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自民党の「新しいお姫さま」
岸田首相「女性重視」の内実
『山田厚史の地球は丸くない』第246回

9月 15日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

「高い実務能力と選挙対策への知見を培ってきた。こうした能力や知見を生かしていただきたい」

一瞬、冗談かと思った。岸田首相は、小渕優子氏を自民党選挙対策本部長に抜てきした理由を、記者会見でこう述べた。

選挙対策への「高い能力と知見」が小渕氏にある? 真っ先に思い浮かんだのは、ドリルで破壊されたハードディスクの一件である。 記事全文>>

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「水産物禁輸」は何の報復か?
外交を失った国の悲劇
『山田厚史の地球は丸くない』第245回

9月 01日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

原発事故から12年余、廃墟となった東京電力福島第一原子力発電所から「核汚染処理水」放出が8月24日始まった。「海を日本の下水道にするな」と警告していた中国は、態度を硬化させ「水産物の全面禁輸」に踏み切った。

野村哲郎農水大臣は「想定外の事態」と驚きを隠さず、自民党からは「WTO(世界貿易機関)に提訴すべきだ」との声も上がっている。その一方で、中国から抗議と怒りの電話が日本各地に殺到、「迷惑電話」が話題となった。メディアは「嫌がらせ」と報じ、岸田首相は「遺憾なことと言わざるをえない」と抗議。処理水放出は、是非論を超え、日中関係をますます険悪させ、反中感情を刺激している。 記事全文>>

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「戦う覚悟」を政治家が叫び始めた
『山田厚史の地球は丸くない』第244回

8月 18日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

果たしてこれを「放言癖のある年寄り政治家の妄言(もうげん)」と片付けていいのだろうか?

訪問先台湾での麻生太郎自民党副総裁の発言である。

「日本、台湾、米国をはじめとした有志国に強い抑止力を機能させる覚悟が求められている。戦う覚悟だ。お金をかけて防衛力を持っているだけではダメなんだ。いざとなったら使う。台湾防衛のために」

台湾当局に招待され、内外の政治家や外交関係者を集めた席でのスピーチだった。

「台湾海峡の平和と安定は、わが国はもとより国際社会の安定にとって重要な課題だ。 最も大事なことは、台湾海峡を含むこの地域で戦争を起こさせないことだ」と言いつつ、そのための抑止力として日・台・米の結束を強調した。「抑止力は能力(戦力)がいる。そして、力を使うという意思を持ち、それを相手に教えておく。その三つがそろって抑止力になる」と語った。 記事全文>>

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税源が国家を破壊する兵器ローン
元凶は「安倍爆買い」 逃げ道は「軍事国債」
『山田厚史の地球は丸くない』第242回

7月 21日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

「防衛費を5年で倍増」。そう決めておきながら、財源が決まらない。岸田政権は、増税は不可避とみて「2024年以降の適切な時期に」としていた。ところが今になって「増税はしたくない」と自民党保守派が渋り、なすすべもなく議論は先送りとなった。

財源がないから防衛費の積み増しをやめる、というならそれは一つの見識だが、政府も自民党もそんな気はさらさらない。

防衛費倍増は米国に約束している。増税には党内外に抵抗がある。だが、決断を先延ばししても遠からず(たぶん2年以内には)選択が迫られる。最悪は、何もしないまま「国債」に尻を回すことだ。「軍事国債」を兵器の支払いに充てるという「あってはならないこと」が、なし崩し的に始まろうとしている。 記事全文>>

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許すな首相の身勝手解散
『山田厚史の地球は丸くない』第240回

6月 23日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

岸田文雄首相は6月13日の記者会見で「解散」を問われ「会期末の状況を見極めて判断する」と述べ、ふくみ笑いを残して立ち去った。さわさわと立ち始めていた解散風は一気に勢いを増したが、首相は3日後「解散は考えていない」と、風をかき消した。解散の権限は「首相にある」というのが今の憲法解釈だが、首相の一存で、いつでも議会を解散できる、というのは日本ぐらいである。国民に選ばれた衆議院議員全員を解職し、選挙をやり直す。議会制民主主義の根幹に関わる重い判断を、なんの条件も付けずに与えているのは問題ではないか。 記事全文>>

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前進党が大躍進―タイ総選挙を総括
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第243回

6月 16日 2023年 政治

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

oバンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住25年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

