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新年に振り返る師走の光景
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第60回

1月 08日 2016年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

昨年暮れもタイは慌ただしかった。年末はどこの国でも慌しいに違いない。タイの場合、国王誕生日(12/5)、憲法記念日(12/11)、クリスマス、新年へと続く流れがある。

タイ人も日本人と同様に宗教に対して無節操である。本来仏教国であるにもかかわらず、クリスマス、バレンタインにハロウィーンと西洋の行事を何でも取り入れる。しかし、日本とタイではその祝い方が少し異なる。日本は企業やマスコミがこれらの行事も積極的に取り上げ、売り上げ増を目指して商業的に利用している。
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三川内焼の窯元を訪ねて
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第59回

12月 18日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

今年11月の日本出張を利用して、長崎県の三川内焼(みかわちやき)の窯元で「唐子(からこ)焼き」で有名な中里勝歳(なかざと・かつとし)氏のお宅にお邪魔した。平戸藩の御用窯として発展した三川内焼は平戸焼とも呼ばれる。

三川内焼を象徴する唐子絵は、かつては「献上唐子」ともいわれ、幕府・諸大名などへの献上品であった。中里さんが15代当主である平戸松山窯は、伝統的な唐子を描き続ける一方で現代にあう「創作唐子」にも取り組んでいる。平戸に旅行に行かれた方は、観光地における高級土産品として必ず目にされている品物である。
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愛知県の産業構造と地方創生
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第58回

11月 27日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

1977年、私は名古屋市を本店とする東海銀行に入行した。入行後、主に国際部門と海外に勤務した私は、名古屋勤務が2年ほどしかない。最初に名古屋で勤務したのは、今は廃店となっている「東新町支店」(栄の東に位置する)の得意先係であった。「名古屋で商売できるようになったら一人前」と言われるほどよそ者には厳しい土地柄。東京人の私は構えながら名古屋に向かったが、東海銀行の看板があったおかげで大変お客様にかわいがってもらった良い思い出がいっぱいである。バンコック支店長として赴任してからも同様で、愛知県企業や愛知県出身の方々と大変仲良くさせていただいた。私にとっては愛知県は第2の故郷であり、日本出張の際には必ず訪れる土地である。

愛知県は言わずと知れた日本の製造業のメッカである。残念ながら日本の製造業は韓国や中国の台頭から苦戦を強いられている。今や日本の地方創生と言えば観光や農業ばかりが脚光を浴びている。しかし、愛知県には自動車産業をはじめとしてまだまだ世界の最先端を行く製造業がある。今回は、私にとって第2の故郷である愛知県の地方創生を考えてみたい。
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銀行におけるビジネスマッチングの有効性
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第57回

11月 13日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

私がバンコック銀行に転職し、日系企業部を立ち上げ、現在のように多くの取引先と関係構築が出来たのは、本当に幸運のなせる術(すべ)であった。

私はよく「天の利、地の利、人の利に助けられた」というお話をさせて頂くが、「天の利」とは2000年以降急速にタイに生産移管を進めた日系企業の動きを指す。「地の利」とはタイ最大の商業銀行であるバンコック銀行の強い商品力とチャシリ頭取をはじめとする経営陣からの全面的なバックを示す。そして「人の利」とは私が東海銀行からバンコック銀行に転職した際、「私のために」とお取引をバンコック銀行で始めて頂いた多くのお客様と、現在20行にも及ぶバンコック銀行提携の日本の銀行(主に地方銀行や政府系金融機関)の方々である。
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成田国際空港の貨物空港化への提言
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第56回

10月 30日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

9月28日付の日本経済新聞によると、成田空港に3本目の滑走路を建設する議論が始まったようである。同紙をそのまま引用すると、「自民党の議員連盟は7月、国や千葉県に第3滑走路建設を要望。今月17日には国、千葉県、地元9市町、成田国際空港会社による4者会議が開かれた。滑走路新設がテーマの協議は初めて。激しい建設反対運動の歴史を抱えるが、羽田やアジア諸国の空港が台頭する中、地盤沈下への危機感から、地元でも建設を求める声がでてきた。」とのことである。

海外に長く住み、世界中の空港を利用してきた私から見れば、「何をいまさら」という感が否めない。成田空港の凋落(ちょうらく)は日本の空港行政の無責任と地元の怠慢が導いた必然の結果である。今回はその打開策として、成田空港の発展と日本の農漁業発展にもつながり得る「貨物空港化」とそのための具体策について提言したい。
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「夜明け前」のミャンマーで感じた潜在力
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第55回

