山口行治(やまぐち・ゆきはる)

タマネギの苗を昨年3種類合計で250本ほど植えた。今年はサルの被害が最小限で豊作だ。来週はニンニクを収穫する予定。ショウガの芽出しはうまくいっているだろうか。週末農夫は忙しい。
記事全文>>タマネギの苗を昨年3種類合計で250本ほど植えた。今年はサルの被害が最小限で豊作だ。来週はニンニクを収穫する予定。ショウガの芽出しはうまくいっているだろうか。週末農夫は忙しい。
記事全文>>前回、就業人口と総人口のバランスを維持するには、70歳代半ばまで働く必要があると述べた。
今回は、少し別の角度から確認してみたい。過去、日本人が一生のうちどの程度の期間を勤労に割り振っていたかを試算してみる。改めて分かるのは、今の日本人がいかに長生きする社会に生きているかだ。
記事全文>>コロナ禍の中で世界の先進諸国との対比で日本の経済力や技術力の劣勢が顕在化してきた。名付けて「コロナ敗戦」である。人は単純明快な理屈を好む。そのため今回の日本の劣勢の原因を「新型コロナウイルス」と「デジタル力」に結び付けて語りたがる。しかしタイに住む私はかねて、日本の製品がアジア市場で徐々に存在感をなくし、中韓企業などに取って代わられているさまを目の当たりにしてきた。そしてその事実を10年近く、この「ニュース屋台村」に投稿してきた。
さらに新型コロナウイルスは日本の実力低下をいっそう加速させてしまった。人は見たくない現実から目をそらす。しかしさすがに国内にいる日本人も「コロナ敗戦」を認めざるを得ないほどの状況になってしまった。だが、その原因を「コロナ」や「デジタル力」だけに起因させるとしたら、日本は何も反省していないことになる。幾重にも複雑に絡み合った構造問題がそこに横たわっている。今回はそのうちの一つ、日本の組織・体制の在り方に焦点を当てて論じてみたい。
記事全文>>下草刈りは少なくとも年2回行う。梅の木5本、栗の木8本など、下草は果樹の肥料になる。下草は雑草であっても、フキやワラビは春の味覚でもある。ウドの花はてんぷらにするとおいしい。昨年と今年、2年続けて梅は不作となった。梅の花が咲くころに、雪や雹(ひょう)が降る異常気候が続いている。農園では、平均気温の上昇だけではなく、突然の寒波や台風など、気象変動が荒々しくなっている。気温データの解析を行う機会があれば、連鎖反応でよくみられる対数正規分布からのズレに注目してみたい。気象変動の不可逆な変化をとらえることができるかもしれない。
記事全文>>◆本当の「豊か」に向けて
新型コロナウイルスの対策としてリモート業務が推奨される中にあって、その仕組みも「進歩」「発展」の中で新しいコミュニケーションの形がどんどんと社会に広がっている。それが社会の発展なのか、コミュニケーション行為の進展なのか、私たちの幸せにそれらが本当につながっているのか、ということを考えると、立ち止まりつつ考える必要性を感じている。
それは私自身、支援活動をする中で、コロナ禍の影響で外に出られない人、特に感染リスクの高い重度障がい者にとっては、安全な場所にいることがなおさらに求められるから、その場所で支援を受けることを前提にして、社会や周囲とコミュニケーションを維持しながら、社会に接していく必要がある。
本当に豊かなコミュニケーションに向けて緊急事態の中で冷静に「進歩」「発展」とどのように付き合っていくかも課題だ。
記事全文>>東京五輪に関する朝日新聞の「ダブルスタンダード(二重基準)」について前回、触れた。「中止」を主張する社説と、オフィシャルパートナー(OP)として五輪協賛を続ける経営が矛盾するという指摘は、ネットメディアを中心に広がっている。朝日の社内では「社説」に風当たりが強まっているという。改めて考えてみたい。新聞の社説とは何だろう。
