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RNAワールド
『週末農夫の剰余所与論』第19回

7月 15日 2021年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o 株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

梅雨(つゆ)のさなかに梅の収穫を行った。今年は、梅の花が雹(ひょう)に打たれて不作だった。それでも10キログラム程度の収穫があり、梅干し、梅ジュース、梅酒を仕込んだ。シロウト農夫は季節に追われている。天気予報が正確になっても、種まきや収穫の時期を正確に判断することは難しい。農作物の生育は、気温や降雨量だけではなく、風環境や土壌微生物にも大きく影響される。気候変動をうまく予測できないだけではなく、昨年のことも忘れてしまう軽度認知障害農夫は、試行錯誤のフィードバックコントロールとなり、季節に追われることになる。都会で生活していると、季節に追われる感覚すら失い、地球規模での異常気象を心配するだけだ。モンシロチョウや赤トンボから学ぶことは多い。

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東京五輪「中止」は最後まで諦めない
『四方八方異論の矛先-屋台村軒先余聞』第1回

7月 14日 2021年 社会

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記者M(きしゃ・エム)

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。座右の銘は「壮志凌雲」。新型コロナ禍に伴う在宅勤務が1年以上続く現在の日課は、夜明け前から歩き始める10キロウォーキングと夕方の5キロ程度の散策。不要不急の外出は控え、休みの時は動画配信サービス「ネットフリックス」で見る韓国ドラマにどっぷりハマっている。

無料ネットニュースサイト「ニュース屋台村」は今年7月17日で創刊以来、丸8年となる。これまでに発表した論考は計1340本。売りは、多彩な執筆陣と高度な専門性。硬軟織り交ぜて、ニッチな領域にも積極的に取り組んできた。編集から運営まですべて手弁当。執筆陣の方々には「原稿料は儲かった暁(あかつき)に払いますんで」と空手形を切ったまま、「中年おやじの部活のノリ」で続けてきた。

筆者は創刊以来、主に編集面に携わり、これまでに寄せられたすべての論考に最初に目を通して校閲し、アップロード作業を委託しているタイの「バンコク週報」に送信するまでの工程を担当してきた。この先いつまで続けられるか、正直なところわからない。執筆陣はこの8年の間に集散を繰り返し、さまざまな「屋台」を出してきた。そこに通底するのは、われわれが創刊当初の「宣言」で謳(うた)った「日本や世界の将来を見据えつつ独自の座標軸を打ち出す」ことである。手前みそながら、創刊当初の論考を読み返すと、その主張や指摘が現在ある問題の本質を見事に突き、いっこうに色あせていないことに気づく。

創刊9年目に入るに当たり、「屋台村」の軒先で感じてきたこと、いま感じていることを綴(つづ)っていこうと考えた。筆者はすでに二つの「屋台」を出しているが、「本業多忙」を口実に取材を怠ってきたうえに読書量が激減し、のれんは戸口の内側にしまったまま休業の状態だ。加えて、新たな執筆陣が思うように集まらず、このままだと「シャッター屋台村」の事態に陥りかねない。少し気分を変えて、すっかり重くなってしまった腰を「ヨイショ」と上げて新たに出す三つ目の「屋台」は、窮余の一策でもある。

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当事者の思いと周囲の熱意から構築する重度障がい者の「はたらく」
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第214回

7月 12日 2021年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆新しいB型のデザイン

 就労継続B型事業所のイメージは障がい者が通所して仕事を通じて社会と関わり合う場所で、雇用契約を結ばない「労働」だから生産性は求められない、が一般的である。しかし最近は、B型事業所で運営しているカフェがコーヒーのおいしさや食事のクオリティーの高さなどで地域の人気店に名を連ね、B型事業所で生産した商品が市場から支持を得て人気となる例もある。アートな作品も次々と世に出たりするなど、B型事業所のありかたも多様になってきている。

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社会技術と人工知能
『週末農夫の剰余所与論』第18回

7月 08日 2021年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o 株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

ニンニクは収穫時期を読み間違えて、梅雨(つゆ)の収穫となった。完熟でおいしそうなのだけれども、葉は雨でやられて、乾燥保存が大変だ。ショウガは梅雨が明けてから植え付けよう。ニンジン、パースニップ(白ニンジン)、ビーツ、ダイコンの種まきも梅雨明けを待っている。晴耕雨読というよりも、夏の農作業は雨のほうが涼しい。書を捨て農耕をしようとしても、体力の限界がある。収入を確保する必要があるし、週末農夫程度がよい生活バランスなのだろう。多少は家計の助けになるし、娯楽としての支出は最小限であることも評価してもらいたい。ただし、無理な姿勢が多いので、健康にはあまりプラスにはならない。損得勘定は難しいものだ。

