Archive for: 12月, 2020

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何が違う?日本とタイのコロナ対策―比較文化・社会論
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第184回

12月 25日 2020年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

oバンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住22年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本で新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない。幸いなことに、日本の感染者総数や死者数の数字は欧米諸国や衛生後進国であるインド、ブラジルと比較して格段に少ない。しかし今冬の第3波は、従来の感染拡大の状況と比較しても感染者数や重症者数の増加が著しく、一部地域では医療崩壊を起こしてしまっている。一方で、私が住むタイ。これまでほぼ完璧にコロナ感染を抑え込んできたが、残念ながら最近になって大規模なクラスター(感染者集団)が発生してしまった。12月17日にバンコク郊外の魚市場でミャンマー人労働者のコロナ感染が確認され、その週末に1万件以上のPCR検査を行ったところ、1200人ほどが陽性であることが判明した。この魚市場には従来、多くのミャンマー人労働者が働いており、不法移民も多くいるようである。感染者の9割がこの地区に居住するミャンマー人だったが、魚市場に出入りする仲買人などを経由してバンコクを含む他の地域でも感染が確認された。タイ政府は現在、全力を挙げて感染拡大を防ぐ手立てを打っている。しかし、市中に一度ばらまかれたコロナウイルスを退治するのは容易ではない。しばらく時間がかかるだろう。

さて、同じアジアに属し、コメを主食として仏教を信仰するタイ人。ジェトロ(日本貿易振興機構)・バンコク事務所が12月15日に発表した集計結果によると、このコロナ禍の中でもタイ全土での日本食レストランの店舗数は13%増加し、4千店を超えるに至った。タイ人は間違いなく世界一の親日家でもある。そんなタイと日本。両国には類似点が多いにもかかわらず、直近のクラスター発生を含めても両国のコロナの感染状況には大きな隔たりがある。これはいったいなぜなのだろうか? 今回はコロナ対応によって顕在化してきた日本とタイの文化・社会の違いについて私論を展開したい。 記事全文>>

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ゼロ神論
『週末農夫の剰余所与論』第6回

12月 23日 2020年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

「ニュース屋台村」に寄稿し始めた4年前、拙稿「データを耕す」第1回(2017年1月31日)の結語は「『データ』はコンピュータにとっての『自然』そのものであり、『神』はプログラムを正当化するアルゴリズム(計算手順)と考えることで、デカルト、スピノザ、ライプニッツの時代までさかのぼり、『データを耕す』ことにしよう」だった。このような「強いデータ論者」にとって、スーパースターはライプニッツであることは明らかだった。ライプニッツが万能計算機とデータ(所与)の概念を発明したのだから。しかし、スーパースターの上を行くのがスピノザだった。ライプニッツは人類初のスピノザ主義者として死んでいったという、筆者の勝手な解釈が現在まで続いている。現代を生きるイタリアの哲学者、アントニオ・ネグリが言うように、スピノザは近代の始まりであるとともに、あり得た別の近代の物語でもある。 記事全文>>

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コロナ禍で賞与カット、従業員にどう納得してもらうか
『実録!トラブルシューティング』第85回

12月 22日 2020年 経済

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東洋ビジネスサービス

1977年よりタイを拠点として、日本の政府機関の後方支援に携わる。現在は民間企業への支援も展開、日本とタイの懸け橋として両国の発展に貢献することを使命としている。

今回も前回に続き、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴うトラブルについてご紹介します。 記事全文>>

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重度障がい者の生涯学習に打ち震えるコミュニケーション
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第202回

12月 21日 2020年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆リモートで全国規模に

2020年11月13日、「第一回重度障がい児者の生涯学習フォーラム」が東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年センターで行われた。センターをメーン会場にして入場者は50人に制限し、そのほかの参加者はズーム会議を通じてのオンラインでの参加となったが、それがかえって全国規模の大会になった感がある。 記事全文>>

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「面会拒否」に込めた市長のプライド-原子力半島は「核のゴミだめ」?
『山田厚史の地球は丸くない』第178回

