「おいしいデータの家庭料理」の構想(その1)
『みんなで機械学習』第74回

11月 10日 2025年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した個体差の機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を、栃木県那須町で模索中。元PGRD (Pfizer Global R&D) Clinical Technologies, Director。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。趣味は農作業。

近く公開予定の新シリーズについて、企画趣旨や物語の概要などを、今回と次回第75回の2回に分けて説明します。「ニュース屋台村」の読者の皆様も、想定読者になった気持ちで読んでいただけるとうれしいです。

タイトル案

「おいしいデータの家庭料理」

企画趣旨

データ技術は、発展途上にある。データ技術の専門家ではない人びとが、「データ」を好きになって、「データ」を使うビジネスで収益を得ながら、データ技術の研究開発に投資する、社会・経済の好循環を作りたい。「データ」が好きになれば、個体差が大きくて、しかも複雑に変動する、意味不明なデータの謎解きに挑戦したくなるだろう。意味不明なデータから仮説を作って、計画的にデータを取得し、「データ」を使うビジネスの構想を実現してゆく。

「データ」を使うビジネスの可能性は、無限にあるので、地域の小さいビジネスの連鎖反応が、大きく社会・経済を変革してゆく。若い世代が、そのような変化を体験することが、新しいデータ技術の最良の学習方法だと思う。筆者も、1982年ごろの新入社員時代に、米国SAS社の統計解析ソフトを実務で使う経験をさせていただいた。そして「データ」が好きになった。

これからは、機械学習と人工知能(AI)の時代になる。機械学習の学習を考えていて、「データ」の学習と食事がよく似ていることに気づいた。読者の皆様に、「データ」をおいしくする家庭料理で、「データ」を好きになってもらいたい。

想定読者

新しいデータ技術に興味がある、高校生や大学生。地域のデータを、地域の活性化につなげる試行錯誤をする実務家。

目次の案

1       はじめに; データをおいしくする家庭料理

1.1 おいしいデータは栄養たっぷり

1.2    地域のデータをおいしくする

1.3  データの学習と食事

2       データの料理法

2.1 生データのしたごしらえ

2.2 データは発酵するのか

2.3 データの調理器具

2.4 データの献立表

2.5 データのフルコース

2.6 おいしいデータは、地域と人びとを健康にする

3  機械学習の学習

3.1 データをおいしく下処理してから機械学習する

3.2 機械と一緒にデータを学習する

3.3 機械と一緒にデータを使うビジネスを考える

3.4 楽しくデータの学習をする

3.5 データの学習は冒険でもある

3.6 機械と一緒にデータを使うビジネスの冒険をする

4  まばらでゆらぐデータの家庭料理

4.1 まばらでゆらぐ生活と経済のデータ

4.2    生活と経済を豊かにするデータの家庭料理

4.3 まばらでゆらぐデータの調理法

4.4    まばらでゆらぐデータで健康になる

4.5    データを使った生活と経済の予測

4.6 生活と経済のリスクを生きのびる

4.7 たくさんの小さな試行錯誤による適応

5  よりあいグループと社会

5.1 よりあいグループ(地域や家族)のデータ

5.2 よりあいグループのよりあいグループ

5.3 機械と学習するよりあいグループのデータ

5.4 よりあいグループのデータは廻る

5.5 よりあいグループのデータの周辺

5.6 よりあいグループのデータを予測する

5.7 よりあいグループのデータで社会問題を解決する

6  おわりに;生活と社会の近未来

6.1 ほとんど色即是空・空即是色な(まばらでゆらぐ)世界

6.2 まばらでゆらぐ人びとの地域社会

6.4 データでつながる、地域のNPOから国際NGO連合まで

類似の書籍および参考書

『データ思考入門』(荻原和樹、講談社現代新書、2023年)

『データのつながりを活かす技術』(技術評論社、2025年)

『生のデータを料理する:統計科学における調査とモデル化』(日本評論社、1999年)

『はじめてのAI(やさしく知りたい先端科学シリーズ6)』(創元社、2020年)

『データサイエンス(やさしく知りたい先端科学シリーズ10)』(創元社、2022年)

表紙のイメージ

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『みんなで機械学習』は中小企業のビジネスに役立つデータ解析を、みんなと学習します。技術的な内容は、「ニュース屋台村」にはコメントしないでください。「株式会社ふぇの」で、フェノラーニング®を実装する試みを開始しました。

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