小澤 仁(おざわ・ひとし)
バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
タイ国民からの尊敬を一身に集めておられたプミポン・アドゥンラヤデート国王(以下、プミポン国王)が現地時間10月13日午後3時52分、入院先のバンコク・シリラート病院で崩御された。
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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
タイ国民からの尊敬を一身に集めておられたプミポン・アドゥンラヤデート国王(以下、プミポン国王)が現地時間10月13日午後3時52分、入院先のバンコク・シリラート病院で崩御された。
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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
鉱山の事業所から排出された廃水に含まれていたカドニウムが人体に深刻な影響を与えた公害病の一つに「イタイイタイ病」がある。富山県の神通川下流域で発生した公害である。1910年代から70年代にかけて多発した。病名の由来は患者が「痛い、痛い」と泣き叫んだことからだと言われている。
多くの人に被害をもたらした日本のイタイイタイ病に対し、タイにも違った形の「イタイイタイ病」が存在する。タイの駐在員やその家族など、タイに住んだことがある人の多くがタイを離れるにあたってタイに「居たい、居たい」と強く思うことから、こうした名前が付けられた。日本のイタイイタイ病の患者の方達から見れば不謹慎なテーマかもしれないが、今回はこのタイの「イタイイタイ病」について考察することをお許しいただきたい。
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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
何と大それたテーマであろう! 私の学生時代を知る友人ならば誰でもこう思うことであろう。なにせ私は、中学・高校のころから英語の劣等生だったのだから。今では半ば自慢話になっているが、大学受験のころの予備校の偏差値は40台前半であった。そんな私が29年も海外暮らしをすることになるとは、当時は夢にも思わなかった。今回は私なりの英語論を話してみたい。
最初にお断りしなければならないのは「私は今でも英語は得意ではない」ということである。先に述べたように、学生時代の私は英語の劣等生であった。「アメリカでは、英語は子供でもしゃべっている。言葉はその国に行けば誰でも出来るようになる」。当時の私はこのように考えていた。英語など学問ではないと馬鹿にして、一切勉強をしなかった。
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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
この8月に私達夫婦はイタリア、スペインに出かけたが、スペインではマドリード、バルセロナに1週間滞在した(イタリア旅行については「ニュース屋台村」2016年8月26日号の第76回をご参照ください)。私にとって実に30年ぶりのスペイン訪問である。マドリードでは「ニュース屋台村」の執筆陣になってもらっている経済協力開発機構(OECD)次長の玉木林太郎君と奥様のナタリヤさんがわざわざパリから駆けつけてきてくれ、私達にとって大変楽しく有意義な旅行となった。
ナタリヤさんは若い頃スペインに留学され、スペイン語にも堪能である。また玉木君もナタリヤさんもスペインの歴史、社会、文化に精通していることから多くのことを勉強させてもらった。
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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
この8月、イタリアへ旅行に出かけ、この国の人たちの食事習慣を見て、改めて私達の食事のあり方を考えさせられた。今回は、イタリアで見て来た食事の流儀についてお話ししたい。
私が若い頃言われてきたのは、「食事は早く食べる」ということであった。サラリーマンであった私の父は、「早飯早糞(ぐそ)芸のうち」と私に教えた。戦後復興の間もない中で、なるべく多くの時間を勉強や仕事に充てることで豊かさを追い求めるという、言わば時代の要請であった。否、それ以上に厳しい生活の現場があったような気がする。
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広島県は輸送用機械、電気機械、鉄鋼を中心とした中国・四国・九州における最大の工業県である。2014年工業統計調査(確報)によると、製造品出荷額等において全国で第10位、付加価値額は11位であるが、他の項目を見てみても、土地面積では第11位、人口第12位(2015年 総務省「国勢調査」)、名目県内総生産第12位(2012年 内閣府「県民経済計算」)、1人当たり県民所得第8位(2012年 内閣府「県民経済計算」)、事業所数第15位(2014年 経済産業省「工業統計調査」)、47都道府県魅力度ランキング第15位(2015年 地域ブランド総合研究所「地域ブランド調査」)と、良くも悪くも多くの項目にて全国10位前後の県である。広島県も高齢化・生産年齢人口減少、あるいは海外シフトによる国内産業の空洞化といった波にのみ込まれようとしている。今回は広島県の地方創生を考えてみたい。
バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
2014年5月20日の陸軍によるクーデターで発足したタイのプラユット軍事政権は、その成立からまもなく2年を経過しようとしている(プラユット現首相がプミポン国王〈ラマ9世〉の任命を受け正式に首相に就任したのは同年8月25日で、まだ2年経っていない)。振り返ってみれば、この2年間は軍事政権の下で政治的な対立が表面上回避され、タイは平静を保っている。
しかし、タイの現状を裏側から見ると少し様子が異なってくる。世界的な景気後退からタイ経済も低成長から逃れざるをえず、ソムキット副首相以下経済閣僚があの手この手とアイデアを打ち出してくるが、今のところ実体経済に好影響を与えきれていない。
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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
多くの企業が売上低迷に苦しむ中、1年半ほど前からタイからの撤退を検討し、私たちバンコック銀行のところに相談に来られるケースがある。こうした相談ごとをうかがっていると、多くの日本企業に共通する事項が見えてくる。「営業力不足」である。また、撤退までいかなくても現状を打破しようと私のところに相談に来られる企業がある。今回は、現在の日系企業が抱えるこの「営業力不足」について述べたい。
在タイ日系企業の業績が思わしくない。タイに進出している日系製造業は自動車産業、二輪車産業、エアコン産業、IT産業の四つの分野に産業集積がみられる。このうち最大の産業である自動車産業については、国内販売・輸出とも低調だといわれる。国内販売は2013年の133万台から14年には88万台に落ち込んだ。
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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
今年5月の初めに、この「ニュース屋台村」にも執筆してくれている、元財務官で現在OECD(経済協力開発機構)事務次長を務めている玉木林太郎君に日本で会った。その時、彼が私に語ってくれたのが「日本ではほとんど報道されていないが、英国がEU(欧州連合)から離脱する可能性がかなり高い。欧州各国はそうした事態に備えて準備を行っている」ということであった。
英国の国民投票についてほとんど関心のなかった私であるが、それ以降、海外のテレビ報道を気をつけて見るようになった。
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バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。
タイ政府で工業相、財務相、副首相などを歴任し、バンコック銀行の取締役会議長を務められていたコシット・パンピアムラット氏が6月1日、肝臓がんのため死去した。73歳だった。
私がコシット氏と直接お付き合いするようになったのは2003年、私がバンコック銀行に転職したあとである。その時にはコシット氏は既にバンコック銀行の取締役会議長の職にあった。大きな身体で悠然と振る舞われるコシット氏はまさに大人(たいじん)の趣。まさにタイ社会における尊敬される人間像を備えた人柄であり、大変惜しい方を亡くした思いである。今回はこのコシット氏の生き様と私の関わりについて述べてみたい。
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