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コロナも悪いことばかりじゃない?-新年の抱負
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第209回

1月 07日 2022年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住24年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

2022年もコロナとともに始まった。コロナと「共生」してもうすぐ2年になる。いつになったらこのコロナは収まるのであろうか? 「ニュース屋台村」でも以前ご紹介したが、20年9月時点の欧米のインターネット上の論文を分析したところ、「コロナの感染収束時期について政治経済の専門家は21年、医療関係者は22年、感染症専門家は23年が大勢」であった。人間はついつい自分に都合の良いほうに物事を解釈する「正常性バイアス」という性質を持っている。このためコロナ収束についても楽観的見通しが多く存在した。しかし現在は楽観論だけでなく、コロナ収束にあと数年かかるという慎重な声も聞こえてくるようになった。

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私たちの年金は本当に支払われるのだろうか?
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第208回

12月 17日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

前回12月3日付の拙稿第207回「増え続ける日本政府の借金!誰がこれを払うのか?」で日本の財政問題を取り上げた。1400兆円にまで膨張した日本政府の借金は、いずれ私たち国民が何らかの形で払うことになる。その弁済方法は「相続税、消費税などに徴税強化」「ハイパーインフレによる国民資産との相殺」そして「年金などの不払い」の三つになるだろうということも指摘した。このうち年金については、

①現在の1年あたりの年金給付額が53兆円と日本のGDP(国民総生産)の約1割を占めるほど膨大な金額であること

②年金の運営母体が実質日本政府であり、被保険者である国民からの保険料徴求が税金に準じるものになっていること

③年金給付が国民から徴求する保険料収入だけでは足りず財政支出で補填(ほてん)されているが、その国庫負担額が国家財政の歳出項目の最大のものになっていること

などから水膨れした日本政府の借金の影響を受ける可能性が最も高い。

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増え続ける日本政府の借金!誰がこれを払うのか?
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第207回

12月 03日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

私たちは日ごろ生活を送る中で「他人からお金を借りること」がある。生活資金を親から借りたり、住宅取得資金を銀行から借りたりする。しかしこうした「借りたお金は返さなければいけない」ことは誰でも知っている。人として生きていく上での当たり前の規則である。ところがこうした常識が「国の借金」となると全く当てはまらなくなる。日本国民は「国の借金はいずれ雲散霧消してしまうものだ」と信じているようである。さもなければ「多額の借金があるという事実から目を背けている」だけなのかもしれない。しかし国の借金といえども、いずれ誰かが借金の返済を迫られるのである。

矢野康治(こうじ)財務事務次官が月刊「文芸春秋」11月号に、「このままでは国家財政は破綻する」という記事を寄稿した。衆議院選挙前の10月19日にこの記事が公表されると、マスコミの間では一時、蜂の巣をつついたような騒ぎとなり「国家財政の健全化」議論に一石を投じた。今回の衆議院選挙ではコロナ禍の中とはいえ、与野党ともに財政資金の大判振る舞いを公約としていたからである。中には「国家公務員が公の場で自分の考えを述べるのがけしからん」といった国家主義的発言をした政治家まで現れた。

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日本の衰退30年-その間に中国は何をしてきたのか?
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第206回

11月 19日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本は名目GDP(国内総生産)では依然として世界第3位の経済大国であるが、過去30年その総額はほとんど伸びなかった。その結果、日本の1人当たりの購買力平価GDPは世界193か国中33位で、韓国の後塵(こうじん)を拝することになってしてしまった。一方、中国は過去30年にわたり急速に経済発展を遂げており、2010年には日本を抜いて米国に次ぐ世界第2位の経済大国となった。2020年の中国と米国の名目GDPの差は約6兆ドルまで縮まっており、2028年にも中国が米国を抜くとも言われている。

しかし、日本のマスメディアの記事を見ていると、中国の大手不動産会社である中国恒大集団の支払い不履行問題や、世界的なエネルギー危機から「中国経済の破綻(はたん)」を予想する論調が目につく。私たち日本人は本当に中国の実像を理解しているのであろうか? 私の知る中国人の支配者階級の人たちは、必死になって日本を研究し日本を追い越していった。京セラの創始者である稲盛和夫氏の主宰する経営学の勉強会「盛和塾」が、日本よりも中国で人気を博したことからもこのことはわかるであろう。いまや中国の名目GDPは日本の3倍である。今こそ私たち日本人は冷静に中国を分析し、必要なものは中国から学ばなければいけない時に来ている。今回は、中国の過去30年の発展の要因をデータから読み取っていきたい。

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喫緊の課題 日本の教育制度改革を考える
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第205回

11月 05日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

過去30年にわたる日本経済の長期の低迷は、コロナ禍による経済苦境と相まって日本の賃金の低さを浮き彫りにした。身近に迫った生活苦の恐れから、ようやく多くの日本人がこの「相対的貧困」という事実に気づくこととなった。しかし日本人の貧しさの原因を「中国元凶の資源高」や「悪い円安」などの一過性の問題にすり替えようとする論調がマスコミの中で後を絶たない。そもそも日本の貧しさの根本要因は「日本の製品やサービスが世界的な競争力を失った」ことにある。さらに「円安誘導などで実質ダンピング(価格引き下げ)を行ってきた延命策のコストを日本国民全体で分担させられてきた」結果、日本人総体が貧しくなってきたのである。いまや日本の1人当たりの購買力平価GDP(国内総生産)は世界193か国中33位となっており、2018年には隣国の韓国に抜かれてしまった。

