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マレーシアの玄関 マラッカ
『マレーシア紀行』第4回

5月 30日 2014年 国際

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マレーの猫

エネルギー関連業界で30年以上働いてきたぱっとしないオヤジ。専門は経理、財務。実務経験は長く、会計、税務に関しては専門家と自負。2012年からマレーシアのクアラルンプールに単身赴任。趣味は映画鑑賞、ジャズ、ボサノバ鑑賞、読書。最近は浅田次郎の大ファン、SF小説も

マレーシアでの単身駐在期間が長くはなってきたが、それでもこの国のことをあまり知らない私があれこれ書くのは気が引けるが、旅行記第4弾を書くことをお許しいただければと思う。今回紹介させていただく場所は、クアラルンプールから車で約2時間で行けるマレーシア半島の西海岸にあるマラッカである。

マラッカ海峡は世界的にも有名で、日本の小学校でも社会科の授業で習うので、知らない方はいないと思う。ただ私自身、名前も海上交通の要衝であるということも知ってはいたが、それ以上のことはほとんど知らないというか、マレーシアに来るまでは興味もなかったのが正直なところである。
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加速する「タイプラスワン」戦略(その1)
『ASEANのいまを読み解く』第9回

5月 16日 2014年 国際

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助川成也(すけがわ・せいや)

中央大学経済研究所客員研究員。専門は ASEAN経済統合、自由貿易協定(FTA)。2013年10月までタイ駐在。同年12月に『ASEAN経済共同体と日本』(文眞堂)を出版した。

1990年代後半にASEAN(東南アジア諸国連合)に加盟した後発加盟国CLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)。ベトナムは工業国化に向けて外国投資を順調に受け入れ、先に飛躍、現在はフィリピンやインドネシアなどと同列に扱われることも増えた。残ったCLMは「インフラ不足」「市場規模が矮小」などを理由に外国投資家から長年、投資対象国としては見なされてこず、工業化のきっかけがつかめずにいた。近年、中国や隣国タイの「変調」もあり、ようやくそれら国々にも投資が向かいはじめた。その動きは「チャイナプラスワン」とも「タイプラスワン」とも言われる。本稿では特に「タイプラスワン」に注目し、3回にわたってその現状を報告する。

◆変調をきたすタイ

CLMには、ASEAN域内、特に製造業では隣国タイから投資する事例が増えている。いわゆる「タイプラスワン」の動きである。2012年のASEANの域内外別直接投資受け入れ統計によれば、ASEAN投資受け入れ全体における域内からの割合は18.3%であるが、CLMではその比率が高く23.8%を占めている。特にカンボジアで全体の3分の1、ラオスで4分の1にのぼる。
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危機感が生み出した経済共同体とその行方
『ASEANのいまを読み解く』第8回

4月 18日 2014年 国際

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助川成也(すけがわ・せいや)

中央大学経済研究所客員研究員。専門は ASEAN経済統合、自由貿易協定(FTA)。2013年10月までタイ駐在。同年12月に『ASEAN経済共同体と日本』(文眞堂)を出版した。

ASEAN(東南アジア諸国連合)は2015年末までにASEAN経済共同体(AEC)の構築を目指す。この「経済共同体」という言葉は、欧州経済共同体(EEC)を連想させ、東南アジア10カ国が「2015年には欧州のような統合市場になり、ヒト、モノ、カネが域内で自由に行き来出来るようになる」とのイメージを与える。2015年、ASEANは変わるのか。

◆外国投資からの求心力維持に奔走

ASEAN経済共同体の原点は、今から17年前の1997年にさかのぼる。80年代半ば以降、ASEANは外国投資受け入れとこれら企業の輸出をエンジンに、経済成長及び工業化を図ってきた。
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中国寺院を通して社会主義・共産主義を考える
『マレーシア紀行』第3回

4月 04日 2014年 国際

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マレーの猫

エネルギー関連業界で30年以上働いてきたぱっとしないオヤジ。専門は経理、財務。実務経験は長く、会計、税務に関しては専門家と自負。2012年からマレーシアのクアラルンプールに単身赴任。趣味は映画鑑賞、ジャズ、ボサノバ鑑賞、読書。最近は浅田次郎の大ファン、SF小説も

