п»ї 決算書の提出が遅れ、届いた出頭命令『実録!トラブルシューティング』第66回 | ニュース屋台村

決算書の提出が遅れ、届いた出頭命令
『実録!トラブルシューティング』第66回

5月 16日 2019年 経済

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東洋ビジネスサービス

1977年よりタイを拠点として、日本の政府機関の後方支援に携わる。現在は民間企業への支援も展開、日本とタイの懸け橋として両国の発展に貢献することを使命としている。

要注意!国家警察の名をかたる詐欺

今回は、決算書の提出が遅れてしまい、国家警察への出頭命令を受け取ってしまった会社のトラブルについてご紹介します。

ある日、国家警察から出頭命令通知が届きました。内容は直近のものだけでなく、数年前の決算書の提出遅延についても罰金を科すというものでした。タイ国内で、このような形で、国家警察の名をかたって色々な詐欺もあるということで、念のため弊社にお問い合わせをいただきました。弊社で内容を精査した結果、詐欺ではなく本当の出頭命令であったことが判明しました。

2000年に公布されたタイの会計法第11条では、「タイの法律により設立された登記済パートナーシップ、外国の法律により設立された法人、および、国税法典に基づく共同事業体は、第10条に従う決算日から5カ月以内に決算書を作成し、中央会計監督事務所または地方会計監督事務所へ提出しなければならない」と定められています。

決算書の提出遅延に対し、国家警察から会計法第11条に違反したとして、出頭命令及び最大5万バーツの罰金刑が科されるケースがありますが、今回はこの違反による出頭命令でした。決算書は商務省に提出しますが、決算書の提出遅延に対しては、商務省以外の当局からのペナルティーが科されるケースもあります。また、出頭命令の期限を守らなければ、身柄を拘束される可能性もあります。

企業側の不安心理につけ込んだ様々な詐欺も横行していますので、まずは出頭命令などの通知の書類が正式なものかどうか、真偽を見極めることが必要です。書類の内容確認など同様のケースでお困りのことがございましたら、一度弊社へご相談下さい。

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