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P(4+1)機械学習
『みんなで機械学習』第32回

1月 09日 2024年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆制作ノート

英国の経済学者エルンスト・シューマッハー(1911~1977年)の「スモール イズ ビューティフル」における中間技術の提案を、「みんなで機械学習」として実現するため、「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」という拙稿を連載している。機械学習との共存・共生・共進化をテーマとする第4章は、今回で最後になる。生成AI(人工知能)が大活躍しているので、機械学習との共存・共生は日常になった。機械学習との共進化を考えるときのキーワードは、まばらでゆらぐ多様性だ。前稿では、地球上で最速に進化するウイルスの、網羅的データ(バイローム)の機械学習を、ウイルスの知恵から学ぶ反脆弱(はんぜいじゃくせい)性に見立てた。機械学習との共進化は、ウイルスとの共進化と同程度に、エキサイティングでリスキーでもある。しかし、共進化は遠い未来の話なので、先を急がずに、機械学習を活用する中小企業のビジネスに焦点を絞ることにしよう。近未来の産業として、データサービスという、多種多様の新商品を開発したい。データサービスは、大企業や国家が中心となるのではなく、生活者と地域の視点から、新しい環境産業のように、みんなで機械学習しながら創出していきたい。「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」は途中の画像以降なので、制作ノートに相当する前半部分は、飛ばし読みしてください。逆に言うと、制作ノートは形式にこだわっていないので、まとまりがないけれども読みやすいかもしれません。 記事全文>>

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新年の抱負―「シーシュポスの神話」と自分の立ち位置
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第257回

1月 05日 2024年 社会

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

oバンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住26年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

『シーシュポスの神話』はフランスの小説家、哲学者であるアルベール・カミュの代表作である。昨年10月の日本出張の際、大学時代からの友人で「ニュース屋台村」にも執筆してくれている細田衛士君(元慶応大学経済学部長、現東海大学副学長)と夕食を共にした。その時に彼が私に推奨してくれた本が『シーシュポスの神話』である。せっかくなので、細田君が後日メールで送ってくれた推奨の弁を紹介させていただきたい。

「ここ10年のうち読んだ本で最もインパクトがあった本が、アルベール・カミュの『シーシュポスの神話』。特にその中に収められている『不条理な論証』。彼はこう言う、『理性で世界のすべてを把握できるわけではない。世界について言えるのはそれだけだ』。強烈な一発。これだど、ヘーゲルもマルクスもその限界が一気に露呈されてしまう。もちろん、カントの『純粋理性批判』的に考えれば当然で、『モノ自体は知り得ない』のだから、ましてや世界そのものなど理性の照射する範囲で捉えられるはずもない。そのごく一部を把握することはできるかもしれないが、それさえ、一つのモデルに過ぎない。この考え方をより『生きる』観点から推し進めると、当然実存主義になるし、学的に推し進めると『現象学』(フッサール)になる。」 記事全文>>

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後がない検察に世間の喝采
裏ガネ捜査「から騒ぎ」の恐れ
『山田厚史の地球は丸くない』第253回

12月 29日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

自民党の派閥を舞台にした裏ガネ疑惑は、連日メディアを賑わしている。検察の捜査は松野博一前官房長官ら政権中枢にのび、「年明けに大物逮捕か?」などと憶測が飛び交う。果たしてそのような展開になるだろうか。事件が政治資金報告書への不記載にとどまるなら、政治家の逮捕はおろか大掛かりな起訴は困難だろう。期待ばかりが先行する中で、検察に勝算はあるのか。 記事全文>>

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「共に学ぶ」の先の「生きる」に価値観崩すアートの破壊力(下)
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第270回

12月 25日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆公民館に期待

「障害の有無を超えて、共に学び、創るフォーラム」超福祉の学校(主催・NPO法人ピープルデザイン研究所、共催・文部科学省、渋谷区、東京都教育委員会)のシンポジウム「『共に学ぶ』の先にある『共に生きる』を考える」で、静岡県浜松市のNPO法人クリエイティブサポートレッツ理事長の久保田翠さんは、市街地で障がい者と共に生きる機会を提供する中で、今後の広がりに向けては公民館に期待を寄せている。

「公民館には希望を持っている。中学校区に一つはあり、誰でも歩いて行ける場所にある。これがよくなればという妄想もある」と話す。 記事全文>>

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タイへの投資は日系企業にとって最適解か?
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第256回

12月 22日 2023年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

oバンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住25年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

最近になり、大手日系企業数社から「タイとASEAN(東南アジア諸国連合)の将来性について、またそれを踏まえてタイへの投資適格性についてヒヤリングしたい」という相談を受けている。日本本社の企画部門や地域本部からの訪問で、2~3時間の長丁場のヒヤリングになる。ヒヤリングの具体的な目的は各社異なるものの、ロシア・ウクライナ戦争、米中緊張、ガザ紛争などの地政学的なリスクへの対応と、電気自動車(EV)、半導体、生成AI(人工知能)などの新技術への対応などが根底にある。タイへの投資の必要性については、既に拙稿第221回「タイへの投資拡大を今こそ考えよう」(2022年7月1日付)と第248回「タイ側パートナーとの上手な付き合い方―『低コストの生産拠点』見直す時」(23年8月25日付)で取り上げた。今回は、大手日系企業との議論も踏まえて、「タイへの投資適格性」について改めてお話ししたい。 記事全文>>