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「つなぐ」がはじまり、新しいコミュニティーに向かう
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第213回

7月 06日 2021年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆ストレス解放で「健康」

 みんなの大学校と一般財団法人発達支援研究所が共同で編集する12ページのカラー冊子「つなぐ」が発刊された。同研究所の山本登志哉所長と私が共同編集長となり、発達障がいや精神障がいにより生きづらさ、働きづらさ、いづらさ、を感じている人とつながりながら、その要因を探り、そして良い方向を考えていこうという試みの一環である。

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固有名詞と個体識別
『週末農夫の剰余所与論』第17回

6月 28日 2021年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o 株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

タマネギの苗を昨年3種類合計で250本ほど植えた。今年はサルの被害が最小限で豊作だ。来週はニンニクを収穫する予定。ショウガの芽出しはうまくいっているだろうか。週末農夫は忙しい。

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プロセスとデータ
『週末農夫の剰余所与論』第16回

6月 16日 2021年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o 株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

下草刈りは少なくとも年2回行う。梅の木5本、栗の木8本など、下草は果樹の肥料になる。下草は雑草であっても、フキやワラビは春の味覚でもある。ウドの花はてんぷらにするとおいしい。昨年と今年、2年続けて梅は不作となった。梅の花が咲くころに、雪や雹(ひょう)が降る異常気候が続いている。農園では、平均気温の上昇だけではなく、突然の寒波や台風など、気象変動が荒々しくなっている。気温データの解析を行う機会があれば、連鎖反応でよくみられる対数正規分布からのズレに注目してみたい。気象変動の不可逆な変化をとらえることができるかもしれない。

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リモートワークで進歩するコミュニケーションの中で
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第212回

6月 14日 2021年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆本当の「豊か」に向けて

 新型コロナウイルスの対策としてリモート業務が推奨される中にあって、その仕組みも「進歩」「発展」の中で新しいコミュニケーションの形がどんどんと社会に広がっている。それが社会の発展なのか、コミュニケーション行為の進展なのか、私たちの幸せにそれらが本当につながっているのか、ということを考えると、立ち止まりつつ考える必要性を感じている。

それは私自身、支援活動をする中で、コロナ禍の影響で外に出られない人、特に感染リスクの高い重度障がい者にとっては、安全な場所にいることがなおさらに求められるから、その場所で支援を受けることを前提にして、社会や周囲とコミュニケーションを維持しながら、社会に接していく必要がある。

本当に豊かなコミュニケーションに向けて緊急事態の中で冷静に「進歩」「発展」とどのように付き合っていくかも課題だ。

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ウェブ無料講座「学びで変わる」で「学び」の在り方を考える
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第211回

6月 07日 2021年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆支援を考えるシリーズ

 一般財団法人発達支援研究所が主催の無料公開講座「成人障がい者の支援を考えるシリーズ」の第1回として「多様な『学び』で変わる支援 ~障がい当事者の可能性を広げる新たな試み~」が5月17日から6月20日まで、オンラインで無料公開されている。

みんなの大学校の学生2人が、同研究所の山本登志哉所長と私からの質問に答える形で、学びについて考える企画。2人の学生の個性豊かなコメントを受けて、私と山本所長が話を展開する内容だ。研究所の説明では、「みんなの大学校」における「学び」の経験についてうかがいながら、そうした社会と当事者のギャップを「つなぐ」コミュニケーションの場としての「学び」のあり方を考えます、と説明している。

私たちの学びが研究所を通じて考え、それを社会に提供し、課題を共有化する喜びは、どんな反応があるのかの期待を膨らませている。

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プレ・プラグマティズム
『週末農夫の剰余所与論』第15回

6月 02日 2021年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o 株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

早春の作業が終わった筆者の農園。昨年春と似た風景になっている。タマネギ3種とニンニクが収穫を待っている。ズッキーニ、ブロッコリ、キャベツ、キュウリ、ナス、金時草など15種の苗と、ヤーコン、サトイモ2種の種イモを植えた。ニラ、ホースラディッシュ、ルバーブは数年ごとに株分けをして植え替えている。完全無農薬なので雑草の管理が大変だ。10年前よりは質(たち)の悪い雑草が減り、雑草であっても食用になるスベリヒユやアカシソが自生している。完熟堆肥(たいひ)を入れているので、過度の酸性土にならないように、貝殻粉末などの有機アルカリで調整している。今年はサルの被害はまだない。毎年の異常気候にもかかわらず、10年以上同じような農園風景なのだから不思議だ。部分的な画像としては全く異なるのに、全体の風景としては自己保存している。

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