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クラシック少年だったころ
『タマリンのパリとはずがたり』第3回

5月 09日 2014年 文化

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玉木林太郎(たまき・りんたろう)

経済協力開発機構(OECD)事務次長。35年余りの公務員生活の後、3度目のパリ暮らしを楽しむ。一万数千枚のクラシックCDに囲まれ、毎夜安ワインを鑑賞するシニア・ワイン・アドバイザー。

パリでの私の勤め先(OECDという国際機関)に日本が加盟してから、今年で50周年になる。当時の写真が展示されたり、総理が来訪されたりと、こちらではなかなかの盛り上がりで、私もやや回顧モードである。

50年前といえば1964年(昭和39年)、新幹線が開業しオリンピックで沸いた年だが、私自身はまだ東京・新宿の小学生だった。しばらくして中学に進むころにクラシック音楽に関心を持つようになったのだから、私のクラシック歴(聴いて楽しむだけだが)も長い。半世紀近く飽きずに続いた趣味はこの他には将棋くらいだろうか。音楽を聴くのに費やした時間とエネルギーを学校の勉強に向けていたら、どんな立派な人になっていただろう。
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人生に彩りを与えてくれた名作の数々
『えいがと私』第1回

5月 09日 2014年 文化

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マレーの猫

エネルギー関連業界で30年以上働いてきたぱっとしないオヤジ。専門は経理、財務。実務経験は長く、会計、税務に関しては専門家と自負。2012年からマレーシアのクアラルンプールに単身赴任中。趣味は映画鑑賞、ジャズ、ボサノバ鑑賞、読書。最近は浅田次郎の大ファン、SF小説も

マレーシアでの単身駐在期間が長くなるにつれて、最近は趣味や自分の過去について時々思い巡らすことが多くなってきた。これから書く話は、私の全く個人的な趣味の話であり、映画が自分の人生にどのような影響を与えたかということについての回想録のようなものである。今回は「映画と私」の第1回として、私が幼稚園時代から高校卒業までの間に見た映画について書かせていただく。

◆幼稚園の時に初めて見た「ゴジラ」

最初に映画館に入ったのは、幼稚園の時であった。私が住んでいた東京・中野には、JR中野駅南口に東宝映画を上映している映画館があり、当時「ゴジラ」の映画を見たいがために同居していた祖母に頼んで映画館に連れて行ってもらったのである。
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終わらない戦後
『読まずに死ねるかこの1冊』第11回

5月 02日 2014年 文化

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間120冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウオーキング

4月29日の「昭和の日」。東京・新宿の高層ビル群の一角、新宿住友ビルの48階にある平和祈念展示資料館を訪れた。太平洋戦争勃発(ぼっぱつ)から敗戦、その後の混乱に至る時期に関する本を集中的に読んだ時期があり、かねてぜひ訪れてみたいと思っていた。

総務省が委託して運営するこの施設には、兵士、戦後強制抑留(シベリア抑留)、満州を中心とする海外からの引き揚げに関する実物資料やジオラマが展示してある。僕はちょうど、草柳大蔵の『実録満鉄調査部(上)』(1983年、朝日新聞社)を読み終えたばかりだったので、このタイミングに訪れたのは、展示されている資料などで本で読んだ内容を確認できてよかった。好奇心がおう盛と言えば聞こえがいいが、小さい頃からやたらと野次馬根性たくましい僕は、なんでも見たい、聴きたい、行ってみたいと思ってきた。その思いが今回、また一つかなった。
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中国に続々NGO 市民社会に変化の兆し?
『時事英語―ご存知でしたか?世界ではこんなことが話題』第3回

4月 25日 2014年 文化

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SurroundedByDike(サラウンディッド・バイ・ダイク)

勤務、研修を含め米英滞在17年におよぶ帰国子女ならぬ帰国団塊ど真ん中。銀行定年退職後、外資系法務、広報を経て現在証券会社で英文広報、社員の英語研修を手伝う。休日はせめて足腰だけはと、ジム通いと丹沢、奥多摩の低山登山を心掛ける。

◆非公認・非合法NGOは150万にも

「氷河の底に市民社会のエネルギーが蠢(うごめ)く――厳しい体制は変わらなくても草の根のNGO活動が根付きつつある中国」(The Economist, April 12th – 18th)

今回紹介する記事の冒頭の見出しおよび小見出しは、私の中国の変化への願望に支配された意訳である。原文は、”Beneath the glacier-In spite of a political clampdown, a flourishing civil society is taking hold.” である。
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純白の八重桜と歴史のパノラマ
『読まずに死ねるかこの1冊』第10回

4月 11日 2014年 文化

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間120冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウオーキング

東京・永田町の国会議事堂の正面左手に憲政記念館がある。憲政の功労者である尾崎行雄(1858~1954)を記念して建設された尾崎記念会館を吸収して、衆議院が1972年に開館したものだ。尾崎といえば、アメリカのポトマック河畔の桜並木は彼が東京市長当時の1912年に贈ったソメイヨシノなどを元にしているが、憲政記念館の庭園にもこの春、39種類の桜の木が花をつけた。都心の一等地にありながらこれだけ多くの種類の桜が楽しめるのはここだけである。しかも、いつ訪れても人はまばらで、都心の観桜の穴場と言っていいだろう。