マレーシアでの駐在期間が比較的短く、この国のことをあまり知らない私があれこれ書くのは気が引けるが、旅行記第3弾を書くことをお許しいただければと思う。今回紹介させていただく場所は、現在私が住んでいるクアラルンプールであり、その内容は旅行記とは言えないかもしれないが、中国寺院を題材としたレポートをお読みいただければと思う。

◆華人の宗教観

私がなぜこのようなことに関して書こうと思ったかといえば、こちらで旧正月2日目の2月1日にクアラルンプールにあるマレーシア最大の中国寺院・天后宮(てんごうきゅう)を訪れたのがその理由である。当日はとにかく多くの華人たちが参拝しており、その様子を見ていて彼らの宗教に強く関心を持ったからである。ただ、私は専門の研究者でもなく、浅学非才なためかなり偏った理解になっているかもしれないので、その点についてはご容赦いただければと思う。 
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政治情勢に翻弄される共同体構築作業
『ASEANのいまを読み解く』第7回

3月 21日 2014年 国際

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助川成也(すけがわ・せいや)

中央大学経済研究所客員研究員。専門は ASEAN経済統合、自由貿易協定(FTA)。2013年10月までタイ駐在。同年12月に『ASEAN経済共同体と日本』(文眞堂)を出版した。

スリン前ASEAN(東南アジア諸国連合)事務総長は2013年1月の退任に際し「EU(欧州連合)はASEANの動機だが、地域体のモデルではない」と語るなど、ASEANはEUとは異なる独自の統合の道を歩んでいる。ASEANはあくまで「内政不干渉」の原則のもと、各国の主体性に配慮した統合を目指している。しかし、現下の加盟各国の政治情勢が、統合の足を引っ張りかねない状況になっている。

◆欧州債務危機で統合深化に気後れするASEAN

ASEANは加盟国の主体性を重んじ緩やかな統合体として運営されている。そのため、「地域的約束を実施する政治的意志」は、加盟各国にとってより重要である。市場統合について加盟各国からASEAN首脳会議や同事務局に主権の委譲が行われているわけではない。ASEAN内で決めた統合措置の実施は、あくまで加盟各国政府が法令化、行政指導を通じ、あくまで国内措置として実施する。
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日本は「夢と希望の国」か
『記者Mの外交ななめ読み』第8回

3月 07日 2014年 国際

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間120冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウオーキング。

100年後の未来の日本がいったいどうなっているのか。にわかに想像できないし、その時点で僕も含めていまの世代の大半はこの世にいないだろうから、いささか現実味に欠ける。ただし、次世代の日本の話だといって簡単に受け流したり看過したりできない問題がある。日本の将来を左右しかねない「移民」と「難民」にまつわる話である。

人口減少のペースが年々加速するなか、内閣府はこのほど、外国からの移民を毎年20万人受け入れ、出生率も回復すれば100年後も人口は1億人超を保つことができるとの試算を公表した。果たして、移民が労働人口の減少や社会保障の負担増に直面する日本を救うことができるのか。こう自問する時、はなから悲観的にならざるを得ないのは、どうしてなのだろう。
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経済統合に向け「失われた1年」になる懸念
『ASEANの今を読み解く』第6回

2月 21日 2014年 国際

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助川成也(すけがわ・せいや)

中央大学経済研究所客員研究員。専門は ASEAN経済統合、自由貿易協定(FTA)。2013年10月までタイ駐在。同年12月に『ASEAN経済共同体と日本』(文眞堂)を出版した。

◆試される議長国ミャンマーの力量

2014年は東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済統合にとって試金石となる年である。第4コーナーにまさに入ろうとしているASEANを誘導する役割を担うのは、1997年の加盟以降、初めて議長国に就任したミャンマーである。本来、ミャンマーは2006年に議長国になるはずであった。議長国はアルファベット順に加盟国で持ち回るが、ミャンマーは他の加盟国からのピア・プレッシャー(周囲の仲間からの圧力)を受けて「辞退」に追い込まれた苦い経験を持つ。

