古川弘介(ふるかわ・こうすけ)
海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。
◆はじめに
前稿では、信用貨幣説を理論面から検討した。本稿では、信用貨幣説によって現代の貨幣や金融システムを整合的に説明できること(論点1)、また、現在の金融実務だけでなく、歴史的形成過程とも整合すること(論点2)を検討したい。
経済全体に供給されている通貨総量(マネーストック)は、現金通貨(銀行券発行高+硬貨)と預金通貨(要求払い預金)の合計である(=M1)(*注1)。2026年6月末現在のM1は、現金通貨110兆円に対し、預金通貨987兆円と預金通貨が大部分(90%)を占めている。預金通貨は法定通貨(強制通用力がある通貨)ではないが、現代の貨幣の主役なのである。 記事全文>>










