山田厚史(やまだ・あつし)
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
逮捕された「51歳女」は、もう犯人扱いだ。容疑を否認しているというが、警察からリークされる情報は「この女が犯人だ」と思わすものばかりだが、確たる物証は見当たらない。逮捕は苦し紛れではなかったか。見込み捜査の危うさが漂う。
北海道警察本部の関連施設などに連続して爆発物が仕掛けられ、警察に挑戦するかのようなメッセージが報道機関に届けられた。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
逮捕された「51歳女」は、もう犯人扱いだ。容疑を否認しているというが、警察からリークされる情報は「この女が犯人だ」と思わすものばかりだが、確たる物証は見当たらない。逮捕は苦し紛れではなかったか。見込み捜査の危うさが漂う。
北海道警察本部の関連施設などに連続して爆発物が仕掛けられ、警察に挑戦するかのようなメッセージが報道機関に届けられた。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
アメリカのオバマ大統領が23~25日、日本を訪れ安倍首相と会う。安倍にとっては日米関係を修復する正念場だが、陰の主役は環太平洋経済連携協定(TPP)交渉を担当する甘利明である。それは後で説明するが、今回の首脳会談は、近年に珍しく「危ういトップ会談」になる。なぜなら、①両首脳とも相手を嫌う不信に満ちた会談②主要テーマであるTPPに落とし所が見えない③それでも関係修復を演技でやらねばならない至難の業――だからである。
オバマにとって苦しい首脳会談だ。シリアやウクライナの処理で弱腰と見られた。支持率が下がっている。11月の中間選挙に勝つには、TPPで日本から大幅な譲歩を勝ち取ることが必要だ。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
ビルの地下に開店したとんかつ屋に入った。昼定食が2000円。ロースかつにエビとクリームのコロッケが付くボリューム感のあるランチ。しかし、強気の価格設定だ。
「ちょっと高くない?」。店の人に言うと、「消費税8%では1000円台は無理です」。つれない返事が返って来た。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
国土交通省が18日発表した2014年1月1日現在の公示地価で、東京など三大都市圏の地価が6年ぶりに反転上昇した。東京五輪の施設がやってくる東京臨海部で10%を超す伸びが目立った。
地方は軒並み下落したが、例外は震災地。宮城県石巻市の高台は15・1%上昇し、住宅地で日本一の上昇幅となった。仙台周辺で地価高騰が目立つ。福島でも19年ぶりに宅地地価が上昇した。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
山口県の萩市で、うまい酒にめぐりあった。縁あって造り酒屋「澄川」の御主人と酌み交わした。持参された酒は「環起」という吟醸酒。ラベルは貼っていない。うっすら白濁している。「澱(おり)がらみ」という状態で、瓶の中で発酵が進んでいる。口に含むとほのかにツンくる後に、柔らかな旨(うま)みが広がった。芳醇(ほうじゅん)でしっかりした味わい。すいすいやっているうちに一升瓶が空になった。
手に入りにくい酒と見て、「どこで買えますか?」と尋ねると、「申し訳ないが市販していません。限りがあるので、縁のある方に配っています」。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
前回のコラムで東京都知事選に立候補した田母神俊雄・元航空幕僚長が「安倍首相と私は国家観・歴史観が同じ」と強調して選挙に臨んでいることを書いたが、その田母神さんの応援演説に、なんとNHK経営委員になったばかりの百田尚樹氏が立った。「南京大虐殺はなかった」ばかりではなく「東京裁判は米軍の残虐行為を隠すための裁判だった」と街頭でぶち上げ、歴史認識問題はNHK問題へと燃え広がった。
NHKでは籾井勝人会長が就任会見で、従軍慰安婦を「戦争している国ではどこでもあった」、国際放送について「政府が右というものを左というわけにはいかない」と発言し、NHKトップの資質が問題になった。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
東京都知事選に立候補した田母神俊雄・元航空幕僚長が記者会見で興味深い発言をした。
「都知事は自分でなければ、という理由は何ですか」と問われると、「政府と東京都が一体となって日本の再興をはかっていかなければならない。私は安倍首相の国家観・歴史観を支持している。知事になったら首相がやりたいことを先に発言し、行動する役目を果たしていきたい」と語った。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
2014年、日本の外交はどうなるのだろう。安倍首相は9日から中東・アフリカを歴訪する。オマーンではカーブス国王と会いペルシャ湾近辺の海上安全保障を話し合い、投資協定で合意する。コートジボアールではワタラ大統領と会談するほか西アフリカ諸国の首脳と会う。モザンビークでは日本からの青年協力隊を慰労し、エチオピアでは講演し「経済支援への決意」を表明するという。
「経済支援を手土産に首脳外交です。厄介な外交課題がない親善外交は安倍さんの好み。プレッシャーのない関係で英語のスピーチを試すいい機会にもなる」と関係者はいう。さしずめ1週間かけて気楽な年始回り、という風情だ。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
朝日新聞から河島喜好さんの「惜別」を依頼された。ホンダの二代目社長である。ベンチャー企業だったホンダを10年かけてグローバルな自動車会社に育てた人だ。ひらめきと独断、たぐい稀な個性で会社を興した本田宗一郎と正反対。柔らかな人柄、話をよく聞き、辛抱強くことを進める社長だった。ひらめき経営から集団指導へ。絶妙なバトンタッチがホンダを成功に導いた。
10月31日、85歳で亡くなった。社長を辞めてから30年。現役に河島社長を知る記者はいない。かつて自動車担当だった私にお鉢が回ってきた、というわけだ。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
世界貿易機関(WTO)の交渉が行き詰まっている。貿易の円滑化など新たな分野の取り決めを話し合うドーハラウンドで各国が折り合わず、10余年かけた交渉は決裂寸前だ。交渉失敗となれば、国境を越えた経済ルールを世界規模で進める、という難事業はついに挫折となる。
だが、そんな現実に驚きはない。「WTOはまだ交渉していたのか」というのが私の率直な思いだ。途上国の台頭で力関係が変わった。強国が音頭を取って世界共通のルールを作る、という考え自体が「妄想」になろうとしている。
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