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おいしい日本食をタイ全土に広めたい
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第44回

4月 24日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

私の仕事は銀行員。23歳から38年間にわたり銀行で働いてきた。銀行員の仕事といえば、よくイメージされるのが「預金集め」と「貸し出し」。私が銀行員として勤め始めた頃は、これに振り込みなどの「決済業務」を加えた3業務ができれば立派な銀行員であった。

ところが現在、私が所属するバンコック銀行日系企業部では、この三つの業務のほかに、法人向け商品として投資信託、デリバティブ、キャッシュマネージメントサービス、年金積立、社債発行など10種類に上る商品を1人で取り扱わなければならない。今回は、バンコック銀行日系企業部がこれらの業務以外に新たに取り組んでいる「日本食材のタイへの輸出振興」という課題と、その課題を通じて理解が進んだことについてご紹介したい。
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潮の変わり目? タイの日系企業
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第43回

4月 10日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

タイで銀行員をして既に17年。ありがたいことに、この17年でお客様の工場を600社以上視察させていただいた。おそらくタイに住む日本の銀行員で私ほど多くの工場を見てきた者はいないだろう(ただし、私の部下の中には年間100社以上工場見学をしている者も数人おり、いずれ追いつかれるかもしれない)。

私はアジア通貨危機(1997年7月)の半年後にタイに赴任したが、通貨危機のすさまじい爪痕にさらされ操業停止状態にあった工場を毎日のように見て回った。その後も、2006年の軍事クーデター、08年のリーマン・ショック、11年3月の東日本大震災、更には同年11月のタイ大洪水など、幾多の試練に打ち勝ってきた日系企業の工場をその度に視察してきた。「現場を見なければお客様のことは何も理解出来ない」というのが、私の銀行員としての信条である。
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鬼のバンカー 初孫に学ぶ
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第42回

3月 27日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

2月の終わりから3月初旬にかけて、娘が初孫を連れてタイに2週間ほど遊びに来てくれた。初孫は男の子で、名前はK君。私たち夫婦はタイ在住17年にもなるため、娘がタイに遊びに来ることはいわゆる“里帰り”になるだろう。いずれにしても2週間べったりとK君と付き合った。

もともと子供好きを自称している私であるが、自分の孫はやはり特別可愛い。夕食を食べにレストランに行っても「べったり」とかまっているので、「ジジ馬鹿だねぇ」と、初めてお会いした日本人の方にも揶揄(やゆ)される始末である。我が初孫のK君とじっくり2週間付き合ってみて、人間の本質に迫る多くのことをK君から教えてもらった。今回は、K君を題材にしてみたい。
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独見「チップ」考
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第41回

3月 13日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

 バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

海外に住む日本人にとってなかなか馴染めない習慣に「チップ」がある。「高いレストランに入ったがチップはいくら置いたらいいのかわからず、食事が満足にのどを通らなかった」「理髪店やマッサージ屋などに行く度にチップの額について悩んでしまう」「ホテルのボーイに車のドアを開けてもらったが、チップをあげそこねて後々まで気になってしまった」。こんな経験を皆さんはお持ちではないだろうか?

何を隠そう、米国10年、タイ17年の海外生活を送ってきた私も、つい最近までこうしたことで悩んでいたのである。しかし、アメリカ人やタイ人たちと日常的に付き合う機会を得たからこそ、最近は「チップ」に対しておぼろげながらわかってきたことがある。今回は米国とタイのチップ事情について独見を述べたい。
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日本にハブ港をとり戻そう
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第40回

2月 27日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

残念ながら現在の日本は「輸出小国」になってしまった。自動車や産業用機械・電子部品など今でも日本の輸出に貢献している産業はあるが、これらの産業でもいわゆる日本の六重苦(円高・重税・自由貿易協定〈FTA〉の遅れ・労働規制・環境規制・電力不足)などから2000年代に入って企業の海外移転が進行してしまった。

