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日本の価値観では理解できないタイ
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第11回

12月 27日 2013年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住15年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

現代の日本人にとって、自由・平等そして民主主義は絶対的な価値のようである。これが実現出来ていない社会は未成熟社会であり、この三つの価値を否定すると人間扱いされなくなる。「ファシスト」「右翼」「共産主義」などあらゆる罵詈雑言(ばりぞうごん)が飛ぶ。

確かに個人個人の権利が一定程度保証されるこれらの価値はきわめて居心地が良い。特に知識人やマスコミの方々にとって。しかし、日本人がこうした価値観を持ち得たのは、第2次大戦に敗れたからであり、それまでは天皇制による軍国主義をほとんどの国民が信奉していたのである。
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こんな企業は海外進出の資格がない
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第10回

12月 13日 2013年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住15年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

タイは今や日本にとって一番近い国のようである。韓国や中国の方が地理的には近くても、気持ちの面ではタイが最も近い国だと思われている。確かにタイから日本への観光客は急増中だ。最近では、日本の地方の中規模都市に行ってもタイレストランを見かける。

しかし、今の日本人がどれくらいタイのことを知っているだろうか? 「国民に慕われている王様がいる」「首相は美人の女性」「多くの日系企業がタイに進出」「車の渋滞が激しい」「洪水が頻繁に起こる」「政治が不安定」……。あなたはこれ以外に、タイについていくつ挙げられるだろうか?
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「リベート社会」を考える
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第9回

11月 29日 2013年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住15年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

コンプライアンスの妄想に取りつかれた日本人にとって「リベート」は悪である。金は汚らわしいものとして扱われ、取引先との金品のやり取りは厳禁。一方で下火になったとはいえ、いまだ飲食やゴルフの接待は平然と行われている。

◆華僑の3:3:4の原則

タイに来て華僑の社会に入り込み、彼らの生き方を見ていると、日本人とのいくつかの違いに気づかされる。その一つが、華僑の「3:3:4の原則」である。日本の方にとって全くなじみのない原則であるが、この原則は華僑の方が商売などで利益を挙げた時の分配方程式である。
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日本企業連合はなぜバンコク都市鉄道建設を受注できたのか?
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第8回

11月 15日 2013年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住15年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本企業連合にとってはタイで久しぶりの朗報である。丸紅、東芝およびJR東日本が、その共同出資事業体を通して、バンコクの都市鉄道パープルライン向けの鉄道システムと10年間のメンテナンス事業を受注したのである。これにより、バンコクの都市交通に日本製車両が初めて採用されるともに、日本の企業連合が海外での鉄道メンテナンス業務に参画する初めてのケースとなる。

思い起こせば今から約15年前、日本企業はバンコク初の都市鉄道であるBTS(高架鉄道)事業で欧州企業に敗退した。円借款を条件にオールジャパンでアプローチしたにもかかわらず、受注を逃したのである。
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コンプライアンスが日本企業を駄目にする
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第7回

10月 18日 2013年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住15年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

最近の在タイ日系企業の動きを見ていると、気になることがある。2008年のリーマン・ショック以降、日本や米国での業績が悪化した中で、多くの日系企業がアジア、特にタイの業績に大きく依存するようになってきた。「タイ一本足打法」と当地で呼ばれる現象である。

各日系企業のオペレーションで、タイ拠点が重要視されるため、日本からの派遣者が急増。00年以降は2万人強だった在留邦人数が、直近では6万人まで増えてきたのである。
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「半沢直樹」に見る日本の金融非常識
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第6回

10月 04日 2013年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住15年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

いまや「半沢直樹」は日本の社会現象である。日本から4500キロ離れたこのタイの土地でも「半沢直樹」は昼食時の話題となる。なぜそんなに人々の琴線にふれたのであろうか?

世間的には怨嵯(えんさ)の的となる銀行員の以下の醜い姿であろうか?
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外国為替リスクからの膨大な損失
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第5回

9月 20日 2013年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住15年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

タイに進出している日系企業のうち2割強の企業は外国為替リスク(以下為替リスク)への対応を十分にしていない、と私は考えている。2008年のタイ商務省のデータに基づいてバンコック銀行日系企業部が行った在タイ日系企業の業績調査によると、当時約4000社あった、実質的に日本企業が会社の経営に関与しているタイ法人のうち約3分の1は、恒常的赤字もしくは債務超過状態であった。このうち08年の1年間に急速に業績が悪化し債務超過に陥った企業の大半は、この年に進行した急速な円高、バーツ安に伴って表面化した為替損失によるものと思える。業績の悪い企業の約3分の1がこうした為替リスクに伴う損失だったことを考えると、全体でみても2割から3割の企業は為替リスクへの対応が十分でないと推定される。

実際、私ども日系企業部の部員がお客様を訪問しても、為替リスクを放置しているお客様は多い。この要因は以下に大別出来る。
1.為替リスクの存在を全く理解していない。
2.現地に取引銀行を持たないため、為替リスクのヘッジができない。
3.為替リスクについては理解しているが、その恐ろしさについて実感していない。
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赴任した国を好きになる努力をする
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第4回

9月 06日 2013年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住15年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

取引先であるタイの日系企業の会社訪問をすると、経営者の方から時々以下のようなことを聞く。
 
・タイ人はまともに働かない。あいつらは怠け者だ 
・タイ人に何度同じことを話しても理解できない
・タイ人は働く気がない。すぐに隣の会社に転職してしまう
・タイ人は馬鹿だから、教育するだけ無駄だ。厳しく管理している
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今だからこそ問うアベノミクス
(下)タイとの比較

8月 23日 2013年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住15年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

タイは階級社会である。各支配階級に属する人間は、さらなる利権を求めて動くが、この階級社会が維持されることが彼ら自身の基盤であることをよくわかっている。

タイでは1932年の立憲君主民主制制定以来、70回以上政権交代が行われてきたが、これは主に、王族・軍・官僚を基盤とした「タイ人」と、商人から成り上がり民主党を通して政治に関与した「華僑」との利権争いであったと言えよう。こうした状況で無節操な経済運営がたたり、ジョージ・ソロスらのヘッジファンドのターゲットにされ、国家が破綻したのが1997年7月の通貨バーツの大幅切り下げ(タイでは「トムヤムクン危機」と呼ぶ)である。トムヤムクン危機はその後、インドネシア、韓国へ連鎖し、アジア通貨危機に拡大していった。
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企業内犯罪は絶対に起こると思え!
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第3回

8月 23日 2013年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住15年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

タイに進出した日系企業が成功できない理由の1つに、企業内犯罪がある。今回はこれを取り上げたい。

日本は、世界でもまれな企業内犯罪の少ない国である。島国で、それゆえ長い間世界の中で孤立して生活してきたため単一の社会である日本で、もし企業内犯罪を起こせば逃げ通すことは難しく、社会的な制裁も受ける。逆に「働かなければ生きていけない」という恐怖感が、職を失ってしまう企業内犯罪を抑止する効果がある。
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