1 2 3 4 58

資本主義の現状:『新・日本の階級社会』を考える―その5「社会保障改革と雇用」
『視点を磨き、視野を広げる』第31回

6月 18日 2019年 経済

LINEで送る
Pocket

古川弘介(ふるかわ・こうすけ)

海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。

はじめに

日本社会の格差拡大について4回に分けて考えてきた。要約すると、①平等な社会が誇りであった日本で格差が拡大している②ただし、欧米のように超富裕層への富の集中はみられず、貧困層が増えている点に特徴がある③なかでも非正規労働者を中心としたワーキングプアーの増加は大きな問題である――の3点である。

働いているのに低所得な人々、いわゆるワーキングプアーが増えたのは、雇用の非正規化に原因がある。したがって、根本解決のためには正規雇用への転換を図るべきである。それが正論であるし、実際にそうした政策(再教育支援、就労支援)も採られている。しかし、これだけ非正規雇用が増えた現在、希望者を全員正規雇用にすることは現実的に困難だと思われる。また、最近の財界首脳の「終身雇用は維持困難」(*注1)という発言にみられるように、むしろ今後は、正規雇用の維持すら難しくなっていくことが予想されているのである。 記事全文>>

コメント

品格はいる?いらない?
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第145回

6月 14日 2019年 経済

LINEで送る
Pocket

小澤 仁(おざわ・ひとし)

o
バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住21年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

我ながら年を取ったものだと思う。年配の人たちは若い人たちに向かって「今時の若者たちは……」と言うのは、いつの時代も変わらないことなのだろう。私だって若い時はそうしたことをさんざん言われてきた。しかし今この年を迎えると、思わずそう言いたくなる自分がそこにいる。

① 電車に乗る際に我先に座席の確保に走る若い人

② エレベーターの真ん中に立ち、乗ってくる人の邪魔をする人

③ 混雑する電車内で子供も乗っていないベビーカーを平気で広げたままにしている親

④ レストランで子供が駆け回っていても注意しない若い親

⑤ 静かな喫茶店内で音漏れするイヤホンを聞いていたり、大声で電話をかけたりする若者たち

こうした光景を見ると、ついつい腹を立てている自分に気づく。年を取るとこらえ性がなくなるようである。 記事全文>>

コメント

誰が東京五輪を2度楽しむか―戦後、長寿化はどれほど進んだか
『山本謙三の金融経済イニシアティブ』第11回

6月 10日 2019年 経済

LINEで送る
Pocket

山本謙三(やまもと・けんぞう)

oオフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。

2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催まで、あと1年余りとなった。五輪誘致の際は、「前回の感動を、若者たちにも」が合言葉の一つだったと聞く。1964年の東京五輪は、それほど国民に誇りと感動をもたらした。

しかし、今回の東京オリ・パラをより多く楽しむのは、実は、時間に余裕のある高齢者ではないかとの見方がある。すなわち、2度目の東京五輪を迎える人々だ。一体、どれほどの人が2度目を楽しむことになるのだろうか。 記事全文>>

コメント

イージス・アショアのデータ捏造 防衛相は腹を切れ
防衛省の闇 今度は住民を欺く
『山田厚史の地球は丸くない』第140回

6月 07日 2019年 経済

LINEで送る
Pocket

山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の立地を巡り、岩屋毅防衛相は「秋田県での説明資料の一部に間違いがあった」と認め、国会で陳謝した。防衛省は他の候補地と比較して秋田市の陸上自衛隊新屋(あらや)演習場を適地と決めたが、不適とされた他の地点の調査に信じられない誤りがあった。

イージス・アショアは北朝鮮などからミサイルが飛んで来る事態を想定し、秋田市と山口県阿武町に配備する予定だ。立地調査の結果を地元住民の示し、受け入れを求めていた。

「うっかりミス」では済まされない

周囲に高い山があるとミサイルを捉えるレーザーの仰角が大きくなり、それだけ発見が遅れる。山を見上げる仰角は、調査で重要な要素とされた。ところが説明会で示された仰角のデータに疑問の声があがり、秋田魁(さきがけ)新聞が独自に調査したところ、9地点で実際より過大に表示されていることが分かった。 記事全文>>

コメント

民生用から業務用まで需要が急拡大する「顔認証システム」
『中国のものづくり事情』第21回

6月 04日 2019年 経済

LINEで送る
Pocket

Factory Network Asia Group

タイと中国を中心に日系・ローカル製造業向けのビジネスマッチングサービスを提供。タイと中国でものづくり商談会の開催や製造業向けフリーペーパー「FNAマガジン」を発行している。

テクノロジーの進歩は私たちの生活にさまざまな変化をもたらしてきたが、人工知能(AI)による顔認証システムもその一つだ。スマートフォンのロック解除から最近では羽田空港や成田空港などのゲートに導入されるなど、精度の向上によってますます身近な存在になっている。NECによると、2020年の東京五輪・パラリンピックでは、選手や大会関係者の会場入場時に同社の顔認証システムが導入され、ボランティアを含む約30万人の入出場を管理するという。 記事全文>>

コメント

国境を越えるアジアの大気汚染問題
『国際派会計士の独り言』第35回

5月 27日 2019年 経済

LINEで送る
Pocket

内村 治(うちむら・おさむ)

photoオーストラリアおよび香港で中国ファームの経営執行役含め30年近く大手国際会計事務所のパートナーを務めた。現在は中国・深圳の会計事務所の顧問などを務めている。オーストラリア勅許会計士。

