古川弘介(ふるかわ・こうすけ)
海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープンカレッジに通い始めた。
◆はじめに
日本の半導体産業の復活は可能だろうか。日本は、1980年代には半導体で世界トップの座(ピークの1988年にシェア50.3%)にあった。しかし1990年代以降は低迷して、現在のシェアは10%に満たない。その日本の半導体産業が復活するのでは、という期待が高まっている。政府が巨額の補助金を投入する大プロジェクト――世界最大のファウンドリー(半導体製造会社)TSMC(台湾積体電路製造)による熊本工場建設、最先端半導体の製造を目指す国策会社ラピダス(*注1)の設立など――が動き出したからだ。
こうした政府の動きの背景には、米中対立による地政学リスクの増大という環境変化がある。すなわち政府の半導体戦略は、中国を念頭に置いた経済安全保障の観点から打ち出されたものである。政治に力点を置いた政策と言って良いだろう。2兆円を超える補助金(*注2)が投入されるが、経済面からの検討は十分なのだろうか。 記事全文>>

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住26年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。








