迎洋一郎(むかえ・よういちろう)
1941年生まれ、60年豊田合成入社。95年豊田合成タイランド社長。2000年一栄工業社長。現在中国、タイで工場コンサルタントを務める。自称「ものづくり研究家」。
豊田合成のタイ進出にあたって、トヨタ自動車やトヨタ車体の方々から「海外進出の意義や具体的な方法」について親切にご指導をいただいた。進出前の自分の浅はかな考えを反省し、教えていただいたことを肝に銘じて、進出後の5カ年計画を策定したことは前回述べた。今回は、その5カ年計画の中で具体的にどのような取り組みを行ったのか、実例をご紹介したい。
◆設備、機械の調達先をまず見直す
最初に、樹脂材射出成形機の例からお話ししたい。プラスチックなどの樹脂に形状を与える射出成形機については、当初計画では全て日本からの輸入を予定していた。しかし、樹脂製品には設計上複雑で、高機能を要求されるものと、ごくシンプルで機能も一般品質要求のものがある。
記事全文>>