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「ニュース屋台村」開設10周年を迎えて
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第246回

7月 28日 2023年 社会

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

oバンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住25年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

私たちのニュースサイト「ニュース屋台村」は今年7月17日で開設10周年を迎えた。長くもあり、短くもあったこの10年である。この10年の間に延べ35人の方々に執筆いただいた。記事数も計1564本になった。すべて「原稿料なし」で書いていただいたものである。この「ニュース屋台村」にご参集いただいた方々には感謝の言葉しかない。私自身も原稿を書き続けてきた。書くことが専門でもない銀行員の私が「10年書き続けてきた」ことはまさに奇跡である。しかし、書いてきたからこそ分かってきたことも多い。原稿執筆を支援してくれた家族・友人にも深く感謝したい。今回は「ニュース屋台村」開設10周年を迎えて、このニュースサイト設立の経緯や苦労話を書いてみたい。 記事全文>>

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「銀河街の悪夢」から考える支援者を作るために必要なこと
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第260回

7月 26日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆突き刺さる当事者の歌   

障がい者への就労支援をする支援員を育成するためのプログラムを作成する中で、ふと迷いが生じてしまい、自分を勇気づけてきた動画を久しぶりに開いてみた。

それはSEKAI NO OWARIの「銀河街の悪夢」である。

ユーチューブ動画では、2014年5月24日、旧国立競技場の最後の音楽イベントとして行われた「SAYONARA国立競技場 FINAL WEEK JAPAN NIGHT」でのライブパフォーマンスが有名かもしれない。精神疾患に悩む若者がふとんから出られず、やりたくてもやれないもどかしさ、が展開するアニメーションを背景にした演奏だ。

ボーカルのFUKASEが注意欠如・多動症(ADHD)、パニック障害で悩まされ、隔離病棟での入院経験もあるその彼が作った歌は当事者の心境を表現したものとして、いつも心に突き刺さる。

今回もまた、支援者を作る以前に自分の支援を見つめ直すことになった。 記事全文>>

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「管理」の名の下に議論される入管法と難民の悲劇
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第259回

7月 18日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆共生社会とは遠く   

外国人の収容や送還のルールを定める入管難民法の改正案が成立した。大きな改正点は「難民認定申請が3回目以降で強制送還を可能にした」「ウクライナなど紛争地から逃れてきた人にも難民に準じた在留資格を与える『補完的保護』制度を創設」「在留資格のない人を収容している施設に代わり監理人の監督下で生活する『監理措置』の新設」である。

特に強制送還に関する改正は、立憲民主党などの野党が日本の難民認定率の低さを指摘し、本国で生命が脅かされる保護するべき難民が送り返されてしまう、との懸念を示した。政府の説明で懸念が払拭(ふっしょく)されることなく、結局混乱の中で強行採決の様相となった。

難民や外国人に対する私たちの認識が問われるこの議論だが、そもそも「入管法」という名称から、日本が排他的に外国人を捉え、管理しようとする精神性がうかがい知れ、それは「共生社会」とは遠いことも示しているようにも思える。 記事全文>>

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デジタル分解能のディストリビューション
『みんなで機械学習』第24回

7月 13日 2023年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆制作ノート

英国の経済学者エルンスト・シューマッハー(1911~1977年)の「スモール イズ ビューティフル」における中間技術の提案を、「みんなの機械学習」として実現するため、「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」という拙稿を連載している。前稿では、チャットGPT以降の第4次AI(人工知能)ブームに、第2次AIブームの国産技術で味付けして、DTx(デジタルセラピューティックス)にも言及して、日本が先回りするシナリオを紹介した。「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」は途中の画像以降なので、制作ノートに相当する前半部分は、飛ばし読みしてください。

「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」のゴールは、結論を論理的に構築することではなく、生活世界において、データの世界との共存・共生・共進化に希望を実感することにある。近代的なモノの価値を問う経済から、コト(サービスなど)の意味を重要視する経済への移行を時代背景として、近未来のデータサイエンス テクノロジー アンド アート(データの世界)が、人類の文明論的な変革をもたらす夢物語を、少なくともディストピアとはしない、複数の探索路を切り開こうとしている。物語のゴールにおいては、意味が認知される以前の「データ」そのものが、みんなの機械学習によって、「言語」とは別の、文明の道具になるだろう。 記事全文>>

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長野の悲劇を繰り返さないための「私たち」の仕事
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第258回       

7月 12日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆みられないソーシャルワークの介在

長野県中野市で警察官を含む男女4人が殺害される事件はあまりにも痛ましく、言葉が見つからない。メディアから伝えられる容疑者の人間像は雑駁(ざっぱく)であるものの、社会との接触では「苦手さ」を感じていたことがうかがえる。その状況を「解消しよう」とする家族の気遣いも見られるものの、そこにソーシャルワークの介在はみられない。

存在していたであろう「歪(ゆが)み」のような状態をケアすることへは、一般的な反応として抵抗があったのだろう。この抵抗感は地方にはよくあることで、だから、都会に比べ地域住民の結びつきが強い地域では、関係のこじれを修復し、対人の苦手を克服するのは難しい。 記事全文>>

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防大教授「危機に瀕する幹部教育」を告発
セクハラ・銃乱射だけでない自衛隊の暗部
『山田厚史の地球は丸くない』第241回