5月14日に行われたタイの下院総選挙は、若者を中心に進歩的な政策を掲げた野党の前進党が地滑り的な勝利を得た。同党の大勝利を予想していた報道機関はなく、文字通り「大方の予想に反して」の結果となった。かくいう私も「ニュース屋台村」の拙稿第239回「タイにまた政治の季節がやってきた―5月14日総選挙へ」(2023年4月14日付)で、当時の世論調査の結果を踏まえてタイ貢献党が245議席から310議席の間で第1党を取ると予想していた。明らかに見込み違いをしていたのである。自らの反省を込めて、今回はタイ総選挙の結果を私なりに総括してみたい。 記事全文>>

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河野がはまった「マイナの罠」
政敵排除 笑う岸田
『山田厚史の地球は丸くない』第239回

6月 09日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

マイナンバーカードのトラブルは、河野太郎デジタル相の責任が問われかねない状況になってきた。

「デジタル社会のパスポート」と謳(うた)って岸田政権の目玉政策となったマイナカードだが、混乱は河野氏の暴走が招いたという筋書きが浮上している。来年の総裁選で対立候補になりそうな河野氏を潰す岸田首相の策略という見方も出ている。 記事全文>>

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岸田はフナザムライ?
定見なき首相の暴走
『山田厚史の地球は丸くない』第230回

1月 27日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

「鮒侍(ふなざむらい)」という言葉を、エコノミストの浜矩子(はま・のりこ)さんから聞いた。

フナはコイのように悠々と泳ぐサカナではない。狭いところで、あっち向き、こっち向き、せわしく、ちょろちょろ。そんな泳ぎ方から「定見のない役職者」をフナザムライと言うらしい。仮名手本忠臣蔵では、高家旗本の吉良上野介(きら・こうずけのすけ)に「フナじゃ、フナじゃ、フナザムライじゃ」と罵倒(ばとう)された赤穂藩藩主の浅野内匠頭(あさの・たくみのかみ)がブチ切れて松の廊下で……。

浜さんは「岸田首相は典型的なフナザムライです」と言う。

攻撃用ミサイル配備とか、敵基地攻撃能力とか、乱暴なことを「被爆地ヒロシマの政治家」と言いながらやる。

金持ち増税である「金融資産への課税」を主張していたのに、金持ちが喜ぶ「資産倍増」に変わった。

「軍事費倍増」を打ち出しながら、今度は「異次元の少子化対策」に看板を変える。この「定見のなさ」はなんだろう、とモヤモヤしていたが、「そうか、フナザムライなんだ」と思い至ってスッキリしたという。 記事全文>>

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国民の命を危うくする同盟
米の対中戦争で日本は最前線
『山田厚史の地球は丸くない』第229回

1月 13日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

ワシントンで13日(日本時間14日未明)開かれる日米首脳会談に先立ち、両国の外相・防衛相による日米安全保障協議委員会(2プラス2会合)が開かれた。これまで積み上げられたこととはいえ、日本の国民の命を危険にさらす「方針転換」が決まった。中国を「最大の戦略的挑戦」つまり「安全保障上の敵国」と規定し、日米が一体となって軍事的に対処することを約束したのである。 記事全文>>

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独立性と公共性、NHKはBBCになれるか
『山田厚史の地球は丸くない』第227回

12月 09日 2022年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

日本放送協会(NHK)会長に元日銀理事の稲葉延雄氏が就任する。記者会見で「不偏不党、公平公正な報道を確保するNHKの使命に近親感を覚えている」と語った。「政権寄り報道」が目立つNHKで、「不偏不党」という当たり前のことを敢えて口にする総裁が現れたことは画期的である。

現会長の前田晃伸氏は元みずほファイナンシャルグループ社長、2代続いてNHK会長に金融界出身者が就いた。この2人には馴染みがある。経済記者として金融担当をしていた頃、前田氏は富士銀行の企画部次長、稲葉氏は金融政策を担当する企画課の課長補佐だった。2人とも銀行の将来を担う要職にいて目立つ存在だった。前田氏は経営トップに寄り添い、大蔵省との間をつなぐ立ち回りの上手な銀行マン。1979年、埼玉県の春日部市で富士銀行員が取引先である夫婦を殺害した事件が起きた時、窮地に立った頭取を前面に出さず守り切ったことで「危機に強いやり手」との評価を固めた。 記事全文>>

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