北見 創(きたみ・そう)
日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。
中国は、パキスタンにとって最大の貿易相手国、最大の投資国、最大の経済援助国となった。1962年の中印戦争以来、インドを共通の敵対国として、主に軍事面で協力関係を構築してきた両国だが、近年では経済面での協力関係が目立つ。国民の対中感情は良好で、中国製品も評価されている。中国企業と協力してビジネスする日本企業も現れ始めた。
◆貿易、投資、経済援助で首位
パキスタンにおける中国の勢いは、すさまじい。2014/15年度(パキスタンの年度は7月~翌年6月)の中国との貿易総額は93億ドル。8年前の2006/07年度と比べて3.3倍になった。貿易相手国としては、アラブ首長国連邦(UAE)を引き離して首位。直近の15年7月~16年5月の合計では、中国は輸出相手国としては2位だが、輸入相手国としては1位に躍進した。
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