文明の味わい『WHAT^』第9回 | ニュース屋台村

文明の味わい
『WHAT^』第9回

8月 07日 2018年 文化

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

株式会社エルデータサイエンス代表取締役。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

明治時代に文明開化といわれた文明は、西欧の近代文明だった。筆者自作の完熟梅の梅干しは文明開化以前の味わいだろうか。もしこれがオリーブの実だったら、西欧の文明開化以前の味わいに違いない。ギリシャやポルトガルで食べた、塩漬けオリーブはとてもおいしかった。

おそらく人類の文明開化は言語の発明、神話物語や文字記号の発明に始まった。現在は数学やコンピュータープログラムなどの人工言語も言語の仲間に加わっている。人工言語を駆使すれば、動物や植物の言語も理解できるようになるだろう。西欧文明はギリシャの都市文明から文明開化が始まった。ギリシャの都市国家(ポリス)は様々な都市機能と国家機能を発明し、社会システムとしての資本主義へと発展している。デカルト座標を発明したデカルトの哲学は西欧近代文明の文明開化だった。デカルト主義者は機械を好み、機械文明はMRI(磁気共鳴画像診断装置)などの量子機械へと発展している。

新しい文明の文明開化はどこでどのように始まるのだろうか。微積分と2進数を発明したライプニッツは人類最初のスピノザ主義者として死んでいった、としたら、西洋近代文明もしくは明治の文明開化はデカルトからスピノザまでが射程距離となるはずだ。その射程距離の外側で、2進数によるコンピューターが繁殖し、ランダムな世界を理解しようとしている。文明の味わいは甘くなく、文明開化以前の梅干しのように滋味深い。

WHAT^(ホワット・ハットと読んでください)は何か気になることを、気の向くままに、写真と文章にしてみます。それは事件ではなく、生活することを、ささやかなニュースにする試み。

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