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Lovable実況中継(その2)
スモールデータはデータ文明の勝手口
『みんなで機械学習』第70回

9月 11日 2025年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

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株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆宴の後の人工知能

いよいよ、AI(人工知能)バブルが弾けそうだ。AI企業の技術革新が低水準になって、株価が低迷するだけならば、実体経済への影響は限定的だろう。しかし、低水準なAI技術で多くの雇用が失われる負の経済効果は、底なし沼かもしれない。

ゲームなどの特定の技術領域で、AI技術が人間の知能を超えることは確実で、ゲームのプロとAIの共生が実現されている。知的労働者の一般的な知能水準に、AI技術が到達するのも時間の問題だ。多くの人びとが、AI技術を日常的に利用することで、AI技術は進歩するけれども、人間の知能は退化するとしたら、AI技術が人類の未来にもたらす問題は、根が深く深刻だ。 記事全文>>

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Lovable実況中継(その1)
AIとwebアプリを作るwebアプリ
『みんなで機械学習』第69回

8月 25日 2025年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

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株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆劇中劇は演劇の自由を可視化する

日本も戦後80年となり、戦争中よりも良い時代になったなどという、無責任なことが言える老人は80歳以上になった。戦後生まれの筆者は、「いやな時代になってきた」と感じている。戦争、特に敗戦という最悪の状況から比べれば、戦争が無いというだけで平和で良い時代といえるのかもしれない。しかし、経済格差が増大して、少子化が止まらず、核武装の話までする時代なのだから、筆者の少年時代をふり返ってみても、より良い近未来を想像することは困難になっている。地球環境が悪化していることも確実だ。しかも、自国第一主義の、傲慢(ごうまん)で自己中心な政治にも歯止めがかからない。政治・経済だけを考えれば、明日に人類が絶滅しても不思議ではない。 記事全文>>

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Google Gemini実況中継(その3)
プログラムコードの作成から解放される日
『みんなで機械学習』第68回

8月 04日 2025年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

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株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆人工超知能

知的労働者の知能を超える人工超知能(ASI: Artificial Super Intelligence)は、すでに実現されている。最強のプロ棋士でも、囲碁や将棋のプログラムに勝つことができない。医師・弁護士・プログラマーなど、高度な知的労働の知能の部分は、生成AI(人工知能)を使うことで生産性が高くなっている。しかし、医師や弁護士の場合、社会的責任や社会制度の制約があるので、職業としては失業せずに繁盛している。定形業務やコールセンター対応、業務プログラム作成などの初等的な知的労働を行うホワイトカラーの職業は、すでに相当部分がAIプログラムに置き換えられている。しかし、リモートワークやワークシェアリングなど、社会における職業の構造的な問題では、先進諸国においても、AI技術の影響は始まったばかりだ。最初にAI技術よる破壊的な影響があったのは、戦地での職業軍人の役割かもしれない。 記事全文>>

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Google Gemini実況中継(その2)
勝者なきAIビジネスを生き延びる
『みんなで機械学習』第67回

7月 22日 2025年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

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株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆万能計算不能機械

2進法を発明した17世紀の数学者・哲学者、ゴットフリート・ライプニッツ(1646~1716年)は、人類で最初に万能計算機械を構想した大天才だ。そして、哲学における未解決の難問、個体差の問題を、明確に意識したのもライプニッツだった。21世紀も4半世紀が過ぎて、万能計算機は人工知能(AI)技術として、世界を席巻している。

万能計算機械の数学的原理を考えたのは、英国の数学者アラン・チューリング(1912~54年)だ。チューリングマシンという万能計算機械の数学的なモデルによって、計算プログラムが停止するかどうかを判定するプログラムを作ることはできないという、プログラムの停止問題を数学的に証明した。万能計算機械ではあっても、計算不可能な問題があることを証明したことになる。天才チューリングは、人類で最初に人工知能を「テスト」することを考えた。 記事全文>>

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Google Gemini実況中継(その1)
「帝国」の逆襲
『みんなで機械学習』第66回

7月 09日 2025年 社会

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◆「Google帝国」の逆襲

前稿第65回(「IBMクラウド実況中継(その3) 生成AIがバカすぎて」https://www.newsyataimura.com/yamaguchi-148/#more-22431 )は「新たなデータの世界を探索するデータAIが、データ文明の入り口になるのか、生成AIが近代文明の言語資産を消費し尽くして衰退するのか、近未来への岐路は論理的ではなく、少なくとも4次元以上の高次元空間の想像力で、多数の入り口と出口を発見して冒険する必要がありそうだ」と結んだ。

