、距離を置き始めた。ついにバチカンまで「トランプ批判」へと動き、「孤立するアメリカ」が鮮明になった。

奢(おご)れるものは久しからず。世界の軸は変わりつつある。「ドナルド、世界に繁栄と平和をもたらすのはあなただけです」(高市首相)と付き従う日本は、大丈夫だろうか。 記事全文>>

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データの献立表
『おいしいデータの家庭料理』第8回

4月 15日 2026年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した個体差の機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を、栃木県那須町で模索中。元PGRD (Pfizer Global R&D) Clinical Technologies, Director。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。趣味は農作業。

2.4 データの献立表

筆者の食生活は、健康を意識した朝食に始まり、昼食は仕事の都合で外食が多く、夕食は家族や友人との楽しみの場だ。計画的な献立は朝食だけともいえる。データの献立表は、どの程度計画的で、どうすれば健康的になるのだろうか。アルパカキャラと一緒に考えてみよう。 記事全文>>

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