教授H
大学教授。専門は環境経済学および理論経済学。政府の審議会の委員なども務める。「知性は、セクシーだ」が口癖。趣味は鉄道(車両形式オタク)。
炭素と聞いて人は何を思い浮かべるだろうか。炭(すみ)、石炭、そしてダイヤモンド。最近では気候変動(地球温暖化)の原因である二酸化炭素がすぐに頭に浮かぶだろう。ダイヤモンドに縁の深い人はそう多くはないだろうけれど、炭や石炭そしてそれを燃やすことによって発生する二酸化炭素はほとんどの人々の生活に何らかのかかわりを持っている。ただし、それ以上思い浮かべようとしても、なかなか難しいのではないかと思う。
ところがよく考えてみると、炭素は人間と深いかかわりをもっていることがわかってくる。何せ私たちの身体を作っている有機物は、炭素と水素と酸素の結合したものだ。人間をはじめとする動物は、水と有機物を摂取することによってはじめて生きながらえることができる。
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