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地方銀行の課題解決に向けて―「小澤塾」塾生の提言
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第139回

3月 15日 2019年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住21年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

バンコック銀行日系企業部には、新たに採用した行員向けに「小澤塾」と名付けた6カ月の研修コースがある。この期間、銀行商品や貸し出しの基本などを、宿題回答形式で、英語で講義を行う。この講義と並行し、日本人新入行員として分析力、企画力などを磨くため、レポートの提出を義務づけている。今回は、昨年12月に「小澤塾」を卒業した小野寺智也さんのレポートをご紹介する。

1.はじめに

金融機関を取り巻く環境は数年来大きく変化しており、日銀の異次元金融緩和による金利の低下は、金融機関の収益面に大きな影響を与えている。これまでのビジネスモデルであった「預金を集めて貸す」ことで成り立つ時代は過ぎ、今後は各金融機関が独自の取組みで収益環境を改善させなければならない。こと地方銀行(以下「地銀」という)においては、金利の低下に加え、営業基盤である各都道府県の人口減少などが波及し、より厳しい収益環境に置かれているのが現状である。このレポートでは、地銀が置かれている現状を整理し、今後地銀が目指すべき方向性について、各金融機関の取り組み事例をもとに検証していく。

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