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EVから自動運転に流れが変わる米自動車業界
米国出張記録(その3)
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第305回

11月 21日 2025年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

8月下旬から3週間にわたり米国に出張したが、今回の大きな目的の一つが米国の自動車事情を実際に見ることにあった。コロナ禍の影響が急速に薄れた2023年以降、タイの自動車市場はあっという間に中国企業に席巻されてしまった。中国はコロナ下でのロックダウンを機に電子決済などのデジタル化、EC(電子商取引)によるデリバリーが急速に進展。一方、2014年に労働生産人口(15~65歳までの人口)がピークアウトしたあと、中国経済はいわゆる「失われた30年」に突入。中国国内の景気低迷を受け、電気自動車(EV)メーカーをはじめとして中国の民間企業は大挙して海外に進出した。 記事全文>>

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113年かかる日銀のETF売却が意味するもの
日銀はETF買い入れの評価を率直に語れ
『山本謙三の金融経済イニシアティブ』第92回

11月 12日 2025年 経済

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山本謙三(やまもと・けんぞう)

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オフィス金融経済イニシアティブ代表。元NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。著書に『異次元緩和の罪と罰』(講談社現代新書2753、2024年9月)。

日本銀行は、2025年9月の金融政策決定会合で、保有ETF(上場投資信託)の処分計画を明らかにした。年間の売却ペースを3300億円程度(簿価ベース)に設定するという。

だが、この売却ペースでは、保有残高がゼロになるのは2138年度となる(26年度の売却開始を仮定、参考1参照)。実に113年かかる計算だ。 記事全文>>

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暴走続けるトランプ
米国出張記録(その1)
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第303回

10月 24日 2025年 国際, 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

2025年8月末から3週間にわたって私は米国のニューヨーク、ボストン、オースティン(テキサス州)、ロサンゼルス、サンフランシスコの計5都市を訪問した。実に30年ぶりの訪米である。私は1980~81年、87~94年の計2回通算9年半の米国での勤務経験がある。米国は私にとって日本、タイに次いで3番目に長く住んだ国だ。しかし米国は今やすっかり遠い国になってしまった。30年も訪問していなければ何も知らないのと同じこと。現在の米国を少しでも理解したいと思い、出張したのだった。 記事全文>>

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「内部留保」について考える
その5 まとめ
『視点を磨き、視野を広げる』第85回

10月 22日 2025年 経済

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古川弘介(ふるかわ・こうすけ)

海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。

◆はじめに

本稿は、「『内部留保』について考える」その1〜4のまとめである。本来連動していた企業利益と賃金・投資が連動しなくなった要因と課題という視点から論点を整理した。

法人企業統計調査が示すのは――内部留保の増加は企業利益の上昇を反映したものであり、企業に財務基盤の強化をもたらしている/一方で企業は1990年代後半以降コストカット経営を進め、人件費や国内投資を抑制している/内部留保は、海外への直接投資や現預金の増加に形を変えている――。 記事全文>>

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原子力発電のリスクとコストを再検証する(下)
放射性廃棄物の処理・廃炉に関するリスク・全体のまとめ
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第302回

10月 10日 2025年 社会, 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

2011年3月11日に発生した東日本大震災により、日本全国の原発は安全対策を行うためにいったん全面的に運転を停止。しかし、ひっ迫する電力事情と原発の低コストを売りとして徐々に原発の再稼働が始まり、25年8月現在36基の原発のうち14基が再稼働(うち3基は停止中)し、今後この数が増えていくと見込まれている。

しかし、本当に原発が安全な発電方法であるためには何をしたらよいのか。また、原発は本当に低コストな発電方法と言えるのか。原発そのものの仕組みが難しいため、私たちがこれらについて検証するにはかなりの困難が生じる。こうした難しい課題についてこれまで上中2回に分けて解説してきたが、最終回となる今回(下)は放射性廃棄物の処理・廃炉に関するリスクなどについて説明し、併せて上中下の全体を総括する。 記事全文>>

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真の高齢化社会はこれからが本番だ
団塊ジュニア世代への交替の先にあるもの
『山本謙三の金融経済イニシアティブ』第91回

10月 08日 2025年 社会, 経済

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山本謙三(やまもと・けんぞう)

