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Archive for: 2023

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防大教授「危機に瀕する幹部教育」を告発
セクハラ・銃乱射だけでない自衛隊の暗部
『山田厚史の地球は丸くない』第241回

7月 07日 2023年 社会

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

セクハラの隠蔽(いんぺい)、候補生による上官射殺……。防衛政策大転換の掛け声をよそに組織体質に起因する危うさが露呈する自衛隊。そんな中で幹部候補生の教育を担う防衛大学校で、現役教官が「危機に瀕(ひん)する防衛大学校の教育」と題する論考を6月末、SNSに投稿した。

「いくら予算と兵器・装備が増えても、それを扱う人間が質量ともに揃わなければ防衛力の強化は絵にかいた餅に終わるでしょう。(中略)にもかかわらず、幹部自衛官になるべき若者を養成する中枢である防大では、受験者の激減、学生の質の低下、パワハラ、セクハラ、賭博、保険金詐欺、補助金詐取、いじめやストレスからの自傷行為など、憂慮すべき事態が立て続けに起きる異常な事態が続いています」。文中に示されている事実や出来事を読むと、自衛隊は大丈夫なのか、とため息が出る。 記事全文>>

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「物価」について考える(その3)
『視点を磨き、視野を広げる』第68回

7月 03日 2023年 経済

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古川弘介(ふるかわ・こうすけ)

海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。

◆はじめに

日銀総裁が10年ぶりに交代して3カ月たった。日本の物価上昇率は3%台で推移しているが、海外インフレや円安の影響を受けたものである。そうした外的要因がなくなれば、デフレに逆戻りする可能性があると考えられ、日銀はデフレ脱却のめどがつくまで金融緩和策を維持するとしている。植田新総裁は、足元のインフレへの目配りと、異次元緩和の副作用への対応を進めながら、慢性デフレ脱却の道筋をつけるという難題に取り組まなければならない。

黒田前総裁は、「異次元」と呼ばれる大規模金融緩和を10年続けたが、物価目標2%を達成できなかった。その間に、日銀のバランスシートは膨れ上がり、市場のゆがみなどさまざまな副作用を残したのである。なぜこうした状態に陥ってしまったのか。ここから抜け出すことができるのか。それを知るためには、来た道をたどることから始めるしかなさそうだ。そこで本稿では、異次元緩和がなぜ始まったのか、失敗の原因は何かについて考えてみたい。 記事全文>>

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私たちの知らない「通信の世界」
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第244回

6月 30日 2023年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

oバンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住25年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

1章 はじめに

2020年からの新型コロナウイルスの流行により、人々の生活環境は大きく変化した。仕事においてはウェブ会議やウェブ面談が盛んに行われ、プライベートでも映画館などの人の集まる場所への外出が制限されたため、サブスクリプションサービスやYouTubeなどでの動画視聴が増加。買い物はECサイトを用いて行い、飲み会ですら「Zoom飲み」と呼ばれるオンライン飲み会が誕生した。こうしたことができるようになったのも、ひとえに通信システムの急速な発達があったからである。

ところが私たちは「現代社会において重要な役割を担っている通信システム」がどのように機能しているのか十分に理解していない。今回は通信システムの歴史や仕組みを説明した上で、海底ケーブル、通信事業者、基地局ベンダーに焦点を置き、今後日本のメーカーがどのように通信システムにかかわっていくべきかを考えていきたい。 記事全文>>

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許すな首相の身勝手解散
『山田厚史の地球は丸くない』第240回

6月 23日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

岸田文雄首相は6月13日の記者会見で「解散」を問われ「会期末の状況を見極めて判断する」と述べ、ふくみ笑いを残して立ち去った。さわさわと立ち始めていた解散風は一気に勢いを増したが、首相は3日後「解散は考えていない」と、風をかき消した。解散の権限は「首相にある」というのが今の憲法解釈だが、首相の一存で、いつでも議会を解散できる、というのは日本ぐらいである。国民に選ばれた衆議院議員全員を解職し、選挙をやり直す。議会制民主主義の根幹に関わる重い判断を、なんの条件も付けずに与えているのは問題ではないか。 記事全文>>

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認知機能の機械学習とデジタルセラピューティクス
『みんなで機械学習』第23回

6月 19日 2023年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆制作ノート

英国の経済学者エルンスト・シューマッハー(1911~1977年)の「スモール イズ ビューティフル」における中間技術の提案を、「みんなの機械学習」として実現するため、「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」という拙稿を連載している。前稿では、AI(人工知能)技術によって変質する職業を、日本国政府が推進する「ソサエティー5.0」の視点から、近代における分業を批判的に検討してみた。「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」は途中の画像以降なので、制作ノートに相当する前半部分は、飛ばし読みしてください。