12月 18日 2020年 経済

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

「2050年温室効果ガス実質ゼロ」。「カーボンニュートラル」と呼ばれる政策が打ち出され、エネルギーをめぐる動きが慌ただしさを増している。避けて通れないのが、原子力発電をどうするか。そんな中、「原子力半島」と呼ばれる青森県の下北半島で、使用済み核燃料の「中間貯蔵」をめぐって地元自治体と電力業界との間でもめごとが起きている。 記事全文>>

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「ケアメディア論」で示した孤立化時代のつながり方
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第201回

12月 16日 2020年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆言葉を出す責任感

拙著『ケアメディア論―孤立化した時代を「つなぐ」志向』(ラグーナ出版)が12月に刊行した。誰もがメディア機器を手にして送受信し、複数の人へ発信できる時代に、「ケア」を再定義して、よりよい人とのかかわり合いに向けてメディア行為を行うことを「ケアメディア」として示したもので、この言葉が本のタイトルになってみると、あらためて「言葉を出す」責任を感じている。 記事全文>>

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火・空気・水・土
『週末農夫の剰余所与論』第5回

12月 14日 2020年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

冬支度をするMagley2号農園と隣の農園に出没したオスザル=11月22日、筆者撮影 記事全文>>

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自動運転の開発状況と日本の立ち位置
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第183回

12月 11日 2020年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

oバンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住22年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

バンコック銀行日系企業部には、新たに採用した行員向けに「小澤塾」と名付けた6カ月の研修コースがある。この期間、銀行商品や貸し出しの基本などを宿題回答形式で、英語で講義を行う。この講義と並行して、日本人新入行員として分析力、企画力などを磨くため、レポートの提出を義務づけている。今回は、今年7月に小澤塾を卒業した中越隆さんの「自動運転の開発状況と日本の立ち位置」と題する提言を紹介したい(注=本文中の図表は、その該当するところを一度クリックすると「image」画面が出ますので、さらにそれをもう一度クリックすると、大きく鮮明なものを見ることができます)。

1章 はじめに

新型コロナウィルス禍が長期化する中で非接触社会を実現する無人配送車/無人消毒車などの自動運転車がニュースなどで取り上げられ、注目を集めている。米国防総省傘下のDARPA(国防高等研究計画局)が2000年代半ばに3回開催した自動運転車(無人)によるカーレースがきっかけで再び注目を集めるようになった自動運転車には「交通事故削減・運転負荷軽減・高齢者移動支援」など数多くの期待が寄せられており、最先端の技術開発競争が繰り広げられている。以下、自動運転車の構造、問題点などを明らかにし、理解を深める一助としたい。 記事全文>>

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なぜ「少子化対策を高齢層の負担で」なのか-世界の人口動態からみる日本の立ち位置
『山本謙三の金融経済イニシアティブ』第35回

12月 07日 2020年 経済

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山本謙三(やまもと・けんぞう)

oオフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。

菅首相が、不妊治療への保険適用に意欲を示している。

政府はこれまでも、待機児童ゼロ対策など、多くの少子化対策を打ち出してきた。しかし、従来の議論には大事なピースが欠け落ちている。誰が費用を負担するか、である。 記事全文>>

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続・「クルマの電化」 遅れる日本
『山田厚史の地球は丸くない』第177回

12月 04日 2020年 経済

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

「中国 43万円EVの衝撃」という記事が、朝日新聞12月1日の朝刊1面に載った。「手軽な人民の足」「9月国内販売2万台 テスラ抜く」。中国で急速に自動車の電化(EVの普及)が進んでいることを伝えている。

前回第176回で、菅義偉首相が打ち上げた「2050年温室効果ガス実質ゼロ」に絡んで「『クルマの電化』 遅れる日本」を書いたが、ここに来て、日本がEV(電気自動車)への取り組みが遅れていることを指摘する報道が噴き出している。今日(12月4日)の朝日新聞には、「ガソリンだけで走る新車 2030年代半ばに販売停止」という見出しが躍っていた。 記事全文>>

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