私は、朝日新聞社が東京五輪の協賛企業になっている事実を確認するため、朝日の広報室に「スポンサー契約書(OP契約書)」の開示を求めた。併せて、「協賛企業になったら、言論活動に影響が出ませんか?」などの疑問を投げかけた(5月21日)。広報室から回答が来たのは5月26日。「中止」を主張する社説が出たその日だった。その後のやりとりを含め、朝日新聞の回答には、納得のいかないことが多い。新聞のあり方を考える人たちの参考になればと思い、取材経過をここに公開する。
記事全文>>◆支援を考えるシリーズ
一般財団法人発達支援研究所が主催の無料公開講座「成人障がい者の支援を考えるシリーズ」の第1回として「多様な『学び』で変わる支援 ~障がい当事者の可能性を広げる新たな試み~」が5月17日から6月20日まで、オンラインで無料公開されている。
みんなの大学校の学生2人が、同研究所の山本登志哉所長と私からの質問に答える形で、学びについて考える企画。2人の学生の個性豊かなコメントを受けて、私と山本所長が話を展開する内容だ。研究所の説明では、「みんなの大学校」における「学び」の経験についてうかがいながら、そうした社会と当事者のギャップを「つなぐ」コミュニケーションの場としての「学び」のあり方を考えます、と説明している。
私たちの学びが研究所を通じて考え、それを社会に提供し、課題を共有化する喜びは、どんな反応があるのかの期待を膨らませている。
記事全文>>新型コロナウイルスの第一波感染が世界的に拡大していた昨年7月、京都大学iPS細胞研究所所長でノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授が、NHKスペシャルの「人体VSウイルス」に出演されて「このコロナとの闘いは、人間とコロナの戦争になるかも知れません」と語っていたのを記憶している。またコロナウイルスの知見がそれほど世の中に出回っていない頃に、山中教授は既にこうしたことを述べていたのを鮮明に覚えている。併せて、「コロナと闘うためには科学的な思考方法によらなければならない」とも発言していた。私はこのNHKスペシャルを見る前に、スウェーデンの感染学者であるハンス・ロスリングの『ファクトフルネス』(日経BP、2019年1月)を読んでいた。ハンスはその著書の中で感染症の恐ろしさを説くとともに、まだその脅威が完全に克服されていないとしていた。このため私は山中教授の意見にもあまり驚かなかった。
記事全文>>早春の作業が終わった筆者の農園。昨年春と似た風景になっている。タマネギ3種とニンニクが収穫を待っている。ズッキーニ、ブロッコリ、キャベツ、キュウリ、ナス、金時草など15種の苗と、ヤーコン、サトイモ2種の種イモを植えた。ニラ、ホースラディッシュ、ルバーブは数年ごとに株分けをして植え替えている。完全無農薬なので雑草の管理が大変だ。10年前よりは質(たち)の悪い雑草が減り、雑草であっても食用になるスベリヒユやアカシソが自生している。完熟堆肥(たいひ)を入れているので、過度の酸性土にならないように、貝殻粉末などの有機アルカリで調整している。今年はサルの被害はまだない。毎年の異常気候にもかかわらず、10年以上同じような農園風景なのだから不思議だ。部分的な画像としては全く異なるのに、全体の風景としては自己保存している。
記事全文>>◆共にまなび ひろがる世界
首都圏では4月からジワジワと新型コロナウイルスの第三波の不安が広がり、みんなの大学校の前期学期がスタートしたものの、社会全体がどことなく落ち着かない雰囲気のまま。その社会不安はワクチン供給の不透明さや国の政策に関するメッセージの希薄さなどで、寄る辺のない心の状態に置かれてしまっているのと相まって、学びを進めようという学生や関係者が「安心」を保証されなければ、その推進力は鈍化してしまうから、やはり障がい者の学びは社会とともにあるのだと実感している。
記事全文>>