アジアの主要都市で大気汚染が問題となっています。北京や上海などの中国の大都市やインドのデリーなどでも以前から、大気汚染が社会問題となっていました。また英国のBBC放送は5月18日、「モンゴルの大気汚染 世界への警鐘」というタイトルで、同国で深刻化する大気汚染と幼児を中心とした健康被害について番組で取り上げていました。

今年初めには筆者の住むバンコクでも微小粒子状物質PM2.5による大気汚染が大きな問題となり、30度を超える暑さの中でも顔を半分隠すマスクをする人が目立ち、一時は学校閉鎖なども起こりました。チェンマイなどタイ北部地域ではその後も大気汚染はひどく、4月半ばの水掛け祭り(ソンクラン)を過ぎて雨期が少しずつ近づいて、やっと改善の方向には向かっていると伝えられています。大気汚染問題は、呼吸器系・眼科系の疾患など健康被害だけでなく、工業や観光など産業面の経済的損失とともに、生態系や環境の破壊に深刻な影響を及ぼします。 記事全文>>

コメント

石川県の地方創生について
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第144回

5月 24日 2019年 経済

LINEで送る
Pocket

小澤 仁(おざわ・ひとし)

oバンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住21年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

バンコック銀行日系企業部では、日本とタイを結ぶ新たな産業の振興や育成を目指して五つの部会を設けている。それぞれの部会とも業種は異なりながらも、定期的に専門家の方たちに集まっていただき、その目的である産業育成に寄与する提言を行ってきている。今回は石川県に焦点を絞り、「産学連携部会」で議論してきた内容を具体化したプランをご紹介したい。 記事全文>>

コメント

誤りを自己修正できない三菱銀行
延滞金利14%、変額保険で更に苦しめる
『山田厚史の地球は丸くない』第139回

5月 17日 2019年 経済

LINEで送る
Pocket

山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

年利14%もの延滞利息を請求し、自宅・アパートを差し押さえた三菱UFJ銀行の取り立てを前回(第138回)で紹介した。

国会(5月9日の参議院法務委員会)でも取り上げられ、金融庁も重い腰を上げざるをえなくなった。

預金金利は限りなくゼロに近いというのに、市場レートとかけ離れた暴利を請求する銀行。「払えないなら」と生活の糧や住んでる家を奪うというのは、「病人の布団を剥(は)ぐ」とされる高利貸しさながらの所業である。

不利な情報は「個別案件」を理由に口を閉ざす

三菱UFJ銀行はどう考えているのか。取材で明らかになったのは、過ちを自己修正できない巨大銀行の寒々とした現実だ。

「個別案件についてお話しすることはできません」 記事全文>>

コメント

決算書の提出が遅れ、届いた出頭命令
『実録!トラブルシューティング』第66回

5月 16日 2019年 経済

LINEで送る
Pocket

東洋ビジネスサービス

1977年よりタイを拠点として、日本の政府機関の後方支援に携わる。現在は民間企業への支援も展開、日本とタイの懸け橋として両国の発展に貢献することを使命としている。

要注意!国家警察の名をかたる詐欺

今回は、決算書の提出が遅れてしまい、国家警察への出頭命令を受け取ってしまった会社のトラブルについてご紹介します。

ある日、国家警察から出頭命令通知が届きました。内容は直近のものだけでなく、数年前の決算書の提出遅延についても罰金を科すというものでした。タイ国内で、このような形で、国家警察の名をかたって色々な詐欺もあるということで、念のため弊社にお問い合わせをいただきました。弊社で内容を精査した結果、詐欺ではなく本当の出頭命令であったことが判明しました。 記事全文>>

コメント

異次元緩和の負のトライアングル
縮む市場経済、軋む金融システム、緩む財政規律
『山本謙三の金融経済イニシアティブ』第10回

5月 15日 2019年 経済

LINEで送る
Pocket

山本謙三(やまもと・けんぞう)

oオフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。

地域金融機関が苦境にあえいでいる。日本銀行が半年に1度公表する「金融システムレポート」でも、回をおうごとに経営基盤が弱体化していることが分かる。

収益悪化の理由は、①異次元緩和の長期化②地域の資金需要の減少――だ。日銀は後者の構造要因を強調するが、本当にそうか。メガバンクも、国内商業銀行業務の収益悪化は著しい。

そもそも、異次元緩和の生み出す金融環境があまりに極端なため、借入需要減少の影響を取り出して、各金融機関の真の実力を測ることすら難しい。現下の金融環境はどれほど「特異」だろうか。

縮む市場経済、緩む財政規律

地域の借入需要が減るからといって、直ちに地域金融機関の収益が大幅に悪化するわけではない。年金の流入持続を背景に、しばらくの間は一定の預金の伸びが続くからだ。余った資金を他地域で運用すれば、収益は下支えされる。

最も考えられる運用先は、国である。日銀の資金循環統計によれば、異次元緩和開始後の最大の資金不足部門は一般政府、なかんずく中央政府(国)だ。これに海外部門が続く。一方、国内の法人部門や家計部門は資金余剰主体にある。 記事全文>>

コメント

1 2 3 4 58