「焼け焦げる国々の中南米」と中国(下)
『中南米徒然草』第3回 

9月 25日 2018年 国際

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石井清史(いしい・きよし)

グアテマラ・カトリック大学留学後、外務省勤務。在コスタリカおよび在ボリビア日本大使館参事官、ブラジル・リオデジャネイロ広報文化センター所長などを歴任。中南米生活35年余。退職後の現在はエルサルバドルに在住。専門は存在論を中心とした哲学。40年来取り組む人生の課題は、仏教とキリスト教の比較研究、日本文化・東洋文化と西洋文化の全般的比較研究。

来年2月に大統領選挙を控えるエルサルバドル(以下、エルサル)では、国民の大半は行政能力のない元極左武装ゲリラ・ファラブンド・マルティ国民解放戦線(FMLN)政権に愛想をつかしている。外交筋や政治情勢分析筋の見方では、FMLNの大統領候補のマルティネス前外相が勝つ見込みはほとんどなく、悪くても決選投票に持ち込まれた場合、右派政党・民族主義共和同盟(ARENA)候補のカルロス・カジェハ氏(エルサル最大のスーパーマーケット創設者の孫でカジェハ企業グループン副社長)が勝利すると大半の国民が信じている。
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「焼け焦げる国々の中南米」と中国(上)
『中南米徒然草』第2回 

9月 19日 2018年 国際

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石井清史(いしい・きよし)

グアテマラ・カトリック大学留学後、外務省勤務。在コスタリカおよび在ボリビア日本大使館参事官、ブラジル・リオデジャネイロ広報文化センター所長などを歴任。中南米生活35年余。退職後の現在はエルサルバドルに在住。専門は存在論を中心とした哲学。40年来取り組む人生の課題は、仏教とキリスト教の比較研究、日本文化・東洋文化と西洋文化の全般的比較研究。

伊藤千尋氏が朝日新聞サンパウロ支局長としての取材経験を基に1998年に「燃える中南米―特派員報告」を著してから、20年が経過した。90年代以降、かつては中南米で吹き荒れた軍事政権は終焉(しゅうえん)し、現在の中南米は「離陸」して巡航速度を保っている国々と、いまだに東西冷戦時代の古典的思想から抜けだせず「21世紀の社会主義」を標榜(ひょうぼう)する国々との乖離(かいり)が拡大している。中南米の現状とそこに食指を伸ばそうとしている中国の動向を、筆者が生活するエルサルバドルを例に取り、2回に分けて報告する。
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「中米の日本」を目指した国、エルサルバドル
「中南米徒然草」第1回 

6月 06日 2014年 国際

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石井清史(いしい・きよし)

グアテマラ・カトリック大学留学後、外務省勤務。在コスタリカおよび在ボリビア日本大使館参事官、ブラジル・リオデジャネイロ広報文化センター所長などを歴任。中南米生活35年余。退職後の現在はエルサルバドルに在住。専門は存在論を中心とした哲学。40年来取り組む人生の課題は、仏教とキリスト教の比較研究、日本文化・東洋文化と西洋文化の全般的比較研究。

◆内戦前までは世界でも有数の親日国

エルサルバドルで6月1日、内戦時の統一武装ゲリラ組織であり、現在は同国の国会第一党であるファラブンド・マルティ民族解放戦線(FMLN)のサルバドル・サンチュス・セレン大統領(同じくFMLNのオスカル・オルティス副大統領)政権が発足しました。

エルサルバドルには戦後初めて、1956年に紡績(エルサルバドルの主要産業だった綿花生産を基に、伊藤忠と呉羽紡=当時=の出資で設立された中米最大の紡績企業IUSA社)、そして66年に合繊関係の日本企業が進出し、海外初のトヨタ自動車販売店が開設されました。また、中南米で初めて海外青年協力隊が派遣され、78年に海外で初めて日本企業関係者が武装ゲリラ(FMLN)に誘拐・殺害された国です。50年代後半から内戦が激化する前の70年代末まで日本との外交関係の進展は顕著で、本気で「中米の日本」を目指していた国です。
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