すべての種類の桜が一度に満開になることはないが、ソメイヨシノが散った後も「兼六園熊谷(ケンロクエンクマガイ)」や「八重紅枝垂(ヤエベニシダレ)」などが見事に咲き誇り、移りゆく最後の春を楽しむことができる。東京の桜の季節が幕を閉じようとしている4月初め、僕はこの庭園の高台に立ち、そこから見渡せるところで起きた歴史的な事件を思い起こし、まさにタイムスリップしたような不思議な感慨にとらわれた。
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国が違えば営みのルールも違う現実
『時事英語―ご存知でしたか?世界ではこんなことが話題』第2回

4月 04日 2014年 文化

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SurroundedByDike(サラウンディッド・バイ・ダイク)

勤務、研修を含め米英滞在17年におよぶ帰国子女ならぬ帰国団塊ど真ん中。55歳で銀行退職、外資系法務、広報を経て現在証券会社で英文広報、社員の英語研修を手伝う。もともと中身の劣る脳の退化防止にはさほどの意義を認めず、せめて足腰だけはと、ジム通いと丹沢、奥多摩の低山登山を心掛ける。

◆米ミズーリ州の死刑執行に関する情報開示をめぐる騒ぎ

米国の月刊誌「The Atlantic」2014年1月号に掲載されたリポート「The Secrecy Behind the Drugs Used to Carry Out the Death Penalty」は、死刑執行についての情報開示をめぐる騒ぎを報じている。要約は次のとおりである。

米国の複数の州で薬剤注射による死刑執行に使われてきたソジウム・チオペンタール(静脈注射による全身麻酔薬としても使われている)の製薬メーカーが製造中止を決めたことが発端で、当該薬剤を使用中のいくつかの州は11年以降新たな薬剤の選定に迫られた。
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言葉への執着心と矜持
『読まずに死ねるかこの1冊』第9回

3月 28日 2014年 文化

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間120冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウオーキング。

「滝のトイレは向かって右側にあります」

もうずっと前のことだが、8年ぶりに帰国してJRの最寄りの駅で降りてトイレに行こうとしたら、自動音声でこんなやさしい女性の声のアナウンスが流れてきた。
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日本の常識、外国では非常識
『時事英語―ご存知でしたか?世界ではこんなことが話題』第1回

3月 28日 2014年 文化

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SurroundedByDike(サラウンディッド・バイ・ダイク)

勤務、研修を含め米英滞在17年におよぶ帰国子女ならぬ帰国団塊ど真ん中。55歳で銀行退職、外資系法務、広報を経て現在証券会社で英文広報、社員の英語研修を手伝う。もともと中身の劣る脳の退化防止にはさほどの意義を認めず、せめて足腰だけはと、ジム通いと丹沢、奥多摩の低山登山を心掛ける。

◆奇想天外、冷凍死体男祭り

会社の海外派遣研修のプログラムで英語を教えている立場から日頃、Reading あるいはListeningのClassの教材に使うべく 海外メディアの記事、放送をフォローしている。業種柄、金融・経済関連が中心になるのだが、時には参加者の興味を引くため日本の新聞などではあまり取り上げられない奇抜、破天荒な内容のものも選んでいる。

そのなかで私の選ぶ極めつけはやや古きに失するのだが、米紙New York Times 2011年6月18日付の「Frozen Dead Guy Festival for Sale」という記事だ。米コロラド州デンバーから北西へ車で1時間ほどの場所にあるネダーランドの村おこしの話。人口1500人のこの村に10年以上続く奇祭についてである。
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BGMの落とし穴
『トラーリのいまどきタイランド』第5回

2月 21日 2014年 文化

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トラーリ

寅年、北海道生まれ。1998年よりタイ在住。音楽やライブエンターテインメント事業にたずさわる。

数カ月前のある夜、バンコク市内にある日本人オーナーのレストランで実際に起きた出来事である。

レストランの閉店間際に数人の警察官が突然入り込んできた。彼らは「店内で流しているBGM(バックグラウンドミュージック)が著作権違反行為だ」と言い、タイ人の女性マネジャーから事情聴取するため署に連行し、罰金5万バーツ(1バーツは約3.2円)を請求した。オーナーは署に駆けつけて罰金の値引き交渉をし、最終的に3万5千バーツまで引き下げ、その場で現金を支払うことでマネジャーは解放された。支払いの際に手渡されたのは、タイ国内にある著作権管理団体名義の「5千バーツ」という金額が記載された一枚の領収書であった。証拠のない3万バーツは彼らのポケットに消えたというわけだ。
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荷風の時間
『教授Hの乾坤一冊』第13回

2月 07日 2014年 文化

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教授H

大学教授。専門は環境経済学および理論経済学。政府の審議会の委員なども務める。「知性は、セクシーだ」が口癖。趣味は鉄道(車両形式オタク)。

先日、ふとある新聞のコラムに目が止まった。有名な女性バイオリニストが書いているコラムで、「待てない」という見出しだった。待つことが苦手な彼女は、レストランで料理が来るまでの時間が長いのが耐えられない。ヘアサロンでシャンプーやカットが遅いのが耐えられない。彼女にとって物事は速やかに進まなければならない。現代流のバイオリニストだ。

そんな人に薦めたい本がある。それは、高橋英夫著の『文人荷風抄』(岩波書店、2013年)である。文豪永井荷風の大著『断腸亭日乗』から3つの要素を抜き出し、荷風を描き出している。忙しい現代人の心を癒やすのにもってこいの本だ。この本を読むと荷風がいかに時間を豊かに使ったかがわかるからだ。そして読者もその「おこぼれ」に預かることができる。
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