生成AI(人工知能)の能力が急速に進化していて、人間を超えるASI(人工超知能)の出現が目前であることは、ソフトバンクの孫正義社長に教えていただかなくても「みんなの」実感に近い。前職で、創薬における技術革新を担当していた時に、自社の研究者や経営者にインタビューして、未来予測のありかたを考えたことがある。技術革新の方向性については、「みんなの」予想がほぼ一致していた。技術革新が実現する時期は、おおむねオプティミスティックだった。文化的に背景が異なる東洋医学などの未知技術については、「みんなの」予感は、まさにジョーカー(期待されない切札)でしかなかった。 記事全文>>

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IBMクラウド実況中継(その3)生成AIがバカすぎて
『みんなで機械学習』第65回

6月 25日 2025年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

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株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆生成AIがバカすぎて

過去記事(『みんなで機械学習』第59回、https://www.newsyataimura.com/yamaguchi-142/)を引用する。「『店長がバカすぎて』(早見和真、角川春樹事務所、2019年)は、書店を舞台とする大衆小説だ。小説の劇中劇を巧(たく)みに構築して、社長がバカすぎてから、自分自身がバカすぎてまで、スケーリング則により、小説の作者も含めて、みんながバカすぎる生活を、愛と希望で描いている。大統領がバカすぎてでも、裁判長がバカすぎてでも、スケーリング則は普遍的に成立する」……と訳のわからない文章を書いた。生成AI(人工知能)も、バカすぎるぐらいがちょうど良いのかもしれない。生成AIの劇中劇は興味深い。 記事全文>>

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IBMクラウド実況中継(その2)
『みんなで機械学習』第64回

6月 09日 2025年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

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株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

IBMクラウドの概要

前回の「IBMクラウド実況中継(その1)」(『みんなで機械学習』第63回、https://www.newsyataimura.com/yamaguchi-146/ )では、SPSS Modelerを早く使ってみたいと先を急いだので、IBMクラウドについては、ユーザー登録の実況中継だけで、肝心のIBMクラウドというサービスの全体像は説明していなかった。実際には、IBMクラウドのサービス内容が膨大であるため、現在でも全体像はよくわからない。現時点でIBM Cloudカタログには、264製品が登録されている。

IBMクラウドで提供される製品カテゴリー別では、計算(49)、コンテナー(13)、ネットワーキング(34)、ストレージ(27)、エンタープライズ・アプリケーション(10)、AI/機械学習(28)、分析(15)、データベース(18)、開発者ツール(18)、ロギングおよびモニタリング(5)、マイグレーション(21)、統合(14)、セキュリティー(33)、モバイル(5)で、合計290となる。製品カテゴリーには多少の重複がある。AI/機械学習カテゴリーの製品では、IBM社が17製品、IBM以外が11製品ある。 記事全文>>

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IBMクラウド実況中継(その1)
『みんなで機械学習』第63回

5月 28日 2025年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

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株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

SPSS Modelerで機械学習

IBMクラウドに登録すれば、高度な機械学習を無償で使い始めることができる。IBMクラウドのAI(人工知能)ビジネスは、watsonxにまとめられていて、複数のサービスがあるけれども、最初はwatsonx.aiを選択するとよい。

watsonx.aiでは、SPSS Modeler、Pythonの開発環境やLLM(大規模言語モデル)など、とても充実していて、急速に発展している。初心者にとって、機械学習を無償で学習するサービスとしては、SPSS Modelerがお勧めだ。サンプルデータを含むサンプルプログラムも10個程度提供されている。 記事全文>>

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reパーソナルヘルスケア(renormalized personal healthcare)
『みんなで機械学習』第62回

5月 14日 2025年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

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株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆データ論の到達地点

人工知能(AI)はデータと電力を食べて生きている。筆者は50年間、医薬品の研究開発現場でデータを生活の糧としてきた、データを食べるAIの祖先のようなものだ。もう若くはないデータ人として、近未来のデータ文明が、少なくともディストピアとはならないように、筆者なりの「データ論」を連載して、その出発点と到達点をまとめてみた(『みんなで機械学習』第60回)。

哲学的な意味でのデータ(data)は、ラテン語・イタリア語のdare(与える)を語源として、所与または与件と解釈される。データサイエンスの実務では、データベースの変数を定義した時に、その変数に入力される値(データ)であって、データが無い場合(欠測値)もありうる。 記事全文>>

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SHAPE
『みんなで機械学習』第61回

4月 30日 2025年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

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株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆数学のファンクラブ

位相数学などの抽象数学は、ビジネスの役に立たないと思われていた。おそらく、量子コンピューターが実用化されるまでの、過去の話になるだろう。量子力学はアインシュタインやファインマン(アメリカ、1918~88年)のような、世界最高峰の物理学者にとっても、直感的な理解の範囲を超えている。高度に抽象的な数学を使って、実験結果を説明する理論を構築してきた。量子コンピューターは、論理演算を高速に行う万能計算機ではなく、量子力学的な「実験」を、柔軟な設定で高速に行う実験装置だ。 記事全文>>

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