山田厚史(やまだ・あつし)
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
国際社会は、20世紀に起きた2つの大きな戦争を教訓に「お互いやってはならないこと」を決めた。
それぞれの国が「主権」を尊重し合い、一方的に攻め込む「侵略」や、力を背景に統治を歪(ゆが)める「内政干渉」はしてはならない。それが国際ルールとされてきた。2026年は、この国際常識が消し飛んだ年となった。 記事全文>>
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
国際社会は、20世紀に起きた2つの大きな戦争を教訓に「お互いやってはならないこと」を決めた。
それぞれの国が「主権」を尊重し合い、一方的に攻め込む「侵略」や、力を背景に統治を歪(ゆが)める「内政干渉」はしてはならない。それが国際ルールとされてきた。2026年は、この国際常識が消し飛んだ年となった。 記事全文>>
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
与那国島は「絶界の孤島」のたたずまいを残す。東京から1900キロ、沖縄本島からは500キロ。断崖がそそり立ち、独特の生態系と文化を育む離島である。黒潮に洗われ、漁場の中に島があり、海人はカジキ漁で潤う。エメラルドの海には12月になるとユニークな姿のハンマーヘッドシャークが群れをなしてやってくる。沖縄でありながら、ハブはいない。悠々と時が流れる楽園が、にわかに刺々(とげとげ)しくなってきた。あるとも分からない台湾有事への備えが、人々を不安にしている。 記事全文>>
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
財務省がまとめた補正予算案に「ショボすぎる!」とダメ出しし、4兆円を首相自ら上積みしたという。高市早苗首相が渾身(こんしん)の力を注いだ総額21兆3000億円の大型経済政策。「強いニッポン」を目指し「強い経済」に望みを託す。旗を振る「積極財政」を形にした政策だ。威勢のいい予算だが、高市政権の致命傷になるリスクを秘めている。 記事全文>>
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
「存立危機事態」「防衛装備品移転」「5類型廃止」「安保三文書」。なんのことだか分かりますか。普通の国民には理解しにくい難解な言葉ですが、どれも日本の針路にかかわるキーワードです。ほとんどの人がさっぱりわからない専門用語を使って、つまり国民の大多数をカヤの外に置き、権力者は「戦争への備え」を着々と進めている。ぼーっとしていると、取り返しのつかない所に連れて行かれる。それが今の日本です。 記事全文>>
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
あのシーン、みなさんはどうご覧になっただろうか。満面の笑みでトランプ大統領に寄り添い、大勢の米軍兵を前に飛び跳ねながら手を振る高市早苗首相。「日米黄金時代」を謳(うた)い、大統領と個人的信頼関係を築けるか、が問われていた首相は、緊張して首脳会談に臨んだのだろう。会談を終えて、原子力空母「ジョージ・ワシントン」に場所を変え、米軍兵士の歓待を受けた。高市首相は「日本の歴史に残る女性首相」と紹介され、緊張の糸が切れたかのように舞い上がった。
大統領の腕にぶら下がるようなツーショットは、「トランプおじさま」と「サナエちゃん」といった風情だが、それは「日米同盟の現実」を映しているのかもしれない。毎日新聞の社説(10月29日付)は「対米迎合が先走る危うさ」と警鐘を発した。 記事全文>>
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
トランプ米大統領の足元で、新たな変化が始まっている。11月4日に投票されるニューヨーク市長選で、民主党候補が勝ちそうだ。「民主社会主義者」を自認する33歳のゾーラン・マムダニ氏。来年の中間選挙への流れが、変わるかもしれない。
マムダニ氏はアフリカのウガンダ出身、インド系の家族と共に7歳でアメリカに渡ったイスラム教の移民である。白人第一、移民を蔑(さげす)み、イスラムを警戒する「トランプ的価値観」の対極にある人物。そんな若者が、既存の政治家を引き離し、アメリカ最大都市のリーダーに躍り出ようとしている。 記事全文>>
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
自民党総裁選はあす10月4日に投開票される。
「読売新聞社が実施した国会議員の支持動向調査では、小泉進次郎農相(44)が、旧派閥横断で幅広い支持を得ている実態が明らかになった。高市早苗・前経済安全保障相(64)は旧安倍派、林芳正官房長官(64)は旧岸田派を中心に浸透する中、各陣営は態度未定の議員票に狙いを定め、追い込みをかける」。
「小泉氏を支持する国会議員71人を派閥・旧派閥別でみると、無派閥が5割弱と最も多く、麻生派が2割弱、旧岸田、旧茂木両派がそれぞれ1割などだった。衆院当選5回以下の中堅・若手議員の支持は30人超で、立候補した5氏の中で最多だった。陣営幹部は『勝ち馬に乗りたい層へのアプローチが重要』と強調し、議員票の更なる上積みを図る」(9月30日付、読売新聞)
同じ日、朝日新聞は以下のように報じた。
「小泉進次郎農林水産相(44)がトップで、林芳正官房長官(64)が続いた。高市早苗前経済安全保障相(64)は3番手だった。いずれも党員・党友票を含む初回投票で過半数を得る勢いはなく、上位2人の決選投票となる公算が大きい」
こちらも「小泉優勢」を伝えている。投票前に「勝つのは誰か」を当てるのがメディアの仕事であるかのような書きぶりである。 記事全文>>
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
今度は「極左摘発」だという。
トランプ支持を若者に訴えていた右翼活動家チャーリー・カーク氏(31)が凶弾に倒れた。容疑者は逮捕されたが、動機や思想背景など解明はこれからだ。ところがトランプ大統領は「犯人は極左思想」と決めつけ、SNSに「死刑だ」と発信した。断片的情報だけで「リンチにかけろ」と言わんばかりである。ネットにはさまざまな感想・見解が交錯するが、容疑者に同調するような書き込みは通報され、職場を解雇されるなど、1950年代のマッカーシズムを思い出させる「思想攻撃」が始まっている。
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
日本最西端の島・与那国島(よなぐにじま)が静かに変わろうとしている。
この10年余、急速に軍事要塞(ようさい)化が進んでいた。8月24日に行われた町長選挙で「平和な島に」と主張する上地常夫(うえち・つねお)氏が当選した。
上地常夫(61)無所属新 557票▽糸数健一(72)無所属現 506票▽田里千代基(67)無所属新 136票
上地氏は、本島の高校を卒業後、島に戻り、役場に勤務し、22年から町議会議員を務めていた。自衛隊の駐屯には反対しないが、自衛隊の島にはしたくない、と訴え、僅差(きんさ)で現職を破った。 記事全文>>
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
イスラエルはガザを制圧し、住民すべてを追い出そうというのか。
容赦ない空爆、瓦礫(がれき)の山から運び出される犠牲者、飢餓にさらされる子供たち、食料配給に群がる人々。地球の裏側にいながら、ガザの悲劇を私たちは冷房が効いた茶の間で見ている。「ひどいなあ」「何とかならないものか」と同情しながらも、怒りは日常の中で消えていく。
悲惨な現実を撮っている人は、どんな日々を送っているのか。思いを巡らす人は決して多くはない。私も、テレビ画面に映し出されるガザの現実を、ニュースの一つの項目として眺めていた。 記事全文>>