10月 16日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

今年6月に、私が勤めるバンコック銀行もミャンマーにヤンゴン支店を開設した。軍政下で長らく鎖国状態にあったミャンマーが、外国金融機関に門戸を開いたことに伴う画期的な出来事である。「ミャンマーにおける今後のビジネスの可能性について意見して欲しい」という弊行チャシリ・ソーポンパニット頭取の要請で、約10年ぶりにヤンゴンを訪問した。

◆この10年で何が変わったか

1998年から2002年まで東海銀行のバンコク支店長を務めた私は、当時、東海銀行ヤンゴン事務所が開催する顧客向けゴルフコンペに招待され、毎年ヤンゴンを訪問していた。
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タイ人観光客を山梨県に誘致しよう―「小澤塾」塾生の提言
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第54回

9月 11日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

私の勤務するバンコック銀行日系企業部では主に日本の地方銀行から約20人の出向者を受け入れている。出向者と言ってもほぼ全員が海外勤務は初めてであり、かつバンコック銀行のことも全く知らない。このため出向後5カ月程度は教育期間として、幾つかのテーマについて勉強してもらっている。これまで「ニュース屋台村」で何度か取り上げた「小澤塾」での銀行員としての基礎知識の修得は最重要テーマの一つである。加えて、出向者全員には「地方再生」や「日本再生」をテーマに、日本や各地方について海外視点で客観的に見直してもらうとともに、分析力や企画力の醸成も行っている。

この「屋台村」でも今後、塾生の独創的な地方創生案などを随時紹介していこうと考えている。初めてとなる今回は、山梨中央銀行から出向してきている眞田栄太郎さん(2005年入行、山梨県富士吉田市出身)の作成したリポート「タイ人観光客を山梨県に誘致しよう」をご紹介する。
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フランス人は10着しか服を持たない
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第53回

8月 28日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

私の若い頃、フランスは憧れの国であった。マネやピサロなどパリ市内や郊外の風景を光と共に表した美しい絵画は(それまでの重苦しい宗教画と大きく異なり)、青春時代の希望に満ちた若者の心を打つものであった。

エディット・ピアフやバルバラの暗くけだるいシャンソンの響きには、歌詞の意味も分からずに酔いしれた。映画の世界も「太陽がいっぱい」「シェルブールの雨傘」「男と女」「さらば夏の日」などフランス映画全盛の時代であり、アラン・ドロンやカトリーヌ・ドヌーヴの美しさに圧倒されたものであった。
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10年ぶりのシンガポールで感じたこと
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第52回

8月 14日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

シンガポールを訪問したのは10年ぶりである。もちろんシンガポールの観光旅行など初めてである。なぜ「もちろん」などという言葉を使うのかと言えば、2回目の米国赴任から帰国した1994年以降、世界各地、日本各地を多く訪問してきたがいずれも業務出張で、観光地に立ち寄ったことなどない。そんなわけで、シンガポールも東海銀行やバンコック銀行のオフィスを訪問した以外に空港の風景しか覚えていない。

空港内の風景はうっすら覚えている。シンガポール市内には5回ほどしか行ったことがないが、シンガポール空港には20回近く行っているからである。94年に米国赴任から帰国したあと、私は東海銀行国際企画部次長などの職務を兼務し、国際部門や資金証券部門の再構築の仕事を行っていた(ニュース屋台村拙稿5月22日付「わが同朋の死を悼んで」をご参照下さい)。
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携帯電話依存症になっていませんか
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第51回

7月 31日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本に出張で帰ると、私には奇異に映る光景が幾つかある。日本の電車では老若男女を問わず、乗客が席を取り合う。バンコクの電車では老人や女性がいると皆、率先して席を譲るのが当り前である。ところが日本では、若い学生であってもドアが開くと走って席を目指す。そしてすぐに携帯電話を取り出す。よくよく見ると、座席に着いている人の8割程度の人が携帯電話をいじっている。それとなく観察してみているとメールやラインを送っている人、ゲームをしている人、ブログを読んでいる人など様々なようである。しかし無言で黙々と携帯電話に向かっている姿は、私には気持ち悪く映る。

◆スマホ登場で激変した日常の風景

私にとってもっと解せないのは、レストランやカフェで若い男女が向かい合って座っているに、2人はほとんど話もせず携帯電話をいじっているのである。これでは何のためのデートなのかわからない。ひょっとしたら2人テーブルで向かい合いながら、メールで会話のやりとりをしているのではないかと勘ぐってしまう。
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