小澤 仁(おざわ・ひとし)
バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
前回に続いて、宮城県の七十七銀行からバンコック銀行日系企業部に出向している巻賢弥(まき・けんや)さんがまとめた世界のスポーツビジネスに実態に関するレポート(全3回シリーズ)を紹介する。今回はその最後となる、ブラジル、インド、日本の各国のスポーツ市場と、全体のまとめである。 記事全文>>
バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
前回に続いて、宮城県の七十七銀行からバンコック銀行日系企業部に出向している巻賢弥(まき・けんや)さんがまとめた世界のスポーツビジネスに実態に関するレポート(全3回シリーズ)を紹介する。今回はその最後となる、ブラジル、インド、日本の各国のスポーツ市場と、全体のまとめである。 記事全文>>
海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。
◆はじめに
法人企業統計調査のデータをもとに、増大する内部留保が映す日本経済の課題について考えている。本稿では、「その3」として、企業利益の増大にもかかわらず、賃金が上がらない要因を考えたい。
◆問題認識
⚫️統計データが示す日本経済の病状
日本経済は、バブル崩壊後ずっと低迷が続いているという印象が強い。確かにGDP(国内総生産)成長率は低位で推移している。しかし、企業収益に焦点を当てると、異なる姿が現れる。図表1は、法人企業統計調査が示す過去半世紀の企業の変化を、売上高、減価償却費、従業員人件費、経常利益、内部留保残高の推移(指数表示:1997年度=100)で追ったものである。 記事全文>>
バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
前回に続いて、宮城県の七十七銀行からバンコック銀行日系企業部に出向している巻賢弥(まき・けんや)さんがまとめた世界のスポーツビジネスに実態に関するレポート(全3回シリーズ)を紹介する。今回は、欧州のスポーツについてである。 記事全文>>
オフィス金融経済イニシアティブ代表。元NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。著書に『異次元緩和の罪と罰』(講談社現代新書2753、2024年9月)。
最近、日本銀行が主張する「基調的な物価上昇率」に対し、多くの疑問の声が聞かれるようになった。日銀は「『基調的な物価上昇率』がまだ物価目標に達していない」と主張するが、実際の消費者物価は3年以上にわたり2%を超える高騰が続いている。このため、「日銀には国民生活の実態が見えていないのではないか」との声である。
これまで日銀は、「基調的な物価上昇率」の定義を状況に応じて変えてきた。さらに、最近はその定義を必ずしも明確にしていない。
にもかかわらず、政策金利を低水準に据え置く最大の根拠を「基調的な物価上昇率」の動きとする。これでは、国民との対話は成り立たない。 記事全文>>
バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
近年テレビで大谷翔平のニュースを見ない日はない、と言っても過言ではない。米国野球のメジャーリーグで活躍する選手と言えば、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平、山本由伸、サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有、シカゴ・カブスの鈴木誠也など10人を超え、日本のスポーツニュースを連日にぎわせている。
一方、サッカーに目を向ければ、英国プレミアリーグの三苫薫、遠藤航、スペインの久保建英、浅野琢磨を筆頭に海外で活躍する日本人選手は50人を超える。優秀な選手を輩出する割には日本のスポーツビジネスは国内では振るわない。今回は宮城県の七十七銀行からバンコック銀行日系企業部に出向している巻賢弥(まき・けんや)さんがまとめたレポートを3回に分けて紹介する。日本のスポーツビジネス振興に役立つ知恵が見つかるはずである。 記事全文>>
オフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。著書に『異次元緩和の罪と罰』(講談社現代新書2753、2024年9月)。
米国トランプ大統領の奔放な発言に目を奪われがちだが、同政権の関税・通商政策は「場当たり的」ではなく、用意周到に進められてきた。
経済学の観点からは反論の余地が大きいが、もともと「MAGA(Make America Great Again)」を掲げ、通商・関税政策と防衛・軍事政策を一体で進めているだけに、いかなる反論も同じ土俵上での議論になりにくい。むしろ下手な反論は、「脅しで突き返されるだけ」との諦観も漂う。 記事全文>>
海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。
◆はじめに
「法人企業統計調査」(*注1)のデータ(金融・保険業以外の業種)をもとに、内部留保(利益剰余金)の視点から企業活動の変化を捉えたい。
「その1」として前稿では――2010年代以降、企業利益は大幅に増大し、それを背景に内部留保が急速に積み上がっていること。その結果、企業規模を問わず自己資本比率の向上が見られ、企業の財務基盤が強化されていること。一方で内部留保をため込みすぎだという批判もあること――を書いた。後述するように、日本企業は他の点においても変化しているので、「企業の収益力向上」を「変化(1)」とする。
本稿では「その2」として、内部留保の活用という視点から、「(純資産の部に計上された)内部留保は、(資産の部において)何に形を変えているか」について考える。 記事全文>>
バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
前回第293回に引き続き、バンコック銀行日系企業部の佐藤功哉(こうや)さんが作成したレポートの後半を紹介する。今回は諸外国(中国、インド、ブラジル、アメリカ、フランス)と日本の農業動向の現状と、前回も含めたレポート全体のまとめである。 記事全文>>
オフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。著書に『異次元緩和の罪と罰』(講談社現代新書2753、2024年9月)。
日本銀行は、6月16、17日の金融政策決定会合で、2025年度以降の長期国債買い入れの減額計画を更新する。昨年7月、24、25年度の買い入れ減額計画を公表した際に、1年後に中間評価を行うとしていたものだ。
前回第87回の試算では、少なくとも年間40兆円程度の残高圧縮ペースを維持するのが適当との結果になった。本稿では、このペースでの圧縮を続ける場合、日銀が直面する困難と課題を考えてみたい。 記事全文>>
バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住27年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
米の価格上昇が止まらない。小泉進次郎農林水産大臣の就任によって備蓄米売却の随意契約が実施され、当面の間は安価な米が市場に出回るかもしれない。しかし90万トンしかない備蓄米が米価の低下にどの程度貢献するかは不透明な状況である。米価高騰の原因を「天候による米の一時的不作」や「一部業者による買い占め」のせいにする議論が目立つ。しかしこうした指摘は正しいのだろうか。世界の農業先進国と比較すると、明らかに日本の農業政策は異質である。米国や中国などの農業先進国が農業生産物を増やしている中で日本の農業生産量は近年低下を続けている。一方で、農薬使用量はこれら大国に比べて日本は多い。また、農業補助金のあり方も世界の潮流からは外れている。 記事全文>>