引地達也(ひきち・たつや)
特別支援が必要な方の学びの場「みんなの大学校」学長、博士(新聞学)。フェリス女学院大学准教授、文部科学省障害者生涯学習支援アドバイザー、一般財団法人発達支援研究所客員研究員、法定外見晴台学園大学客員教授。
◆DEIの大転換
トランプ大統領の米国が始まった。就任日に発せられた大量の大統領令、就任式やダボス会議での演説、それらで表現された「偉大な米国」。パリ協定からの離脱、石油ガス開発の再開や違法移民の送還など、多くのものは予想されていたとはいえ、そこには、これまで信頼と寛容の上で成り立ってきた秩序の否定も含まれる。
特にリベラル政策と位置付けられた「DEI(多様性・公平性・包摂性)」政策の終了は、積み上げてきた国際協調はもとより、米国という国が築き上げた「多様な社会」の在り方を大転換するようで、世界が憧れたあの米国ではなくなる、のだろうか、との失望が先立つ。 記事全文>>