「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」のゴールは、結論を論理的に構築することではなく、生活世界において、データの世界との共存・共生・共進化に希望を実感することにある。近代的なモノの価値を問う経済から、コト(サービスなど)の意味を重要視する経済への移行を時代背景として、近未来のデータサイエンス テクノロジー アンド アート(データの世界)が、人類の文明論的な変革をもたらす夢物語を、少なくともディストピアとはしない、複数の探索路を切り開こうとしている。物語のゴールにおいては、意味が認知される以前の「データ」そのものが、みんなの機械学習によって、「言語」とは別の、文明の道具になるだろう。 記事全文>>

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前進党が大躍進―タイ総選挙を総括
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第243回

6月 16日 2023年 政治

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

oバンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住25年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

5月14日に行われたタイの下院総選挙は、若者を中心に進歩的な政策を掲げた野党の前進党が地滑り的な勝利を得た。同党の大勝利を予想していた報道機関はなく、文字通り「大方の予想に反して」の結果となった。かくいう私も「ニュース屋台村」の拙稿第239回「タイにまた政治の季節がやってきた―5月14日総選挙へ」(2023年4月14日付)で、当時の世論調査の結果を踏まえてタイ貢献党が245議席から310議席の間で第1党を取ると予想していた。明らかに見込み違いをしていたのである。自らの反省を込めて、今回はタイ総選挙の結果を私なりに総括してみたい。 記事全文>>

One response so far

重度障がいの「進路」を考える柔軟性から可能性を思考する 『ジャーナリスティックなやさしい未来』第257回

6月 14日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆制度が奪う側面も

特別支援学校高等部では3年生になると卒業後の「進路」を考え、進路指導や担当の教員とともに実習先を探し、実習し、「次の場所」を選び、進路を決定しなければならない。一般就労が難しい場合は就労移行支援という福祉サービスを使って一定の期間、就労の準備を行う場合もあるし、一般就労まで時間をかけてゆっくりやりたい、または一般就労を目指さなくても、目の前の仕事をコツコツすることで日々の生活を安定させたいのであれば就労継続支援B型事業所などの選択肢もある。

そして「就労」よりも日々の生きがいを感じながら過ごすには生活介護事業となるし、外出が困難な重度障がいの方には自宅への訪問での支援になるが、どうしてもつながる社会が狭くなってしまいがちだから、活動の幅は広がらない。結果的に「できない」ことをできるようにする可能性をそれらの支援の制度が奪っている面もある。 記事全文>>

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河野がはまった「マイナの罠」
政敵排除 笑う岸田
『山田厚史の地球は丸くない』第239回

6月 09日 2023年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

マイナンバーカードのトラブルは、河野太郎デジタル相の責任が問われかねない状況になってきた。

「デジタル社会のパスポート」と謳(うた)って岸田政権の目玉政策となったマイナカードだが、混乱は河野氏の暴走が招いたという筋書きが浮上している。来年の総裁選で対立候補になりそうな河野氏を潰す岸田首相の策略という見方も出ている。 記事全文>>

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障がい者雇用でのパワハラ裁判から考える「合理的配慮とは何か」
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第256回

6月 07日 2023年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆「指導」は暴力

高次脳機能障がいと強迫性障がいがある岐阜県大垣市の女性が、障がい者雇用として働いていた特例子会社である名古屋市のウェブ制作会社からパワハラを受けたとして、会社側を「合理的配慮義務」違反として損害賠償を求めた裁判は今年3月、名古屋高裁において全面的に原告の主張を受け入れた和解内容で双方が合意し、成立した。

報告集会で、原告側の支援グループは、和解内容が障がい者雇用の現場や社会全体に浸透していく必要性を強調し、女性は「なぜみんなと同じことができない!」「特別扱いはしない」との発言で自分を追い詰めた会社側が主張する「指導」は「暴力であった」と振り返り、障がい者雇用で苦しんでいる人の助けになりたいと訴えた。 記事全文>>

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職業からの自由と社会
『みんなで機械学習』第22回

6月 05日 2023年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆制作ノート

英国の経済学者エルンスト・シューマッハー(1911~1977年)の「スモール イズ ビューティフル」における中間技術の提案を、「みんなの機械学習」として実現するため、「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」という拙稿を連載している。前稿では、「みんなの機械学習」がめざす近未来を、サイエンスフィクション(SF)のような物語にしてみた。特に、中小企業の経済的な問題意識からの提案を工夫している。「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」は途中の画像以降なので、制作ノートに相当する前半部分は、飛ばし読みしてください。

「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」のゴールは、結論を論理的に構築することではなく、生活世界において、データの世界との共存・共生・共進化に希望を実感することにある。近代的なモノの価値を問う経済から、コト(サービスなど)の意味を重要視する経済への移行を時代背景として、近未来のデータサイエンス テクノロジー アンド アート(データの世界)が、人類の文明論的な変革をもたらす夢物語を、少なくともディストピアとはしない、複数の探索路を切り開こうとしている。物語のゴールにおいては、意味が認知される以前の「データ」そのものが、みんなの機械学習によって、「言語」とは別の、文明の道具になるだろう。 記事全文>>

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