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「物価」について考える(その7)
MMTの問題点(2)「外貨」
『視点を磨き、視野を広げる』第72回

12月 20日 2023年 経済

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古川弘介(ふるかわ・こうすけ)

海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。

◆はじめに

本稿では、MMT(現代貨幣理論)の何が問題かについての第2回として、「外貨」について考えたい。

MMTの基本命題「通貨主権を有する政府は無制限の支出能力を有する」は、自国通貨に限られる。海外との貿易や投資の決済には、円と「外貨」の交換が必要である。本稿では自国通貨建ての「無制限」の支出能力は、外貨の「制約」によって影響を受けることを明らかにしたい。

日本は外貨獲得能力に優れ、経常収支は黒字を維持しているし、外貨準備は世界第2位、対外純資産は世界第1位である(*注1)。外貨に関して日本は、現在も世界トップクラスの力を有し、それが「円の信認」の基盤となっている。国際的に取引される通貨の中心的な位置を占める基軸通貨は米国ドルであり、「円の信認」維持にはドルを必要とする。この「円の信認」と「ドルの必要性」を切り口として、日本の通貨主権の「制約」について考えたい。 記事全文>>

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「共に学ぶ」の先の「生きる」に価値観崩すアートの破壊力(中)
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第269回

12月 18日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆障がい者と過ごす不安

「障害の有無を超えて、共に学び、創るフォーラム」超福祉の学校(主催・NPO法人ピープルデザイン研究所、共催・文部科学省、渋谷区、東京都教育委員会)のシンポジウム「『共に学ぶ』の先にある『共に生きる』を考える」で示された「アートNPO」として活動する静岡県浜松市のNPO法人クリエイティブサポートレッツの活動は一般的な福祉の考え方を基準にすると斬新な視点と行動に驚く人も少なくない。

障がい理解の先にある「共に生きる」を形にするのが運営するシェアハウスに泊まって障がいのある利用者と直接触れ合うプログラムである。登壇した群馬県の福祉施設で働く原菜月さんはこのプログラムに参加して人生が変わった1人だ。 記事全文>>

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私腹を肥やした安倍派議員
表裏一体 裏ガネと脱税
『山田厚史の地球は丸くない』第252回

12月 15日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

自民党で「裏ガネづくり」が露見し、政界は大混乱のまま新年になだれ込む。岸田文雄首相は安倍派の4閣僚を更迭、萩生田光一政調会長をはじめ自民党幹部の入れ替えに着手した。東京地検は「裏ガネ一覧表」を把握しているもようで、国会閉会に合わせて政治家への事情聴取を始める。派閥のパーティーを舞台に組織的になされていた裏ガネは、自民党の屋台骨を揺るがす事態に発展しそうだ。 記事全文>>

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「共に学ぶ」の先の「生きる」に価値観崩すアートの破壊力(上)
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第268回

12月 11日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆超福祉の化学反応

「障害の有無を超えて、共に学び、創るフォーラム」超福祉の学校(主催・NPO法人ピープルデザイン研究所、共催・文部科学省、渋谷区、東京都教育委員会)が、渋谷区のヒカリエを会場としてインターネット配信で開催された。2018年度から同法人と文科省の共催で始まったイベントは、2021年から発信地域として渋谷区、2022年には文科省が事業委託する「共生社会コンファレンス」の一環として東京都教育委員会が加わった。

私自身、第1回から参加し、ここから「新しい福祉」「新しい取り組み」をキーワードにした多くの出会いがあり、その出会いは「障がい者への学び」の提供に活力を与え、具体的な協働を継続しているものもある。それは私だけではなく、参加した人どの人にも起こる変化、化学反応であり、常に新しさを追究してきたイベントだからこそ、期待感は大きい。 記事全文>>

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「食事」がつなぐ地域のぬくもり
大阪市中央区の「子ども食堂」から見える未来
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第267回

12月 04日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆外食経験も目的

大阪地下鉄の堺筋本町駅からほど近いビルの1階にあるレストラン「25twogo」(大阪市中央区)はこの日、「貸し切り」の案内を出していた。店内からはいつもと変わらない料理のおいしそうなにおいに混ざって子供の歓声が聞こえる。月1回の地域に向けた子ども食堂の日である。

レストランの本格料理がそろうバイキング形式だが、幼い子供は自分で取るのは難しいから、「これがいい」「あれがいい」とスタッフとやりとりしながら夕食がスタートする。メニューはキーマカレー、牛肉の煮込み、塩焼きそば、そしてご飯とみそ汁。揚げ物、やサラダ、果物、デザートもある。

主催する「公益社団法人JEO・子どもに均等な機会を」(本部・大阪市)の仲恵一郎理事は「きちんとした料理を出すことにもこだわって、外食経験をしていただくのも目的のひとつです」と話す。 記事全文>>

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