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オフィス金融経済イニシアティブ代表。元NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。著書に『異次元緩和の罪と罰』(講談社現代新書2753、2024年9月)。

案外知られていないのが、日本の人口の最大勢力がすでに入れ替わっていることである。団塊世代から団塊ジュニア世代への移行だ。

1947~49年生まれの団塊世代は、誕生後一貫して人口の最大勢力であり続けた。その期間は約70年にわたった。

2018年、団塊ジュニア世代(1971~74年生まれ)がこれに取って代わった(参考1参照)。最近、政治のテーマが「社会保障関連」から「賃金や資産の格差」に移ったのも、この交替の表れかもしれない。

では、団塊ジュニア世代は今後どれぐらいの期間、最大勢力であり続けるのだろうか。 記事全文>>

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「内部留保」について考える
その4 企業の資金余剰
『視点を磨き、視野を広げる』第84回

10月 06日 2025年 経済

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古川弘介(ふるかわ・こうすけ)

海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。

◆はじめに

企業利益の向上を背景に内部留保が増加している。企業の税引き後純利益から配当を引いたものが、内部留保(フロー)である。それが毎年積み上がって内部留保(ストック)を押し上げている。内部留保は、企業の設備投資の原資となる。しかし、拙稿第81~83回で見たように、2010年代以降、企業利益が増加しても設備投資は伸びておらず、一方で内部留保は積み上がり現預金や海外への直接投資に形を変えている。

企業は事業リスクを背負って設備投資を行う。そのために大きな資金を必要とするので、自己資金だけではなく銀行からお金を借りる。銀行はそのお金を家計から預かる。したがって経済学の前提では、企業は資金不足主体、家計は資金余剰主体である。この前提は現実の経済においても変わらない。しかし例外がある。日本では、企業が投資に慎重になり資金余剰主体になっているのである。 記事全文>>

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原子力発電のリスクとコストを再検証する(中)
原発事故のリスク
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第301回

9月 26日 2025年 社会, 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

2011年3月11日に発生した東日本大震災により、日本全国の原発は安全対策を行うためにいったん全面的に運転を停止した。しかし、ひっ迫する電力事情と原発の低コストを売りとして徐々に原発の再稼働が図られるようになり、25年8月現在36基の原発のうち14基が再稼働(うち3基は停止中)しており、今後この数が増えていくことが予想されている。

しかし本当に原発が安全な発電方法であるためには何をしたらよいのか。また、原発は本当に低コストな発電方法と言えるのか。原発そのものの仕組みが難しいため、私たちがこれらについて検証するにはかなりの困難が生じる。こうした難しい課題を上中下の3回続きで、できるだけわかりやすく解説する試みだが、今回(中)は「原発事故のリスク」について説明する。 記事全文>>

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原子力発電のリスクとコストを再検証する(上)
原子力発電の概要
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第300回

9月 12日 2025年 社会, 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波(東日本大震災)により、東京電力福島第一原子力発電所(以下原発)ではかつてないほどの深刻な事故を引き起こした。14年経過した現在に至るまで溶解した核燃料(デブリ)の取り出しには成功していない。こうした原発の大事故を踏まえ、時の民主党政権は「原発政策の見直し」を行い、日本全国の原発は安全対策を行うために全面的に運転を停止した。

しかしひっ迫する電力事情と原発の低コストを売りとして徐々に原発の再稼働が図られるようになる。この間、独立機関である「原子力規制委員会」が再稼働対象となる各原発の安全性を審査してきている。25年8月現在36基の原発のうち14基が再稼働(うち3基は停止中)しており、今後この数が増えていくことが予想されている。 記事全文>>

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日本人が知らない世界のスポーツビジネスの実態(その3完)
ブラジル、インド、日本のスポーツ市場と全体のまとめ
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第299回

8月 29日 2025年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

前回に続いて、宮城県の七十七銀行からバンコック銀行日系企業部に出向している巻賢弥(まき・けんや)さんがまとめた世界のスポーツビジネスに実態に関するレポート(全3回シリーズ)を紹介する。今回はその最後となる、ブラジル、インド、日本の各国のスポーツ市場と、全体のまとめである。 記事全文>>

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