更に深刻なのは、日本の産業の競争力の低下である。世界で進行する階級社会化によって購入層の多様化現象が起こっているが、大量生産に慣れた日系企業はこのマーケットの多様化についていけていない。また中国・韓国企業の追い上げにあい、ボリュームゾーンである低価格帯商品についても日本企業はじりじりとその存在感を失いつつある。
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タイ首相訪日と日本外交の課題
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第39回

2月 13日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

海外に長く住む多くの日本人がそうであるように、私もまた日本の愛国者である。アメリカとタイで通算27年。異なった生活様式や文化の中で生活するからこそ、自分が日本人であるということを痛切に感じさせられる。日本政府や日本企業が頑張ってくれるからこそ、自分が日本人であるという尊厳が持てる。

最初に断っておくが、私は決して政治に関与しようなどという野心はない。また、政治や外交の専門家でもない。しかし私が日本人だからこそ、日本政府や日本企業には一層頑張ってもらいたいと思うのである。今回はそうした思いから、日本の外交の課題について私見を述べたい。
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地域金融機関の生き残る道
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第38回

1月 30日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

 バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

正月休みで日本に一時帰国した折、社団法人金融財政事情研究会の「金融経営塾セミナー」で講演を行ってきた。主に地域金融機関の経営幹部と経営幹部候補生の計約30人の方に対して、このニュース屋台村の私の屋台名である「バンカーの目のつけどころ、気のつけどころ」と題して2時間半みっちりと話をさせて頂いた。

気がつけば銀行員生活38年となるが、このうち海外勤務27年、国際部勤務7年という極めて偏った職務経験を積んできた。「偏った経験だからこそ人とは異なった視点があるのではないか」というある官僚の方からのご推薦で、このセミナーの講師を引き受けることになったのである。
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「経営者」のあるべき姿
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第37回

1月 16日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

私は1998年4月に東海銀行支店長として初めてタイに赴任した。2003年4月にバンコク銀行に転職し、タイでの銀行員生活はもうすぐ都合17年になる。97年7月のアジア経済危機により瀕死(ひんし)の状態に陥ったタイでの業務再建のため、バンコク支店長として派遣されてきたが、それ以降も06年と13年の2度にわたる軍事クーデター、08年のリーマン・ショック、12年の洪水被害、更には東日本大震災による影響など多くの出来事に遭遇してきた。

17年になろうとするタイでの銀行員生活で交換した名刺の数は1万5千人に上る。見学した工場も600社を超え、訪問させていただいた会社の数は間違いなく1千社を超えているだろう。今回は、仕事を通じて知遇を得た経営者の方々から学ばせていただいたことについて紹介したい。
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アベノミクスが日本を壊す
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第36回

12月 26日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

第47回衆議院議員選挙の結果、安倍政権は再び与党で公明党と合わせ3分の2を占める圧倒的な勝利を飾った。安倍首相が「アベノミクス解散」と命名した今回の選挙は、過去2年間の経済政策によって景気が上向いたか否かの極めて短絡的な議論に終始し、アベノミクスの持つリスクについて真剣に議論されることはなかった。そして総選挙での圧勝を受けてアベノミクスによる経済政策が継続されることになった。私は、アベノミクス継続によって遂に日本国家の経済破綻(はたん)が現実味を帯びることになったと感じている。

◆金融危機の5つの類型

2008年のリーマン・ショックを契機として出版されたカーメン・ラインハートとケネス・ロゴフの共著『国家は破綻する』(2011年、日経BP社)では、1800年以降に起こった金融危機を5つに類型化している。簡単に説明すると、以下の通りとなる。
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他者依存性社会
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第35回

12月 12日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

第47回衆議院議員選挙の投票が14日に迫っている。大半の読者の方々はこの記事を読まれているころには既に今回の総選挙の結果をお聞きになっていることであろう。「大義なき解散」と言われながらも、政治状況を見るに敏な安倍首相は勝てる選挙を目指してこの時期を選んできた。

残念ながら大半の政治家にとって最も大事なのは国家の運営ではなく、自分の権力基盤の維持強化にある。この点からいって安倍首相は当たり前の事をやっただけである。そして選挙の争点は「過去2年にわたるアベノミクスの成果とその是非について」と見事に矮小(わいしょう)化されてしまったのである。
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