山本謙三(やまもと・けんぞう)

オフィス金融経済イニシアティブ代表。元NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。著書に『異次元緩和の罪と罰』(講談社現代新書2753、2024年9月)。
高市早苗新政権が11月下旬、総合経済対策と今年度の補正予算を閣議決定した。対策規模は総額21.3兆円、補正予算は18.3兆円にのぼる。
今年度の当初予算策定時には、物価高に伴う税収増で「うまくいけば今年度中にもプライマリーバランス(PB、基礎的財政収支)の黒字化目標が達成される」との話があった。しかし、今回の大型補正で、PB黒字化目標は完全に吹き飛ばされた。
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