日本人が豊かさを取り戻すためには、なによりも日本の製品やサービスの競争力を向上させることが必要である。民間レベルでは経営方針の見直しや人事制度の改革など複合的な施策の動員が必要となる。一方、日本全体としては30年間全く効果を生み出さなかった政府の成長戦略の抜本的見直しが必要である。その中心的施策の一つが「日本製品やサービスの競争力向上」を担保するための教育制度改革にあると私は考えている。今回は日本の教育の現状を振り返るとともに、改革の要諦について考えていきたい。

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世界の農業事情から考察する日本の農業の展望
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第204回

10月 22日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

バンコック銀行日系企業部には、新たに採用した行員向けに「小澤塾」と名付けた6カ月の研修コースがある。この期間、銀行商品や貸し出しの基本などを宿題回答形式で、英語で講義を行う。この講義と並行して、日本人新入行員として分析力、企画力などを磨くため、レポートの提出を義務づけている。今回は、金融庁からバンコック銀行に出向している松村一樹(もとき)さんのレポートをご紹介したい。松村さんには金融監督業務とは全く異なった領域である「農業分野」について一から分析をしてもらった。なお、本レポートにおける考察・分析はあくまで筆者個人の見解によるもので、金融庁及びバンコック銀行としての見解を表すものではありません。

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やさしく理解する世界の水資源問題と日本への影響
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第203回

10月 08日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

はじめに

「人間は水と空気がなければ生きていけない動物だ」と言われる。一方で私たち日本人は「水と空気はただ(無料)だ」と思っている。しかし世界に目を転じると、水が入手できずに生命の危険に瀕している人たちが何億人と存在しているのである。前回第202回のニュース屋台村「正しく理解しよう!CO2問題と日本の立ち位置」(2021年9月24日付)で世界における地球温暖化問題の対応について取り上げたが、水資源問題も世界的には極めて関心の高い課題である。世界的に水資源の枯渇が危惧(きぐ)される中で、日本は果たして無傷でいられるのであろうか? 今回はデータを活用した科学的分析を試みることにより、水資源問題の現状と今後の課題を考えてみたい。

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正しく理解しよう!CO2問題の現状と日本の立ち位置
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第202回

9月 24日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

1.はじめに

 2021年8月、気候変動に関する政府間パネルの第6次評価報告書(第1作業部会)が公表された。同報告書は、地球温暖化による気候の広範囲かつ急速な変化は、これまで何世紀もの間前例のなかったものであると警告し、世間で大きな注目を集めている。世界はすでに二酸化炭素(CO2)削減へ向けた取り組みを加速させているが、日本は他国に大きく出遅れてしまっている。今回はCO2問題を基本から説明するとともに、世界の取り組みを紹介することにより日本の立ち位置を考えてみたい。

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タイのデルタ株感染急拡大の教訓-コロナ禍の日本への提言
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第201回

9月 10日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

私の暮らすタイでは、今年4月から新型コロナウイルスのデルタ株の感染急拡大の脅威にさらされてきた。デルタ株の感染が始まったころのタイの様子については、「ニュース屋台村」の拙稿第192回「感染急拡大 タイのコロナ狂騒曲」(2021年4月19日)と第193回「コロナ禍で透けて見えるタイ政治の深層」(21年5月7日)で報告させていただいた。しかしその後のデルタ株の感染拡大の勢いはすさまじいものがあった。その感染力のすごさを再確認するためにも、まずは感染者数などの主要計数(2週間ごと)を見ていただきたい。

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人事政策の抜本的改革の提言-マネジャーの重要な役割
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第200回

8月 27日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

手前みその話ではあるが、私は2014年7月4日付の「ニュース屋台村」の拙稿「優れたマネジャーの条件とは何か?」で、グーグルのプロジェクト・オキシジェンについて取り上げた。当時、日本ではグーグルの実像については全く知らされておらず、グーグルで検索してもこのプロジェクト・オキシジェンについては、わずかにニューヨーク・タイムズの英文記事が掲載されているのみであった。

世界の最先端企業に変貌(へんぼう)しつつあったグーグルが調査・研究の末にたどりついた「優れたマネジャーの条件」は日本の人事管理システムとは真逆のやり方を提起している。米国とタイでの勤務経験を持つ私は、日本のコンプライアンス社会の異様さに大きな疑問を持っていた。そのためグーグルの人事制度と日本のコンプライアンス社会を対比させて「ニュース屋台村」の記事を書き上げた。しかし当時の私には「なぜグーグルがこのようなプロジェクトを立ち上げたのか?」、その背景や理由を知る術(すべ)がなかった。残念ながらグーグルに対する当時の私の理解もそこまでであった。

ところが最近になり、GAFAなど米国最先端企業の経営手法を紹介する本が多く刊行されるようになり、マネジャーの重要性が再認識されるようになってきた。

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