当時、欧米諸国は民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏の自宅軟禁や政治犯の収監など軍事政権の人権侵害を問題視、議長国就任を強行すれば、欧米諸国が関与する拡大外相会議や、政治・安全保障問題の対話を行うASEAN地域フォーラム、アジア欧州会合(ASEM)などをボイコットすると圧力をかけていた。
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タクシンとフジモリ
『記者Mの外交ななめ読み』第7回

2月 07日 2014年 国際

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間100冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウオーキング。

タイの首都バンコクの混乱が止まらない。日本の新聞やテレビを見ていると、「常態化」「日常化」などという言葉が据わりのいい表現になってしまった。政治、経済、社会の領域にとどまらず、現地日本人社会にまで影響が及ぶ国際ニュースがしばらくなかった特派員たちには、まさに恵みともいえる。ただ、その報道ぶりを見ると、どれもほぼ同じ内容で深く掘り下げたものはなかなか見当たらない。「タコつぼの中にいると周りが見えなくなる」といわれるが、混乱のさなかにある現場にいると、一触即発の危機に神経過敏になるのか、いま起こっていることだけに目をとらわれがちで、揚げ句の果てには「たら」「れば」で危機感をさらにあおり、大局観が失われてしまうようだ。

かつて、同じような現場で同じような体験をした者として、「さもありなん」と思いつつも、いまの日本での報道ぶりを見ていて、タイに住んだことがある者ならおそらくはだれもが感じているだろう「物足りなさ」「食い足りなさ」、そして「違和感」を、自戒とともに感じている。同じ隊列の末端にいる者として「天に唾するもの」と言われかねないが、最近のバンコクの混乱に関する日本での報道ぶりについての違和感の正体を突き詰めてみたい。
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ペナンの英国国教会の聖堂で考える
『マレーシア紀行』第2回

2月 07日 2014年 国際

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マレーの猫

エネルギー関連業界で30年以上働いてきたぱっとしないオヤジ。専門は経理、財務。実務経験は長く、会計、税務に関しては専門家と自負。2012年からマレーシアのクアラルンプールに単身赴任。趣味は映画鑑賞、ジャズ、ボサノバ鑑賞、読書。最近は浅田次郎の大ファン、SF小説も

マレーシアでの駐在期間が比較的短く、この国のことをあまり知らない私があれこれ書くのは気が引けるが、旅行記第2弾を書くことをお許しいただければと思う。

今回私が紹介させていただく場所は、マレーシア国内では比較的観光地としても有名なペナン(Penan)島。現在も世界中から多くの観光客が訪れている島である。日本人でもマレーシア観光に来られた方は、ご存じの方が多いのではないかと思うが、同島は南北約24キロ、東西12キロのインド洋に浮かぶ大きな島で、人口は約70万人である。
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「日ASEAN友好協力40年」を振り返る
『ASEANの今を読み解く』第5回

1月 24日 2014年 国際

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助川成也(すけがわ・せいや)

中央大学経済研究所客員研究員。専門は ASEAN経済統合、自由貿易協定(FTA)。2013年10月までタイ駐在。同年12月に『ASEAN経済共同体と日本』(文眞堂)を出版した。

◆稼ぎ頭に成長したASEAN

2013年は、日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)との対話が始まって40周年を迎えた記念すべき年であった。1年を通じて様々な交流事業が行われたが、安倍首相は「ASEAN外交5原則」を掲げ、この1年でASEAN加盟10カ国を全て歴訪した。「ASEANの年」の総仕上げが12月に東京で行われた日ASEAN特別首脳会議であった。ここでは「日ASEAN友好協力ビジョン・ステートメント」と「地球・地球規模課題に関する共同声明」を発出した。

この40年にわたる友好協力の歴史は、1973年に第1回日・ASEAN対話(合成ゴムフォーラム)に始まる。以降、日本とASEANとは官民合わせて多数の対話のチャネルを持つに至るなど、その関係は確実に深化した。
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