教授H
大学教授。専門は環境経済学および理論経済学。政府の審議会の委員なども務める。「知性は、セクシーだ」が口癖。趣味は鉄道(車両形式オタク)。
行政は一度決定した計画を変えない。計画が大昔作られたもので、現状がどんなに当初と変わっていても、そのまま実行しようとする。そんな例はどこにでもある。こうして、大多数の市民にとって不必要であるばかりか迷惑でもあるような道路や施設が平然と造られる。市民はそれを半ばあきらめをもって受け入れる。私もその一人である。
しかし、國分功一郎著『来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』(幻冬舎新書、2013年)を読んで少し考え方を変えるようになった。市民の声をなんらかの形で行政に反映させないと、不必要な建築物や道路で溢れかえるばかりでなく、民主主義の根幹が脅かされる可能性があることに気づかされたからである。
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