引地達也(ひきち・たつや)
仙台市出身。毎日新聞記者、ドイツ留学後、共同通信社記者、外信部、ソウル特派員など。退社後、経営コンサルタント、外務省の公益法人理事兼事務局長などを経て、株式会社LVP(東京)、トリトングローブ株式会社(仙台)設立。一般社団法人日本コミュニケーション協会事務局長。東日本大震災直後から被災者と支援者を結ぶ活動「小さな避難所と集落をまわるボランティア」を展開。企業や人を活性化するプログラム「心技体アカデミー」主宰として、人や企業の生きがい、働きがいを提供している。
◆ハルキフィール
ここ数年、ノーベル賞の季節になると村上春樹の文学賞受賞の可能性が取り沙汰される。そして、今回も受賞はならなかった。サイエンス部門とは違い、文学は思想的でもあるから、ノーベル賞受賞でその「権威」が与えられた受賞者が時の政府に盾突く行為が民衆とともに力を帯びることもある。
1997年受賞のダリオ・フォ(イタリア)は風刺劇で知られるが、後に「9・11」後の米国の行動を徹底的に批判し、1999年受賞のギュンター・グラウス(ドイツ)も政治的発言が注目を集めた。2000年受賞の中国人、高行健は結局、フランスに政治亡命している。
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