古川弘介(ふるかわ・こうすけ)
海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。
◆はじめに:本稿のねらい
インフレが止まらず実質賃金はマイナスで、家計は苦しい状態に耐えている。企業の利益や株価の上昇と対照的だ。どうして乖離(かいり)が起きているのかを知るために、法人企業統計調査(財務省)のデータをもとに企業の内部留保を調べた(「『内部留保』について考える(その1〜5)」)。
データが示すのは①バブル崩壊前は企業利益と人件費は連動して上昇していた②2000年代前半からは利益が増える一方で、人件費が横ばい推移している③この間労働生産性は名目・実質ともに上昇している(*注1)――である(図表1参照)。