7月 07日 2023年 社会

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

セクハラの隠蔽(いんぺい)、候補生による上官射殺……。防衛政策大転換の掛け声をよそに組織体質に起因する危うさが露呈する自衛隊。そんな中で幹部候補生の教育を担う防衛大学校で、現役教官が「危機に瀕(ひん)する防衛大学校の教育」と題する論考を6月末、SNSに投稿した。

「いくら予算と兵器・装備が増えても、それを扱う人間が質量ともに揃わなければ防衛力の強化は絵にかいた餅に終わるでしょう。(中略)にもかかわらず、幹部自衛官になるべき若者を養成する中枢である防大では、受験者の激減、学生の質の低下、パワハラ、セクハラ、賭博、保険金詐欺、補助金詐取、いじめやストレスからの自傷行為など、憂慮すべき事態が立て続けに起きる異常な事態が続いています」。文中に示されている事実や出来事を読むと、自衛隊は大丈夫なのか、とため息が出る。 記事全文>>

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認知機能の機械学習とデジタルセラピューティクス
『みんなで機械学習』第23回

6月 19日 2023年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆制作ノート

英国の経済学者エルンスト・シューマッハー(1911~1977年)の「スモール イズ ビューティフル」における中間技術の提案を、「みんなの機械学習」として実現するため、「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」という拙稿を連載している。前稿では、AI(人工知能)技術によって変質する職業を、日本国政府が推進する「ソサエティー5.0」の視点から、近代における分業を批判的に検討してみた。「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」は途中の画像以降なので、制作ノートに相当する前半部分は、飛ばし読みしてください。

「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」のゴールは、結論を論理的に構築することではなく、生活世界において、データの世界との共存・共生・共進化に希望を実感することにある。近代的なモノの価値を問う経済から、コト(サービスなど)の意味を重要視する経済への移行を時代背景として、近未来のデータサイエンス テクノロジー アンド アート(データの世界)が、人類の文明論的な変革をもたらす夢物語を、少なくともディストピアとはしない、複数の探索路を切り開こうとしている。物語のゴールにおいては、意味が認知される以前の「データ」そのものが、みんなの機械学習によって、「言語」とは別の、文明の道具になるだろう。 記事全文>>

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重度障がいの「進路」を考える柔軟性から可能性を思考する 『ジャーナリスティックなやさしい未来』第257回

6月 14日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆制度が奪う側面も

特別支援学校高等部では3年生になると卒業後の「進路」を考え、進路指導や担当の教員とともに実習先を探し、実習し、「次の場所」を選び、進路を決定しなければならない。一般就労が難しい場合は就労移行支援という福祉サービスを使って一定の期間、就労の準備を行う場合もあるし、一般就労まで時間をかけてゆっくりやりたい、または一般就労を目指さなくても、目の前の仕事をコツコツすることで日々の生活を安定させたいのであれば就労継続支援B型事業所などの選択肢もある。

そして「就労」よりも日々の生きがいを感じながら過ごすには生活介護事業となるし、外出が困難な重度障がいの方には自宅への訪問での支援になるが、どうしてもつながる社会が狭くなってしまいがちだから、活動の幅は広がらない。結果的に「できない」ことをできるようにする可能性をそれらの支援の制度が奪っている面もある。 記事全文>>

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障がい者雇用でのパワハラ裁判から考える「合理的配慮とは何か」
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第256回

6月 07日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆「指導」は暴力

高次脳機能障がいと強迫性障がいがある岐阜県大垣市の女性が、障がい者雇用として働いていた特例子会社である名古屋市のウェブ制作会社からパワハラを受けたとして、会社側を「合理的配慮義務」違反として損害賠償を求めた裁判は今年3月、名古屋高裁において全面的に原告の主張を受け入れた和解内容で双方が合意し、成立した。

報告集会で、原告側の支援グループは、和解内容が障がい者雇用の現場や社会全体に浸透していく必要性を強調し、女性は「なぜみんなと同じことができない!」「特別扱いはしない」との発言で自分を追い詰めた会社側が主張する「指導」は「暴力であった」と振り返り、障がい者雇用で苦しんでいる人の助けになりたいと訴えた。 記事全文>>

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職業からの自由と社会
『みんなで機械学習』第22回

6月 05日 2023年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆制作ノート

英国の経済学者エルンスト・シューマッハー(1911~1977年)の「スモール イズ ビューティフル」における中間技術の提案を、「みんなの機械学習」として実現するため、「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」という拙稿を連載している。前稿では、「みんなの機械学習」がめざす近未来を、サイエンスフィクション(SF)のような物語にしてみた。特に、中小企業の経済的な問題意識からの提案を工夫している。「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」は途中の画像以降なので、制作ノートに相当する前半部分は、飛ばし読みしてください。

「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」のゴールは、結論を論理的に構築することではなく、生活世界において、データの世界との共存・共生・共進化に希望を実感することにある。近代的なモノの価値を問う経済から、コト(サービスなど)の意味を重要視する経済への移行を時代背景として、近未来のデータサイエンス テクノロジー アンド アート(データの世界)が、人類の文明論的な変革をもたらす夢物語を、少なくともディストピアとはしない、複数の探索路を切り開こうとしている。物語のゴールにおいては、意味が認知される以前の「データ」そのものが、みんなの機械学習によって、「言語」とは別の、文明の道具になるだろう。 記事全文>>

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